ルンバのiRobot社CEOが語るロボット工学の現在・過去・未来

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実践ロボット工学の業界に精通していることで彼の右に出る人はいないのでは?

あの自動掃除機ルンバを生んだiRobotのCEO、コリン・アングル(Colin Angle)さんです。今日(米1/8)この彼に取材してロボット産業の現状、なぜ業界で同業他社が不在のままなのか、今後どんなロボが出るのか、 どうしてロボットは人類のサバイバルに不可欠なのか、その辺の話を聞いてきました!

詳細は、以下でどぞ!

 ロボットのアイディアは40年も前からあるもの。なのにiRobot社の侵入にも関わらず、まだ真の産業には育っていません。このロボを各家庭に届けてユビキタスにするのがiRobot社の目標です。

ロボの市場浸透度は現在まだ1~2%。iRobotがターゲットにするローテクな中流アメリカ人の間では浸透度はさらに低くて、 「ロボット企業1社で産業が成り立つわけじゃないんですよね」とコリンさん。

どうしてこんなに参入企業が少ないのか? ですけど、コリンさんは市場開拓が信じられないほど大変だし、マージンもひどければ、参入に必要なナレッジをトータルで備えた企業本当に数えるほどしかないのだと言います。iRobot社も家電として実用に耐える安価なロボ実現までに、産業用掃除機産業なんかの各社と提携を組んで、必要なナレッジを10年がかりで蓄えたそうです。

最低コストで最高品位の部品が調達できるサムスンやLGなど他のメーカーさんなら、ロボットの分野にも参入できそうですけど、まだその選択はしてない模様です。

今後何が飛び出すか? コリンさんは、ロボットはいずれ現代人の住み慣れた暮らしに欠かせない必需品になっていくだろう、と強調しています。ここアメリカや日本(2人のうち3人が150歳以上[※ アメリカンジョーク?])みたいに高齢化が進んだ地域では、ロボットがお年寄りに医療・在宅ケアを提供してくれるでしょう。そんなわけで、iRobotも「ConnectR」というウェブカム・ロボでここに参入しました。遠隔地からでも医師・看護婦が健康状態を監視し、あたかも在宅ケアのようなプレゼンスを確保できるロボですね。

ロボと言えば進化が目覚しいのは日本。でもコリンさんが言うには日本のデザインは(ベッドから抱き上げてくれるRI-MANロボとか死体回収ロボとか外骨格ロボとかギズモも紹介しましたよね) 平均的な中流のシニアにはとても手が届かない高価なものなんだとか。 まあ、「ConnectR」は取っ掛かりに過ぎず、これからは老人介護の産業がどんどん大きくなっていくんじゃないか、と語っています。

あと取材では軍需産業についても話が及びました。iRobotではこの業界にも入り込んでいて、イラクに移動する前にアフガニスタンでの地雷撤去作業を支援するロボ「PackBot」などですけど、これはほんの氷山の一角に過ぎないとか。

ビル清掃など危険任務にロボを活用すれば軍部は非戦闘部隊も戦闘に登用できますよね? ロボ操作するだけなら生命の危険とは無縁ですし。ロボの武装はもう始まっていますけど、それでもこの「shoot second(二次発砲?)」の原則で進めば人間は常に「ループの中」にいることができる、つまり「ループの中」の人類を自らの意思で壊滅する殺戮ロボは出ない、というわけです。

ロボットのパズルであとひとつ興味深いピースが石油産業ですね。1990年代中盤から後半にかけて開発したロボはオイル精製を100%改善するものらしく、当時は大きな需要はありませんでしたが、間もなくとてつもなく大きな需要が生まれるようです。

iRobotのCEOの言うことが本当なら、やがて「一家にロボ1台」の時代到来、ですね。― なんだか待ちきれない気分です。

 

[iRobot企業概要(日本語)]

JASON CHEN(原文/訳:satomi)

 

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