壊れたライブ録音修復で数学者チーム、グラミー賞獲得

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60年前のコンサートのブートレグ(非合法のライブ音源)。

この壊れて折れ曲がった年代物の磁気ワイヤーが、エンジニア数学者という、およそ芸能界とは無縁の一団にグラミー賞を運んできてくれましたよ? 壊れた古い音源を取り返した功績で見事グラミー賞歴史的アルバム部門最優秀賞に入ったのです。

問題の音源はかなり傷んでいて、ワイヤーも何度も壊れたものだったそうな。1949年、ニュージャージー州ニュワークの学生が録音した音源で、最近見つかって再生した際に太古の磁気ワイヤーがビヨ~ンと伸びてよじれ、脆さの余り何度も破損していました。で、チームは視聴可能レベルまで音のクオリティーを回復する新処理技術をゼロから作ることに。

でも、ワイヤーからそ~っと音声をコンピュータに移し取るだけで36時間かかったんだそうですよ? それでもトラックは穴だらけで音がスローになるところや、高周波数不良が至るところにあったようです。

チームでは録音に埋もれたリズミックなサウンドを見つけ、数学者Kevin Short博士の信号処理アルゴリズムを用いることで慎重にトラックのピースをひとつに繋ぎ、穴を修復して音のゆがみとスピード変換の不具合を修正しました。

苦労の末できたアルバムは『The Live Wire』。往年のフォークシンガー、ウディ・ガスリー(Woody Guthrie)*の、この世にひとつしかないライブの音が今に蘇ったというわけです!

その素晴らしい技術の詳細は以下『Science News』のリンク先でどうぞ。

*ジョブズが尊敬するボブ・ディランが心酔するシンガー。解説

Science news and University of New Hampshire

KIT EATON(原文/訳:satomi)

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