点1個の不具合が生んだ殺人事件

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Emineさん(20)と夫Ramazan Çalçobanさん(24)は、どこにでもいる離婚手続き中の夫婦でした。

別れを決めてからは携帯で激しいテキストメッセージの応酬が続き、ある日たまたまRamazanさんが「言い返せなくなると毎度話題を変えるんだな」と送った中に1カ所だけ、携帯入力システムのローカリゼーションの不具合で「点」が1個足りない単語があった…そこから思いがけない方向に誤解が誤解を呼んで、最後は血のバイオレンスに発展したのです。

詳しい経緯を追ってみましょう。

 

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受け取った妻Emineさんの携帯にはトルコ語アルファベットの特殊文字「ı」が無かった。トルコ語環境の携帯電話は全機種とも「i」はあるんですが、点のない「ı」は非搭載の端末が多いんでしょうね。そのため、「sıkısınca」が「sikisince」になって、「言い返せなくなると毎度話題を変えるんだな」は;

あいつらがフ○○クしてるときは毎度話題を変えるんだな」

になってしまった。どっちもよくある台詞なので余計にややこしいですよね…。

妻Emineさんにこれを見せられた父親は、カンカンに怒ってRamazanさんに電話をかけ、娘を売春婦扱いしたと責め立てました。夫Ramazanさんは謝りに実家を訪ねたんですが、そこで待ち構えていたのは父親とEmineさんと姉妹2人、そして沢山の凶器のナイフ

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胸にナイフを突き立てられ血みどろになって逃げようとした夫Ramazanさんに、妻Emineさんは尚も戸口で襲い掛かって息の根を止めようとしました。が、夫Ramazanさんは胸のナイフをなんとか引き抜いて妻Emineさんに反撃

やっとのことで逃走したRamazanさんは警察に逮捕され、妻Emineさんは救急車がアンカラの地獄のような渋滞を掻き分けて現場に急行する間に出血多量で息絶えてしまいました。

あまりの事の成り行きに混乱した夫Ramazanさんは後に刑務所で自殺

「i」の点1個の不具合で起きる事件はこれが初めてではないようで、トルコのマスコミは携帯ローカリゼーションの不具合は「深刻な問題だ」と指摘しています。このような誤解を避けるためにも「デリケートな言葉」については最適化に努めよと。こんな考えの浅い人たちには物騒な刃物は持たせないのが先かもしれませんけど…そんなの取締れませんよね…。謹んでご冥福をお祈りしたいと思います。

 

[Hurriyet, 原文訂正にご協力いただいたトルコ語圏の読者のみなさんに多謝]

Jesus Diaz(原文/訳:satomi)

 

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