Windows 7の機能をウォークスルー(動画アリ)

'68のエルビスのように「カムバック」の重圧のかかるマイクロソフトにとって「Windows 7」は渡りに船ですね。現に今週LAで開催中の「Professional Developers Conference(PDC)」では正式にVistaを押しのけてWindows 7が話題の中心になってます。

これまでOSで散々叩かれてきただけに、他のOSの話ができるのは涙が出るほど嬉しいんでしょう。日曜には報道陣を集めて7時間たっぷりかけてWin 7説明会を開き、プレβビルド 6801搭載済みの「Dell XPS M1330」を配ってくれました。

働き過ぎの割には感謝されなさ過ぎなレッドモンド(MS本社)のデベロッパーたちの努力のおかげで新OSはとても安定した出来栄え。そのルック&フィールは既にVistaが恥ずかしくなるほどのレベルですよ?

早速、今僕が見てるこのシステムの機能をひとつひとつご紹介してみますね。基本パフォーマンスが分かる動画を何本かと、あとはPDC会場でデモってもらった最初のベータビルドのインターフェイスシステム詳細の写真もご用意しました。

見聞きしたこと全てお伝えするのは大変なので、まずは自分が実際いじってみて感じたシステムの改善点から見てみましょう。

僕がこの目で見たもの

 Windows 7はこんな初期のビルドなのに、もう速くて安定した環境なのが実感できます。有用性の高いOS実現のため、この舞台裏では大変な努力があったようです。

中でも画期的な改善は、ユーザーが非閲覧中のウィンドウにどう動画メモリーを割り当てるか、という部分(ヒント:これは割り当ててないのですよ)。お陰でマシンは反応もサクサクならバッテリー寿命もたっぷり。スペックは未公開ですけど、Windowsのボス、Steve Sinofsky氏が認めた話では、1GBのRAMのシステムでも実装可能だそうです。

これならUIもよりスマートなものが期待できそうですよね。それが分かる具体例を3つ、順に見てみましょう。

Wi-Fiネットワークの選択はワンクリック。システムトレイから直接できる

あの「networks are available(接続可能なネットワークがあります)」というポップアップをクリックしなくても、接続可能なネットワークに繋がります。システムトレイの表示も、「隠すか見せるか」の二択ではなく、以下のように特別な通知だけ表示するモードに設定できます。

ユーザーアカウントコントロールは自分でコントロールできる

ポップアップ警告のウィンドウもスライダーでご覧のようにすっきり片付きました。セキュリティは4段階。Vistaの全部教えてモード、なんにも教えないでモードにも、ちゃんと間がある感じですね。

サイドバーがなくなった-ガジェットがロームフリーに!

ガジェットやウィジェットを1個か2個ライブにキープしておくだけで、クリックできるスクリーンの5分の1が犠牲になるなんて…ということで新OSではガジェット追加すると右側に積み重なるように。でもこれはどこにでも自由に置いて、ウィンドウズの下に隠しておけます。このアイディア、アップルも採用してくれたらいいですねー(アップルとウィンドウズ下と言えば「peek」という新機能。これは次のセクションで)。

ほかにも便利そうなインターフェイスの新エレメントもいろいろありますね。MSはメディアファイルの整理ではアップルと正反対なところがあって、アップルはひとつの場所に全部まとめるの手伝ってくれますけど、マイクロソフトはどこにでも散らかしっ放しでオッケーというノリです。これまでは全部トラックできないのが難点でしたが、今度は2つの新ツール(ひとつはローカル、ひとつはネットワーク)で、どんな種類のメディアファイルも追跡が容易になっています。

ライブラリではシステムの保存場所に関わりなくコンテンツをひとつにできる

あるフォルダーセットに写真があって、他の写真は別のにある場合、2つをひとつにまとめるなんて考えるだけで面倒臭いですよね。それが今度はフォトライブラリに両方追加するだけで両方同時に追跡可能です。ローカルの外付けストレージもライブラリに追加すると、そこに入ってるコンテンツもライブラリに呼び出して表示できるのです(抜くと、フォルダを捨てるように言ってきますけど)。

HomeGroupは昔のワークグループネットワーキングの焼き直し(ただし家庭用)

Windows 7でのみ使える機能なので、テストには2台目も必要です。ベーシックなHomeGroupを設定して最初のインターフェイスとマイクソフトの表記見た限りでは複数のマシンのコンテンツを視聴できて、プリンターその他の製品を共有できる、それだけみたいですね。たぶん(他にもあるのに僕だけ動かない、ということ、ネットワーキングでは多々あるので)。

以下はその他のショットです。

• Ribbonインターフェイス。WordPadとPaintにも出てます(それ以外はまだ出てません)

• Solutions Center。これは間もなく新ブランド「Action Center」に改称となる予定

• 起動一発。“軽量”になった新Windows Media Player

• 微妙ながらクールな改善が加わったWindows Media Player

• Windows情報ページ。システム属性も見れる。

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動画

Windows 7ラップトップの使用感をご覧いただくため、動画も撮ってみました。かなりクリーンな類似のシステムと比べてる場面もありますが、全然テストとかじゃないです。ザッと感じ掴んでもらえればそれで。面白いのは、ここではWin 7は立ち上がりがものすごく速いのに(もう1台のコンピュータのBIOSスタートアップもout-of-the-wayなぐらい)、終了はもう1台のシステムより遅いんですよね。でもまあ、科学的根拠ゼロなんで、単にその辺も観察していただければ。

科学的根拠ゼロの動画: 起動タイム

科学的根拠ゼロの動画: 終了タイム

超科学的動画: 新Windowリサイジング機能

マイクロソフトが約束したこと

マイクロソフトが配ったビルドで悲しいのは、カンファレンスで披露し、随所でヒントを出して回ってるナイスな機能がゴッソリ抜けてることですね。会場でたくさん見るには見たんですが、動画も撮れなかったし、スライドも撮影禁止でした。

UI改善

以下は新UIエフェクトです。これなんか見ちゃうとVistaのFlip3Dが悪名高き「Mission Accomplished」バナーのOS版に見えちゃうかも。(←?)

ウィンドウの陰に隠れて見えないガジェットやアイコンを見せる「Peek」機能も大好きなんですけど、何といってもWindows UI一番の改善はタスクバーでしょう。既に進化の段階を経てきたものですが、この最新のUIはすごいです。アプリをクリックすると関連メニューがポップアップして、最新ドキュメントを開くとかいったオプションが出てきます。

このタスクバーは既にプログラムの一部になっている情報も引き出せるので、ここでは新アプリも特別なプログラミングは一切必要なく動作が確保できます。新タスクバーではあとひとつ、プレビュー機能もあります。隠れたウィンドウをちら見できる機能ですね(ちょっとモヤッとしてる部分なので、ベータが出たら要・再確認)。

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あと、もうひとつの改善は自然言語処理をサポートするNatural Interfaceですね。数学の方程式もホレこの通り、手書きできます(これはクールですねー。長いこと分数の線引くぐらいしか書いてませんけど…)。

Windows 7はまた、ネイティブタッチとマルチタッチの利点をおおいに活用できるものになるそうです。それもここでは見てもらえないんですけど、例えばメニューもマウスのカーソルじゃなく指先でタップすると微妙に大きくなったり。指でスクリーン触るとマウスのカーソルが消えたり。あと、iPhone/Surface風のピンチング&ストレッチングもOSの一部に組み込まれています。

Cool Device Tricks

みんなと同じガジェット好きの僕としては、カンファレンスで特に気に入ったのがデバイスのディスカッションです。まず最初に(これお伝えできるのはとても嬉しいんですけど)、Windows 7はそれ自体が、よりアグレッシブなメディア再生システムだ、ということです。AACとH.264の両方ともネイティブで処理できるし、DivXとXvidもサードパーディーのダウンロード抜きで対応できます。

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さらに、DLNA 1.5システムでもあるので、いろいろなトリックができます。Windows Media Playerには「play to」という機能(左参照)があって、これはタスクバーから入れます。ワンクリックで楽曲を引き出して再生スタート、次にジャンプもできちゃう機能です。

でも、クールなのは「この同じ機能を使ってネットワーク上のほかの場所からも楽曲が引き出せる」ということ。 また、楽曲を送ると自分のラップトップの貧弱なスピーカーじゃなく、ネットワーク上にあるSonosとか他の互換プレーヤーでゆったり聴けます。また、ネット上のものが全部目に見えるんなら、理論上はMacからDRMフリーのAACファイルを引っ張ってきてSonosで再生するよう指示も可能なのでは。もしSonosがAAC対応じゃないなら、その場でエンコードもできたり。 この場合、互換性はインターフェイス次第だろうし、インターフェイスも互換性がどれだけ良いかで決まるかと。どう運用するのか、これは楽しみですね。

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この左の「Device Stage」は、ガジェットと周辺機器のインターフェイスを繋ぐナイスなサービスプログラムです。昨日コメントで新「PlaysForSure」だと悪口出ましたけど、その呼び方は違うと思います。少なくとも今のところは。

このシステムを使うと、カメラ、携帯電話、MP3プレーヤー、プリンターのメーカーさんも自社端末用にミニインターフェイスが作れます。製品は繋ぐとタスクバーに出てきて、専用のポップアップメニューでアクティビティ(写真ダウンロード、楽曲アップロードなど)も選べます。タスクバーのポップアップ以外にもポップアップページを作って、そこに発注や取扱説明書(PDF)ダウンロードのリンクも表示できますし、あと端末が紹介されるたびに写真みたいにリアルなアイコンが出せたり。

Device Stageは、サードパーティーのブランドから独自コンテンツを提供してもらわなきゃ動かないんですけど、これはマイクロソフトが世界中で提供するようです。Device Stageがなければ、そのベーシックな「AutoPlay」のポップアップも作れます。どれぐらいアグレッシブにDevice Stage参加を呼びかけていくつもりなのかマイクロソフトに聞いてみたら、企業の方がだいぶ乗り気だという答えでした。PlaysForSureで痛い目に遭った方には、これは同じじゃないと、僕から断言しておきます。

外側の話ばかりで期待外れだった人もいるかもしれませんね。新Windows LiveやIE8の機能の話も書いてないし…どちらももう目に見えてはいるんですが、今後数ヶ月でまたビルドがリッチになればニュースも出てくるだろうし、最終ビルドに近いテストになっていくと思います。発売日はあんまり詳しく出したくないみたいですね。

Windows 7は正しい方向に向かってるようで、まずは一安心ですね。こんな早い段階から詳しく何度も説明に応じてくれたマイクロソフトに感謝。とても助かりました。

Windows 7 News on Giz

Wilson Rothman(原文/訳:satomi)

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