[Giz Explains] Windows 7は、本当にVistaに勝るのかを徹底検証

[Giz Explains] Windows 7は、本当にVistaに勝るのかを徹底検証 1

こりゃぁもう、XPから7へ移行するっきゃないですね…

その登場以来、数々のブーイングの嵐にさらされ、なかなか普及せずににぶつかってきた「Windows Vista」ですけど、その救世主となるべく姿を現した「Windows 7」には、いまのところ、なかなか良い評価が集まっているようですよ。そもそものところ、マイクロソフトはVistaなんか失敗作を出さずに、最初からドーンとWindows 7をリリースしておけば、ここまでコテンパンにたたかれることもなかったでしょうにね。

Windows 7の新機能の紹介やスクリーンショットの数々などは、こちらのウォークスルーをご参照いただくとしまして、今回のGiz Explainsでは、Windows 7がVistaに勝ると本当に結論づけてよいのか、その裏側に迫ってみるといたしましょう!

 とにかく軽くて速い!

10月末にロサンゼルスで開催されたProfessional Developers Conference(PDC)では、Windows 7で実現する新性能の一面を示すものとして、開発チームを率いるGabriel Aul氏が登壇し、「Raising the Bar」と題するプレゼンテーションを披露しました。

以下に、そのプレゼンテーションからの、Windows 7 vs Vistaの情報をご紹介しますね。

・もしアプリケーションやデバイスが、Windows Vistaで現在動作中であるならば、必ずWindows 7でも動作する。

・Windows Vistaで現在動作中のシステムは、Windows 7では、必ずより高速で動作する。

・ノートPCのバッテリ駆動時間は、Windows Vistaと比較して、必ずWindows 7では、連続駆動時間が延びる。

・Windows 7の信頼性は、そのリリース時点から、Windows Vista SP1よりも、必ずはるかに勝るものとなる。

う~ん、もういいこと尽くしじゃない! な~んて思っちゃいますけど、まず最初の利点を挙げるならば、やはりWindows 7のスピード感は、これだけでもVistaに勝る大きなポイントでしょうね。だって、どれだけタスクバーが新しくなろうが、「Peek」機能で、隠れたガジェットやアイコンが見やすくなろうが、OSが遅かったら、もうユーザーインターフェースの美しさだの、便利さだのは、二の次にしかなりませんものね。

では、この高速性能は、一体どこから来るのでしょうか? その1つの要因としては、やはり各ウィンドウなどのメモリ処理をつかさどる、「Window Memory Manager」なるものの改良によるところも大きいそうですよ。

まず、Vistaの例なんですけど、ウィンドウを開くと、たとえそのウィンドウを最小化しようが、バックグラウンドにしか置いてなかろうが、結局は常に前面にフルスクリーンで開いているウィンドウと変わらないメモリを割り当てるような仕組みが採用されてしまっているため、とてつもなくメモリを食うOSとなってしまったんですね。もうウィンドウを開けば開くほど、どんどん遅くなっちゃうという感じです…。だから、メモリなんて、もう最低でも2GBのRAMくらい積んどかないと、PC自体が使い物にならないなんて由々しき事態が横行しているわけであります。

一方、新たなWindows 7では、開かれてはいても、実際にユーザーが見ていないウィンドウには、わざわざ貴重なメモリリソースを割り当てない、よりスマートなWindow Memory Managerが搭載されているため、Vistaに比べれば、格段にメモリ消費量などが削減され、サクサクとOSが動作する快適さを味わえるようですよ。実際、すでに各所で話題になっていますが、1GBくらいのメモリしか積んでいない、「Eee PC」などの、いわゆる超小型軽量の「netbook」製品群でも、Windows 7をストレスなく動かせると発表されていますね。

落ちにくく、ミスに強い!

これは、まだ繰り返し検証できてはいないので、どれほどの実力を備えているのかは、本当に長く使ってみないと何とも言えませんけど、Windows 7には、学習してクラッシュを回避する機能が標準搭載されているようですよ。あるアプリケーションが、使用中に複数回クラッシュして落ちてしまうと、Windows 7が、クラッシュに至ってしまった要因を自動的に解析し、次からは事前にクラッシュを回避するような動作を心がけてくれるそうです。これ、本当にそんな機能が備わっていれば、気づかぬところで、かなりお世話になりそうですよね。

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一方、こちらの画像に写るのは、新たにWindows 7に搭載された「Problem Steps Recorder」ですよ。何かのエラーが発生した時などに表示され、保存されたステップごとに、エラーに至る経緯をたどって、より正確なエラーレポートなども自動作成してくれるようですね。

デバイスドライバの処理方法なども、Windows 7では、Vistaとは異なった手法が新採用され、たとえ何かのドライバに不具合が見つかっても、可能な限り他には悪影響を及ぼさないように工夫されているそうです。また、ハードウェアメーカーの協力を得て、ドライバのアップデート、「Windows Update」にて一括で提供されるようになっていくとのことで、これは便利になりそうです。

バッテリが長持ちする!

いくら高速で快適なOSになり、クラッシュしにくく信頼性が向上したとしても、そのスマートでパワフルな性能ゆえに、Vistaよりもバッテリを食うようになって、バッテリ寿命が短くなってしまった…な~んてことになれば、ノートPCユーザーのモバイラーにとっては、もうがっかりでしょうけど、この面でも、Windows 7はVistaに勝るようですよ。

VistaがXPよりも良くなったかもしれない一面を挙げるとすれば、電源管理システムの向上があり、Vistaを搭載するノートPCのバッテリ連続駆動時間は、XPよりも長くなったとの報告まで出てるそうですが、ノートPCにWindows 7を搭載すれば、これがさらに延びると発表されています。

すでに先に取り上げた、Window Memory Managerを始め、Windows 7を搭載するノートPCでは、とにかくバッテリに優しい動作の実現が目指されたようですね。それほどパワーを必要としない利用シーンでは、プロセッサの動作クロックなどを落とし、イーサネットアダプターのスイッチを自動的に切るなど、極力バッテリを食わない設定に、ユーザーも気づかぬうちに切り替わると説明されていますよ。

さらに、ご丁寧にも、定期的にバッテリ効率に関する報告レポートなるものを表示してくれて、何がバッテリ駆動時間を延ばす上で障壁となってしまったかなどの情報が、一目瞭然で見られるようです。

いかがでしたか? Windows 7、実際のリリースが本当に楽しみですね。ただ、こうした情報が出そろってくる度に感じてしまうのは、これはVistaのマイナーアップグレードではないのか…という素朴な疑問でしょうか。そもそもはVistaで、このすべてを成し遂げておきたかったことが、ようやくWindows 7で真の形になったというのが本音かもしれませんね。そうすると、Vistaというのは、XPに次ぐWindows 7という新OSをリリースするための、言ってみるならば「ベータ版」のような、つなぎの存在でしかなかったのかもしれません。

ただし、これはあくまでもWindows 7のいいこと尽くしの情報なので、本当にこのすべてを、問題なく早期にリリースしてくることができれば、マイクロソフトにとって、希望のOSが誕生することになるでしょう。

matt buchanan(原文/訳:湯木進悟)

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