超HDで蘇る、1966年のNASAの月面写真

ルナ・オービター1号が月面に浮かぶ地球の画像を初めて撮ったのは1966年

はるばる送られてきた写真はとても荒かったけど世界を大いに感動させました。

40数年後の今週、この写真の超HD版が再リリースとなり、二たび世界を感動させています。

人気TV『CSI』に出てくるアップスケーリングだとか魔法の無限ズームインフィルターだとかは使ってないんですが、代わりにNASAがやったのは修復したアナログマシンと、本プログラムで磁気テープに昔保存した情報を完全抽出する新デジタル処理の実現です。これは1960年代には不可能だったこと。

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 ルナ・オービターの探査には月面全地図を作るロケット5機も参加していました。地図作りはアポロ着陸地点を選ぶには欠かせない作業ですね。最初3回の探査では着陸地点の候補20ヶ所を重点的に調べ、高度の高い極軌道を飛行した最後2回で月面の99%の写真を撮りました。解像度は60メートルから、なんと2メートルまでの範囲とか。

日本の宇宙航空研究開発機構が開発したかぐや(Selene)のHDカメラには敵いませんけど、NASAの月周回衛星には賢いイメージングシステムがあって、40年前にも似たような成果を達成できたんです。装備はデュアルレンズのカメラ(610mmの狭角の高解像度撮影用と80mmの広角の中解像度撮影用)とフィルムプロセッサ、スキャナー。レンズはどちらも70mmのフィルムロールの同じパートが露出するよう並べられていたので高解像度画像エリアを解像度画像エリアで取り囲むようにできたそうです。

これは言葉で聞くより複雑な作業です。宇宙船は月面の上空を巡航してたので、この動きを補正しなきゃならないですよね。あと、電子オプティカルセンサで距離を測定しながら、第2のコマが第1のコマにぴったり符合するよう小型モーターでフィルムをシフトし、その後フィルムは現像してスキャンし、情報は地球に送って、そこでアナログテープに保存する、というわけです。

NASAエイムズリサーチセンターに本拠のあるルナ・オービター画像修復プロジェクトは、このテープに保存した全データを抽出・分析しようという試みです。 これを行うため、まずオリジナルのテープレコーダーとテープ1500本を修復し、あとはデータをデジタル化して今のコンピュータに取り込み、ご覧のような画像を作るのに必要な全情報を抽出するよう開発された特殊なソフトウェアを通しました。

テープに眠る画像は1枚残らずこの処理を行い、標準座標の地図に落として、カリフォルニア州パサデナにあるNASAのJet Propulsion Laboratoryに送るのが最終目標。歴史的な記録の修復・最適化だけじゃなく、来年の「ルナー・リコナイサンス・オービター(LRO:Lunar Reconnaissance Orbiter)」の月探査に先立って科学界に更新した情報を提供するのも目的だそうです。

[NASA]

Jesus Diaz(原文/訳:satomi)

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