[Giz Explains] Mac OS Xにウイルス対策ソフトが不要な理由

2008.12.16 20:00
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ていうことは、これからアップルファンが増えるとヤバくなるのね…

ついにアップルもウイルス対策ソフト推奨か…と物議を醸し出しましたが、少なくとも現時点では、明らかにMac OS Xが、Windowsよりも、はるかに安全であることは確かなようですね。

「箱を開けた瞬間から、マルウェアやセキュリティー上の脅威からコンピューターを保護してくれる技術が内蔵されています」

こんなふうにアップルがアピールしまくっているのも、ある意味では真実性を帯びていると評価して過言ではないのだとか。

では、今回のGiz Explainsでは、なぜ”Mac OS Xにウイルス対策ソフトが不要”と言われても、現時点では不思議でないのか、その真相に迫ってみるといたしましょう。あぁ、なるほど~、だからなのね…と、きっと皆さまも納得されるはずですよ。
 

第一の理由:そもそもWindowsのシェアがデカ過ぎる

え~、あくまでも概数ですけど、現在、世界中に出回っている、ありとあらゆるパーソナルコンピューターのうち、Windows系のOSを搭載しているものの割合は、一体どれほどになるのでしょうか? ずばりその答えはほぼ9割(約89.6%との最新データもあるらしい)に達しております。一方、ここのところアップル人気急上昇中とか騒がれてはおりますが、世界全体のOSシェアで見るならば、Mac OS1割未満(約8.9%とも発表されていますよ)に過ぎませんね。Linuxに至っては、まだまだ個人のデスクトップ利用OSとしては、普及には程遠い状態です。

そして、このWindowsの圧倒的なシェアこそが、ウイルスのターゲットとしては格好の存在になってしまっていることは否定できないでしょう。だって、ウイルスやマルウェアの作成者だって、その製作に当たっては、多大の労力、時間、資金なども注ぎ込んできているわけです。であれば、どうせ狙うんなら、ターゲットが多いとこに、その自分の持てる全パワーを集中させたほうが、効率的な面で、儲けや満足度などがアップすることは間違いないでしょう。

また、忘れてはならないのは、そもそも圧倒的大多数のウイルス作成者が、やはりWindowsユーザーであるという点ですね。日頃から自分が慣れ親しんで使っており、知識も豊富なOS向けにウイルスやマルウェアを製作するほうが、あんまりよくも知らないOS向けに製作するよりも、絶対的に容易であるという説明は確かに的を射ています。実際、ウイルスやマルウェアに用いられている、ほとんどのツールやスクリプトは、結局のところWindows向けのものになっていますしね。

まあ、最も効率的にウイルスをばら撒く方法は、とにかくWindowsであれ、Mac OSであれ、Linuxであれ、あらゆるOSへ自動感染してしまう超ハイブリッドなコードで仕上げちゃうことなんでしょうけど…

第二の理由:Windowsは構造上からセキュリティーが甘かった

じゃあ、これはあくまでも仮定の話でしかありませんけど、もし世界のOSシェアにおいて、Mac OSが9割を押さえており、Windowsのシェアが1割そこそこしかなかったとしたら、ちょうどウイルスやマルウェアの猛威に関しても、まったく現状と逆になっていたと言えるでしょうか? 果たしてマイクロソフトは、例えばこんな強気のプロモーションを展開しちゃって、Mac OSはウイルス漬けだけど、Windowsは超安全です…みたいに口を大にして咆えまくることができていたのでしょうか?

確かにシェアの問題は、大きな要素とはなりますけど、そもそも特にVista以前のWindowsの構造は、基本的にUnixのアーキテクチャーを採用するMac OSおよびLinuxの構造と比較して、セキュリティー分野で貧弱な面が多かったことも忘れてはならないでしょう。

ちょっとVistaでは、これまでユーザーに高い管理者権限を与え過ぎていたということへの反動が、あまりにも強くて、あの不評極まりないユーザーアカウントコントロール(UAC)機能の問題が出てしまいましたが、これは裏を返せば、確かにVistaのUACはくどいんですけど、これまでのWindowsは、なんでもかんでもユーザーが行えてしまい、セキュリティーという観点からはルーズすぎたわけですね。

その点、別にVistaなんて登場しなくても、すでにMac OS Xでは、アップデートのインストールやシステムの設定変更など、OSに重要な影響を及ぼしかねない作業前には、必ず管理者権限での認証を求める仕組みが、以前から導入されていましたから、やはり構造上、Windowsよりも安全であると評価されても当然だったのかもしれません。かなりの悪さをしようと思えば、Mac OS Xの場合、Windowsと違って、パスワード入力を求められるケースが圧倒的に多いですからね。

警鐘:今後もMac OS Xは絶対安全であるとの保証はない

当然ながらMac OS Xにも、弱みとなるセキュリティーホールがないわけではありません。そもそもメインとなるアプリケーションフォルダーは、無防備極まりないかもしれませんよ。最初から、Mac OS Xにはアプリケーションがバンドルされてますから、このフォルダーの書き換えを狙ってくるのが、最も容易なアプローチとなってきそうですね。

Mac Forensics Labの指摘では、Mac OS Xのアドレス帳機能にも、かなり付け込まれる隙がありそうなのだとか。ホームフォルダーと相まって、この辺りが、いちいち管理者権限での認証なんて要求させちゃうと、それこそVistaのUACみたいにうっとうしくてたまりませんから、現状を維持することで、ややセキュリティー面で不安が残ってしまうところなのでしょう。

とはいえ、現時点では、こうした分野を狙って大成功しているMac OS X向けのウイルスやマルウェアが蔓延しているわけではありませんので、誤ってここに、ユーザーが変な操作をしてしまい、いわゆる自爆行為でもしない限りは、かなりMac OS Xが、Windowsと比較すると安全であることは間違いなさそうですね。

ぜひMacには、このままセキュアなOSであってほしいものです。


matt buchanan(原文/訳:湯木進悟)


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