空飛ぶエコなデューンバギー、砂漠横断アタックを敢行中!

空飛ぶエコなデューンバギー、砂漠横断アタックを敢行中! 1

♪バン♪バン♪チキチキバンバン♪…やって来るよー!

いやはや意外にも、こんな形で夢の空飛ぶ車が完成してくるとはねぇ。通常は悪路も走破する、渋いフォルクスワーゲンビートルがベースのデューンバギー。しかも、バイオ燃料で走るんで、エコカー仕様ときたもんです。そして、いつでもお好みの場所でスムーズに飛行モードへと移行して、上空に舞い上がれるようになってますよ。

これはもうあのイギリスの生んだ夢と希望のミュージカル映画「チキチキバンバン」が現実になるようなもんですね。まずは、この新開発の空飛ぶデューンバギー「Parajet Skycar」の高い技術力と安全性能を実証すべく、壮大な冒険の旅に挑戦し、そこで実証された記録と知名度でもって、一気に一般発売が開始される計画ですよ。

ではでは、いち早く世界でも群を抜く完成度で登場してきたParajet Skycarの真相を、どうぞ続きにてご確認ください。

 Parajet Skycarの生みの親であるGilo Cardozo氏は、まだ29歳の若さで、長く夢でしかなかった空飛ぶ車を、量産体制を整えて市販を目前にするまでの、高い完成度に仕上げてきました。興味深いのは、これまでにも空飛ぶ車といえば、ちょっと古いものでは1950年代のマシンから、まもなく発売が目指される最新鋭モデルに至るまで、世界各国で、ありとあらゆる挑戦を経て研究開発が進められてきましたけど、根本的にParajet Skycarのコンセプトは異なっているという点ですね。

「空飛ぶ車が、どうしても避けて通ることができなかった問題は、いかにして翼の部分を完成させるかという点です。Parajet Skycarでは、そもそも翼を採用するのをやめるとの決断を下したことで、プロジェクトが大きく前進しました」

こう語るCardozo氏は、実は2007年に、テレビ番組に度々登場し、海外のお茶の間では有名な冒険家のBear Grylls氏のために、特殊なモーターパラグライダーを製作。一緒に世界最高峰のエベレスト上空を越える偉業を成し遂げることで、飛行システムにパラグライダーを活用するParajet Skycarの成功を確信したんだそうです。

早速、デューンバギー後方にプロペラファンを搭載し、パラグライダーと連動することで、わずか直線距離にして200メートルの滑走スペースさえあれば、どこでも上空に飛び立って、自由に飛行可能なParajet Skycarの製作へと乗り出しました! 多くのスポンサーからの支援も得つつ、すでにこれまでに同プロジェクトに注ぎ込まれた金額は、38万ドルに達しているとのことですが、無事にParajet Skycarは完成。1000ccの排気量で、重量480kgとなるParajet Skycarは、バイオ燃料のみで、高度900メートルの上空を、最高時速110kmで飛ぶことができるようですね。連続飛行距離は最長300kmとなっていますよ。

一連のプロジェクトには、世界各国の最高峰への登頂に成功し、北極圏も制覇した、元英陸軍特殊部隊Neil Laughton氏が参加しており、ついに完成したParajet Skycarでもって、イギリスはロンドンから、ピレネー山脈、ジブラルタル海峡、モロッコのアトラス山脈、サハラ砂漠などの上空を越えつつ、アフリカはマリのトゥンブクトゥを目指す、6400kmの大遠征アタックへと現在挑戦中! 約42日間の冒険旅行を終えて、2月中にはゴールへと到着することになっています。

「今回のアタック中に、Parajet Skycarが走破していく地点の気温は、下は摂氏マイナス30度から、上は50度に至るまで、実に厳しい運転環境にさらされることになる。だが、すでにプロジェクトチームは、幾多の困難なテスト環境をも乗り越えて、Parajet Skycarの安定走行性能を実証してきており、必ずや今回の挑戦も成功に終わると信じている」

そう確信を込めて語るLaughton氏と、Grylls氏の2人がハンドルを握ってアタックを続ける冒険旅行なんですけど、残念なことに、最も懸念されているのは、厳しい自然環境という障害ではなく、同じ人間によってもたらされる妨害なんだそうです。

「悲しいことなのだが、特に今回のアフリカのアタックコース上では、政情不安から身の危険を感じるのも避けられない場所があるのを承知している。血も涙もない無法者からは身を守らねばならず、慎重を期してアタックを続けていきたい」

そう語りつつ、いよいよアフリカに渡ってのアタックを敢行すべく、現在も冒険を進めている一行の安全を祈りたいところですよね。なんと言っても、あのダカール・ラリー(パリダカ)まで、昨年は治安悪化を理由に開催中止になったりしましたもんね。

ちなみに、無事に大遠征アタックが成功したあかつきには、その大々的なパフォーマンスでもって注目を集めつつ、約76000ドルの販売価格で、広くParajet Skycarの提供が開始される予定とのことですよ。すでに公道を走る、世界初の空飛ぶバイオ燃料エコカーとして、イギリスでは販売が認められる可能性が高いのだとか。

2人乗りで安全とのことですから、ここは助手席に彼女を乗せて、空飛ぶドライブに気軽に出かけることにしますかい! お金しっかり貯めとかないとね…

Skycar via BBC]

John Herrman(原文/湯木進悟)

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