[How to] BitTorrentをプロっぽく使うコツ

2009.04.01 16:00
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ゆっくりだけど確実にみんなのエンターテイメントの楽しみ方を変えつつあるP2Pファイル共有ソフト、「BitTorrent」。

もう何年も前から使ってる人も多いと思いますけど、BitTorrentのツールは年々良くなってます。そこで今回ギズではプロっぽく合法的にトレントを最大限使いこなすコツをまとめてみました。

対象は、基礎は理解したんだけど始めたばかりで、BitTorrentクライアントの実力の触りのところで止まってしまってる方。もっとハードコアな使い方をご存知の方は是非コメントにヒント(+リンク!)を残してシェアしてBitTorrentの愛を広めてください!

本ガイドで使うアプリは、マルチプラットフォーム対応のBitTorrentクライアントの中でも人気の高いVuze(旧称Azureus、Mac/Win/Linux/日本語対応、要Java、合法とHD対応がウリ)とµTorrent(マイクロトレント、Mac/Win対応、日本語解説ページ)の2つです。(BitCometも日本語解説ページがしっかりしてます)

両者はアプローチが根本的に違い、Vuzeは検索ツールや仲間内で共有できるソーシャル機能やコンテンツガイドなど思いつく限り全ての機能を網羅しているのに対し、µTorrentは余計な贅肉を削ぎ落としたシンプル&軽量なアプリですね。チョイスはお好みで。

本稿対象読者の中にはVuzeの最新機能が好きな方も多いと思いますが、µTorrentにも捨てがたい魅力があります。µTorrentファンのために、Vuze搭載機能の一部が取り込めるスタンドアローンのアプリも、あればその都度ご紹介していきましょう!


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ルータのNATと転送リミットを設定してみよう

これはBitTorrentのパフォーマンスを最大に保つ最重要なポイント。でも初心者はもちろん中級者もうっかり見過ごしてる人が多いんですよね。

BitTorrentのクライアントは、マシンのネットワークにある「ポート」1個にP2Pネットワークの全トラフィックを通してます。が、ルータは放っとくと「標準」ポート(例えばウェブのトラフィックはポート80とか)を通ってこない情報は全部(or一部)ブロックしちゃうので、最初に「ポート転送」を設定して、吸い上げる全情報が通るクリアでオープンな入り口を開放してやらなきゃいけない。情報をブロックするんじゃなく、これこれのポートを通ってくる情報はネットワークのこのコンピュータに交通整理すればいいんだな、とルータが判断できるようにしておくんです。分かりますよね?
 

1. Torrentクライアントの「ネットワーク」か「コネクション(接続)」というヘッダにある「Preference(設定)」を見て、どのTCP/UDPポートを使ってるのか確かめます。これはデフォルトのままキープしますが、一応どんな数字を選んでも大丈夫なことになっています。但しVuzeの「適切なポートの選び方」には「49152~65534の間の数字が好ましい。ポートは1つでよいが、TCPとUDPに転送するようにしておかないとNAT越えの問題がある」など注意書きがあるので、ご参考に。また、BitTorrentを使うネットワークをマシン複数で使ってる場合は、全部別々の番号を付与しましょう。

2. 次にルータ管理ページを開きます。これはLAN接続した上で、ウェブブラウザのアドレスバーにルータのIPアドレス(普通は192.168.0.1、192.168.1.1、あるいは192.168.2.1)を入れると行けますよ。ユーザーネームとパスワードの入力が必要なこともあるので、思い出せない人は自分のパソコンのモデルのデフォルトのネームとパスワをネット検索してみてください(“admin”とか“password”で良い場合もあるけど)。アップルのAirPortルータをお使いの方は、そのAirPortのUtilityアプリを使います。

3. 次なるお目当ての部分はルータの会社によって呼び名が「ポート転送」だったり、「バーチャルサーバー」、「ポートマッピング」だったり、専門用語に驚くほどバラつきがあります。これは「アドバンスド設定(advanced settings)」のタブがあれば、そこにあるはず。見つからない方はPortforwarding.comなどで探してみて下さいね。

4. UDP/TCPの両フィールドに、ステップ1で見つけた自分のクライアントのポート番号を入力します(UDP/TCPのフィールドは「プライベート」も「ローカル」も同じポート番号でOK)。 自分が今使ってるマシンのIPアドレスも入力します(これはOS XWindowsもネットワーク設定のところで確認できます)。

注意: 頻繁にネットワーク接続/切断するノートパソコンの方は、Torrent使うたびにルータの設定を切り換えなくて済むよう、スタティックなローカルIPアドレスを割り当てると良いです。

5. 保存をクリック、以上でOKです。 BitTorrentクライアントのPreferences(設定)のどっかに、ネットワークテストが実装されてるはずなので、これを使って接続がクリアなことを確かめてみて下さいねー。

6. 最後のワンステップは、上りアップロード速度に制限を設けること。ご存知の通り、BitTorrentはダウンロード中も同時進行でアップロードしており、安定したダウンロード速度を確保するにはアップロードが必須です。でも、特にケーブル接続とかだと全アップロードの帯域幅制限は越えたくないですよね? なので、アップロード速度は最大20kb/sぐらいに制限します。大体この範囲ならダウンロード速度も良好で、尚且つ回線が詰まりません。FIOSの人はもっと上げて大丈夫ですけど、あんま遠くに行かないこと。

Vuzeには速度自動設定用ツールもあるので、設定で試してみるのも一案ですね。


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ウィルスと召喚令状をシャットアウト
ダウンロードしちゃいけないものはしないこと。何かあっても、編集部は一切責任負いかねますので、ご了承ください。以下はウィルスと召喚令状を近寄せないツールと戦略です。でもこれ100%保証はできませんからね! リスクは自己負担でお願いします! ということで読み進めてみてください~。

1. 必要以上シードしない。  RIAA/MPAA/NARCが真っ先に目をつけるのはダウンロードがヘビーなユーザーです。シード(=DL完了後もウィンドウ開きっ放しにして他のピアにアップロードの愛を分け与える行為)をやめ、ダウンロードが終わったら自分の.torrentファイルは削除すると、身の安全を確保できる確率は上がります。

注意:
・それではオンラインの倫理にもとるからと、ダウンロード中に共有した分量以上にアップロードしたい方は、そんなことするとISPから警告が来る可能性が高くなると分かってやってるなら構いません。

・シードするなら、元々BitTorrentで配布するために作られたLinuxのディストリビューションとか、Creative Commonsでライセンスが合法的にクリアになったNine Inch Nailsの曲とかにしましょう。それなら安全ですよ。

・トレントは今やメインストリームなので、何千人という人がダウンロード中に行う少量のシードでも生き残れるし、黒に近いグレイのトレント市場で共有するのは抵抗もあると思います。僕はみなさんの保護者じゃないので、その辺も全てみなさん自身でご判断ください。

2. シードが多く、コメントで評判がいいものが狙い目 何百人もシードしてるファイルは、ウィルスの入ってない上質なファイルである可能性が高いです。ポイントNo.1には矛盾しますけど、BitTorrentは自分の楽しみのための場。群れに同化するのが一番です。トレントファンのサイトにはタメになる情報の断片がよくコメントに出てます。―ダウンロードしたファイルに妙な動作があるとか、得体の知れないパスワードロックがあるという人が多いファイルは近寄らないこと。

あとトレント界で定評のある伝説のギークをマークすると上質なダウンロードが末永く楽しめます。なるべくaXXoのような人のトレントを探してみましょう。

3. Bluetack IPフィルターは使わない。 Bluetackはスパマー、ウィルスのシーダー、囮捜査(例:Media Defender)のIPレンジをリストにしてるサイト。米Gizmodoが紹介したら内情に詳しい読者の方から「BluetackはP2Pネットワークを内部から混乱させるための策略だ」という聞き捨てならない情報が…。近寄らない方が賢明みたいですね。

4. 会員制トレントサイトも一考の価値アリ。 Oinkは閉鎖になりましたが、良質な会員制のBitTorrentサイトはまだ沢山残ってます。非公開だからマルウェアからの無差別攻撃や捜査が入る可能性も少ないですし。ただし招待には共謀に加わらなきゃならないようなところもあって、会員資格を維持するには一定のアップロード量をクリアしないとダメだったりします。

5. 1に節度、2に節度。 合法動画サイト「Hulu」とかで見れるものは見て、好きなアーティストの曲はちゃんと買うこと。それなら帯域も大量に使わなくて済むし、ISP(の月利用制限)にも抵触しないし、好きなアーティストも音楽で食べていけるので。


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RSSでお気に入りを自動ダウンロード
連続TVドラマのような人気シリーズ番組はVuzeの場合、RSSフィードを購読して毎週自動的にダウンロードできます。これ、すごく便利です。µTorrentファンの方はTEDというクロスプラットフォームのスタンドアローンのアプリを入れると同じことができまるので、そちらチェックしてみてください!

1. Vuzeで自分の好きな番組を探します。最新放映分が見つかったらダウンロードリストに追加し、“Subscribe(購読する)”の下にあるRSSボタンを押します。購読専用ウィンドウで自分のライブラリにある他のファイルを見て、それも購読できますよ。

2. オプションが沢山出てきます。全部同じに見えます。可能ならHDを選びます。EZTVのオプションがあれば、ここは良質なトレントを出す信頼あるソースなので、それを選びます。あとは次回エピソードが自動的に購読エリアに出てくるので、そこから引っ張ってこれます。


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Vuzeでゲームコンソールにストリーミング、iPod/PMP/携帯用に自動コード変換

もーこれ以上は詰め込めないだろーと思った矢先、Vuzeは新バージョンで再生形式の自動変換機能とストリーミングのツールを新たに搭載しましたITPro関連記事)。これがなかなか便利で、自分のネットワークからPS3やXbox 360を自動検出できるし、ダウンロードした映像は面倒な設定をしなくてもTVに一発でストリーミングできるんです。


1. 左サイドバーの「Devices」というオプションでアドオンのストリーミングを有効にします。

2. PS3やXbox 360がオンで自分のネットワークに接続している状態なら、「Devices」のところに自動的に出てくるので、コンソールのアイコンに自分のライブラリから単に好きなファイルをドラッグ&ドロップするだけで、予想内の場所(PS3のXMBのVideoメニュー、他のPCやXBox 360の“My Video Library”など)に出てきます。

3. 同じ手順でiTunes向けにトランスコードし、iPod、iPhone、Apple TV向けに最適化したサイズに変換も可能。これもやはりVuzeのライブラリからiTunesのアイコンにドラッグすると(コンバージョン時間はスローですが)iTunesライブラリにコピーが取れますよ。便利この上なし。

次なるステップ

ここから先はいろんな展開が考えられます。スペアのPCを使って常時オンのトレント専用マシンをセットアップしたり、トレント専用クライアントが実装されたスタンドアローンのNASボックスを用意してみたり。そしたらストリートからでもウェブならではのインターフェイスの特長を活かしたダウンロードの管理・アクセスが実現できます。

う~ん、これなんて将来の「how to」ネタにぴったりですよね。  


「How To」ガイドは毎週土曜掲載。 気になるノウハウ、知りたいノウハウは、こちらまで(英語で)ドシドシお寄せください。ではみなさん、ハッピー・トレンティング!

画像は(もちろん)ジェイソン・チェン記者提供

[Wikipedia日本語版関連記事: BitTorrentVUZEμTorrent]

John Mahoney(原文/訳:satomi)


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