【後編】コーヒータイムにしませんか? 〜豆から抽出までを徹底解説〜

【後編】コーヒータイムにしませんか? 〜豆から抽出までを徹底解説〜 1

昔アラブのえらいお坊さんが恋を忘れた哀れな男に教えたという、あのしびれるような香りいっぱいの琥珀色した飲み物のお話、後編です。

前回はコーヒー豆を選ぶ〜豆を挽くまでを解説しました。今回の後編ではズバリ抽出について解説したいと思います! 皆さんの多くがドリップ式だと思いますが、フレンチプレス・バキューム&サイホンポット・コールドブリュワー・エスプレッソなどなど、様々な抽出がありますので、自分に合わせて選んでくださいねー。

【Chemex】

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シンプルなものから複雑なものまで多種多様!

ステキ。何よりも見た目が好きなんですよね、Chemex。

これがもっともシンプルな方法です。紙フィルターをのせて、コーヒー粉をゴーンと投入。それだけだ!

とはいっても、水、時間、温度はもちろん大事ですので、そこは自分で責任もってやらなければおいしいコーヒーはいれられないのですよ。難しいなぁ。1番簡単な方法は技と経験を必要とするようですね。

初心者にはIntelligentsiaからガイドがダウンロードできます。さらにチュートリアルのビデオまであります。Chemexのコーヒーポットは35ドル(約3千5百円)ほどですが、専用の紙フィルターが必要になります。そこいらで買えるフィルターより断然質がよいそうです。

[Chemex]

 【フレンチプレス】

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Chemex同様にシンプルな方法ですね。

Chemexでいれるより、粗いです。ちょっと粉粉する感じ。言い方を返れば、濃いのです。濃いのが好きな方にはいいと思いますよ。Bodum社のプレスなら$30(約3千円)くらいからどうぞ。

いれ方はまたこちらにチュートリアルビデオが。親切!

Kenさんから一言「上から押す時はゆっくり優しく。コーヒー粉を長く浸ければ、より繊細な味になります。ただし、いれ終わったらすぐコーヒーを全部注いでしまいましょう。そのままにしておくと美味しくなくなってしまいますよ。」

(Image via jilliansvoice/Flickr)

【バキューム&サイホンポット】

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理科室にありそうですね。

Davidさん曰く「ちょっとハードコアすぎる。」そうです。マニアの一品ということでしょうか。

2つのフラスコのような容器が重なっておりまして、下で水を温めると上の容器に水が移動します。上にはコーヒー粉をいれておきます。コーヒーがはいったら、下の火の元をどかします、するとコーヒーが吸われてまた下の容器に移動します。

なるほど。実験みたいだね。

[Espresso Parts]

【モカポット】

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これもまた、シンプルですね。持ってる人も多いのでは?

蒸気圧を利用してコーヒーをいれます。

これもいくつかののパートに分かれていまして、下部分に水をいれ、そこにコーヒー粉をいれたフィルターパーツをいれ込みます。そして火にかけるだけ。そうすると、沸騰したお湯がフィルターパーツを抜けて上の部分に移動します。

こちらはあまり熱しすぎないのがコツ。ガイドはこちらからどうぞ。親切!

サイズにもよりますけど、だいたい$25から$50(約2千5百円から5千円)くらいからです。もっと安いのもありますね。

(Image via kanaka/Flickr)

【アイス】

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コールドブリュワー。アイスコーヒーのいれ方です。

ホットコーヒーに氷ぶち込んだらダメですよ。酸味がでてしまいます。では、お湯を使わずにコーヒーをいれるには? それはゆっくりと時間をかければいいんです。そう、ゆーーーっくりと。

12時間から24時間かけてゆっくりと室温のお水でコーヒーをいれます。このやり方だと酸味や苦みはまったくないです。

Toddy社が「公式」にコールドブリュワー初だそうです、ポットは$40(約4千円)。

その他、もっと簡単にやる方法もこちらに。これでも、おいしいのかな?

【AeroPress】

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どうやら米GIZMODOで読者から人気のご様子のAeroPress。

早くて安くて、そしておいしいコーヒーをいれると言えばコレだそうですよ。

お値段も$30(約3千円)以下とお手頃。

わかりやすくいうとでっかい注射器のようなもの。

下の部分に紙フィルターとコーヒー粉をいれます。そのあとお湯を注いで、コーヒーが十分に浸ったら上からプッシュ。

ガイドはこちらから。

[AEROBIE]

【ドリップ】

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これが家庭は会社で一般的なやりかたでは?

左のやつはあまりオススメしないタイプのドリップメーカー。先に言った通り、コーヒーをいれる鍵は一貫性です。一定した温度はとても重要。多くのドリップメーカーはそれが難しいそうです。

コーヒーを抽出するベストな温度は華氏200度(約摂氏93度)です。ドリップメーカーはまずそこからつまづいてしまいます。だいたい華氏180度(約摂氏82度)どまりなのです、これではコーヒーをおいしく摘出できません。さらに、コーヒー粉を均等に濡らしていくことも難しいです。

KenさんとDavidさん曰く、ドリップで唯一Special Coffee Association of Amrica推奨のベストな温度までもっていけるのは、写真右のTechnivorm社のものだけだそうです。

ただ、お値段がだいたい$200(約2万円)とちょっとはりますね。

[Technivorm]

【エスプレッソ】

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エスプレッソ好き! アイスと一緒に食べるのも好き!

仕組みはいたってシンプル。圧力を使って水をコーヒー粉の中をえいっ! っと通過させるんですね。エスプレッソマシンの中にあるのはこのためのボイラー。これで水を熱します。そして、この圧力のおかげで短時間でコーヒーを抽出することができるようになっています。

...ですが、残念なことにおいしいエスプレッソを家庭でいれるのは不可能なのです。もし$7500(約75万円)くらい出すぜ! って言うなら話は別なのですけど。なぜかというと、やっぱり一定の温度と圧力の問題が。

前にLa Marzocco R&DのJacob Ellul-Blakeさんからきいた話ですが、エスプレッソマシンがコーヒー用と蒸気用のボイラーがそれぞれ独立する前、ミルクを温めていたらそのせいでマシン内の蒸気圧が下がってしまい、それによってお湯の温度も下がってしまったそうです。温度と圧力は比例するため、これでは一定した温度と圧力が保てずおいしいエスプレッソが入れり事が出来ませんでした。そこで業務用マシンは、コーヒー用、蒸気用と少なくても2つの独立した沸騰させるシステムが組み込まれるようになりました。だからカフェなんかにあるエスプレッソマシンって大きいですね。

家庭用ではこのボイラーがそれぞれ独立していないので、温度を一定に保つことが難しいとか。圧力の面からも、エスプレッソをいれるのに必要な9気圧まで達せないものが多いため、おいしく抽出するのは難しいようです。

もちろん、業務用エスプレッソマシンを扱うにはそれなりの技術がいるようで、技術をもったバリスタさんたちじゃないと、濃厚で芳醇なエスプレッソに仕上がらないようです。

つまり、おいしいエスプレッソが飲みたいと思ったらここだけは素直にカフェに行くことをオススメします。

ちゃんとしたエスプレッソマシンにスキルのあるバリスタ。家庭料理もいいけど、たまには一流料理人の料理もいただきたい、エスプレッソはそんな一流料理人の味なんですね。

【Clover】

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Cloverはコーヒー界で一目置かれる存在でした。

今ではStarbucksに買収されてしまいましたが、買収前には約250台ほどを全てハンドメイドで生産していました。Cloverはいわば理系なギークマシンです。

水がコーヒーになるまでを全てデジタルコントロール。これによって、完全に同じ1杯を何度も楽しむことができます。味を少しずつ調整するのもこれなら簡単にできるのです。

Cloverは、部品にコーヒー粉をセットして、そこに自分が設定した温度と寸分違わぬお湯が注ぎ込まれ、自分がセットしたのと寸分違わぬ時間で抽出。できあがると、Cloverのモーターによってピストンは戻され、コーヒーは吸引され別容器に移されます。(このモーターなんと350パウンド(約158kg)まで持ち上げることが可能)

Chemexの原理とそうは変わらないのですが、頭脳がはいってるのでお値段は$12000(約120万円)と高額。

[Clover]

さて、さてさて。

これら以外にもコーヒーをいれる方法やマシンはまだまだたくさんあります。心うきうきとっても不思議なムードになれる、恋のはじまるこの琥珀色した飲み物は、やはり奥が深いんですね。

それでは、今日の1杯を飲みにいってきます。

matt buchanan(原文/そうこ)