使い終わった天ぷら油やサラダ油がエコ燃料! 究極の廃油だけで動くクリーンヒーターコンロ

使い終わった天ぷら油やサラダ油がエコ燃料! 究極の廃油だけで動くクリーンヒーターコンロ 1

レトロ感あふれるデザインですが、エコでは時代の超最先端ですよ!

自動車やバイクに乗れば、エンジンオイルの交換で真っ黒に汚れた廃油が出てきますし、そもそも料理をすれば、天ぷら油やサラダ油を廃油として処理しなきゃいけない問題が生じてきますよね。意外と身近なところでも、もったいない廃油の処分方法が当たり前になっちゃってたり、もっと大量に廃油が出てくる工場なんかでは、本当に有効活用できちゃったら大量の資源でしょうにね...

そんな矛盾に目をつけた鋳物製造業のオッちゃんたちが、廃油処理の常識を打ち破る究極のマシン開発に立ち上がりましたよ! 現在特許出願中の超エコ廃天ぷら油燃焼装置「KS-2」の実体に迫ってみました。どうぞ続きからご覧くださいませ。

 

使い終わった天ぷら油やサラダ油がエコ燃料! 究極の廃油だけで動くクリーンヒーターコンロ 2

絶妙な炒め具合でプロ顔負けのチャーハンを作ってしまうロボット「ロボシェフ」まで登場し、盛況のうちに幕を閉じた「外食・中食設備機器フェア2009」ですが、このエリアだけ一瞬ちょっと昭和にタイムスリップしちゃった? そんな異色の雰囲気が漂う藤田製作所のブースにて、KS-2を発見しちゃいましたよ。

使い終わった天ぷら油やサラダ油がエコ燃料! 究極の廃油だけで動くクリーンヒーターコンロ 3

アナログ感がプッシュされたKS-2だけあって、至って仕組みも単純です。工場や家庭で残ってしまった廃天ぷら油を、とにかくひたすら本体上部右の注入口から流し込むだけなんですね。すると、通常は廃油ストーブなんて焚いちゃうと、とんでもなく真っ黒な煙が出てきて、とてもじゃないですが煙の臭いがひどくて室内なんかで使えたものではありませんが、KS-2は、廃天ぷら油の完全燃焼によって、普通なら処理に困ってしまうような燃料のみで、スイスイとクリーンにコンロ調理できちゃいますよ。

写真のようなコンロ型のラインナップに加えて、原理としては同じながら、ファンヒーター型に作り上げたモデルも完成しており、灯油なんか買わなくっても、使い終わった天ぷら油とか流し込んでさえいれば、エコに無煙無臭で使えちゃう暖房装置も商品化される予定なんだそうですよ。まだKS-2は試作品ですけど、大量に廃油が出てくるレストランの厨房の片隅なんかに置いとけば、ゴミ処理とヒーターまたはコンロ燃料の調達が同時に行えるので、ジワジワと注目を集めてきてるそうですね。

「ゴミとして残ってしまった廃油は回収業者なんかに処理を頼んじゃうことが普通に行われてますけど、でも、実際は集めるだけで、もうその廃油を精製して有効活用するなんて不可能に近いケースがほとんどなんですよね。酸化が進みきったサラダ油なんかも特に用途はなくなってしまいますし...。それから、このところ話題のバイオディーゼル燃料として廃棄食用油を使っちゃおうなんて取り組みも、結局のところは、100%その廃油をバイオディーゼル燃料に変えられるのではなく、わりとグリセリンなんかが出てきて、やっぱり処理の問題は残るんですよ。それなら、もう完全に燃焼させて熱源として使っちゃおうってアイディアが、特に最近では環境に優しいリサイクル手法としても評価されるようになってきてます」

そうニコヤカに説明する藤田製作所設備開発部の菅野大蔵さんは、将来の夢として、学校の教室へ1台ずつファンヒーター型のKS-2を導入し、毎朝登校時には各家庭から前夜の料理で余った廃サラダ油なんかを持ち寄っては流し込み、それだけで全暖房システムを稼動させてしまうなんて活用法を披露してくれましたよ。ちなみにKS-2の火力はパワフルで、教室の片隅に1台置いておけば、十分に部屋全体が温もる性能なんだとか。意外なところから、光熱費の大幅カットが実現しそうですね。

(湯木進悟)