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がん療法を発明し、自分を実験台にしてがんと闘った人~Kanzius RF療法のその後(動画)
John Kanzius(カンジアス、キャンザス)さん、覚えてます?
6年前にがん宣告を受けたんだけど、このまま死んでなるものかと、ラジオ波とパイ皿とホットドッグで治療マシンを作った、あのKanziusさんです。
あの時は「人体実験に取り掛かれるのは4年先」ということでしたが、やっぱり4年も待ち切れなかったようで、実はあのあと自分を実験台にテストを繰り返していたことが、先日のCBS『60 minutes』で判明しました。
前回のエントリにHさんからもリクエストいただいてますね...。
以下がKanziusさんの「その後」です。
●60 minutes●
2009年10月放送「The Kanzius Machine」のあらまし
2008年1月
CBS取材班がKanziusさんの自宅を初めて訪ねたのは、2008年1月。6年前致死性白血病と診断されたKanziusさんは36回目のキモセラピーを終えた直後で、疲れの滲む表情です。「科学も医学も学がない。大学の学位さえない」Kanziusさん。あるのは不治の病と「もう何年生きられるか分からないけど、その残された時間で今より良い治療法を探し出そう」という意思だけです。(ここまでが前回紹介分)
その7ヵ月後
2008年8月2度目の取材では、Kanziusさんは見違えるほど元気になっていました。がん告知以来ご無沙汰だった野良仕事にも復帰し、トラクターを転がすKanziusさん。今では18ホールも回れます。これにはレスリー・スタール(Lesley Stahl)記者も「すっかり別人ですよ!」とビックリ仰天。
S「一体どうされたんですか?」
K「スイッチをオンにして試してみようと思ったんです」
S「何を?」
K「自分の治療を」
S「あのマシンに入ったんですか?」
K「そう...1回目は1分。特に変調もなかたので... 」
S「(言葉を失う)」
[ナレーション: 彼は、自分を人間ギニアピッグにしていたのです]
K「9回やりました。血の働きも良くなりました。今はがんはお休み中なんですね(夫人も深く頷く)。
S「こんなうまい話で済むはずがない...と不安になることは?」
K「いつバブルが弾けるかな、とは考えます」
S「常に恐怖はそこにある?」
K「病と不安は常に、押して押して押してきますよ」
がん療法を考えようと思ったのも、元を質せばその不安から逃れるためでした。前回の放送でKanziusさんはラジオ波を飛ばすと蛍光灯が光るところを見せ、手を間に挟んでみせました。手は大丈夫、なんともありません。ホットドックにラジオ波を当ててみたら、温度が上がるのは金属の周りだけでした。ならば、「がん細胞になんらかの金属を注入してラジオ波を照射したら、がん細胞だけ熱で殺せるんじゃないの?」というのが、この「Kanzius Machine」の原理です。
この原理に着目し、M.D.アンダーソンのクーリー医師らは今、金ナノ粒子注入の方向でマシンを開発、ラボで動物実験を行っています。が、人体実験に食品医薬品局(FDA)から正式な認可が下りるまでKanziusさんは持ち堪えられない。そこで医師に内緒で自分の体を使ったのでした。
S「どうしてクーリー医師に言わなかったんですか?
K「首を縦に振らないのはわかってました。止められると思って」
クーリー医師「後でそうと知った時には当然、不満でしたよ。きちんと順序を踏まないと、常軌を逸した異常な人がやっていることだと思われて、プロジェクトが頓挫することも考えられますからねえ」
S「自分をクレイジーだと?」
K「たぶんcrazy like a foxかもね(=一見きつねのようにクレイジーだが隠れた動機がある)」
表札もないドアを開けるとそこは、3ヶ月前から人体実験を密かに繰り返しているラボ。蛍光灯を持って照射器具に入るKanziusさん。スイッチを入れ、つまみの強度を上げると、ライトがボワ~ンと点きます。
K「ほら、ラジオ波が体を通ってるんですよ」
S「え? 今やってるんですか?」
K「そうそう。こうやって話しながらでもできるんだよ。...はい、おしまい」(意外と短い)
Kanziusさんは白血病(番組では「がん」と「白血病」の両方使ってます)。「ラジオ波で血中の腫瘍化した細胞が退治できてる気がする」と言うので、1ヶ月前の血と顕微鏡で比べてもらうと...「劇的な好変化が見られます」と研究者。が、MRスキャンで見ると腫瘍は...残ってます。
その2ヵ月後
衰弱。医師がキモセラピーを強く薦めるので、RFマシンとキモをダブルで試してみることに。キモの後すかさずラボでRF照射。時間も普段より長い2分間です。
S「恐怖はない?」
K「ないです」
S「自信過剰になってやしません?」
K「私が望むのは、みんな、がんにかからない体になって欲しいということだよ。少し先を急ぎ過ぎているかもしれないけどね...」
その1週間後
40度の高熱で集中治療室へ。
S「死にかけたそうですね?」
K「覚えてないけど、メリー・アン(夫人)にそう聞いたよ」
夫人「体の組織が...心臓も腎臓も肺も全部停止しかけて、臨終を覚悟するように言われました...」
S「もうこんなこと二度としませんよね?」
K「やると思います」
S「やりません」
K「もう生きるか死ぬかなんだよ」
2008年11月初旬
CTスキャンの黒ずみが酷い。マシンの効果がなかったという事実を受け入れられないKanziusさん。後ろで見守る夫人。
そして3ヵ月後
2009年2月18日、Kanziusさん永眠。
---
夫人は今、故人の遺志に従い研究継続の基金を集めています。クーリー医師は小康状態と血液改善は「キモを中断したことによるもの。気持ちの問題も大きい」としながらも、死亡はキモとマシンの併用のせいではなく「白血病のせいだ」とし、前回の放送で「この20年の研究生活でこんなエキサイティングなものに出会ったことはない」と話した気持ちは今も変わらないと話してます。
Rosa Golijan(原文/satomi)
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キモセラピー は化学療法、あるいは抗がん剤治療と訳してください
ギニアピッグはモルモットと訳すべきでしょ、日本では。
例のHです。最初のレポートの後、ずっと気になっていました。私も放送見たのですが、この手のレポートは私の英語聞き取り能力では半分しか理解できません。ギズモードさんのおかげで理解が深まり助かりました。ありがとうございます。
ガンと戦う姿勢、もし私もそうなったとき見習いたいものです。