Core i7搭載iMacはウルトラ高速!(ベンチマーク)

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10月のレビューでは3.06GHzのCore 2 Duoプロセッサ内蔵のiMacを使いましたが、やっとiMac最上位の2.8GHz Core i7内蔵モデルが届きましたよ! コアが増えれば、低いクロックスピードも補えるのかって? もちろんです。性能が2倍、3倍になることもあるんですよ。

プロセッサの基本的な違い

Core i7にはインテルが「Turbo Mode」と呼んでるものが備わってて、コアを一部しか使ってない時には、どれでも使用中のコアを動的に最大3.4GHzまでオーバークロックできるんです。下の動画で分かるように、これはステップ別に動作するので、4コアの一部コアを使ってる場合でも、4コア全て使用中なんだけど各コアとも全体キャパの100%未満しか使ってない場合でも、ターボの利点が活用できるんです。これで理屈の上では2コアの3.06GHzのプロセッサとハイパースレッド機能を備えた2.8GHzのベースのクアッドコアチップの間の格差は埋まることになります。

こうした比較的新しいCore i7のチップを見て気付くもう一つのポイントは、メモリーとCPUの間にノースブリッジ(orバス)がないこと。メモリーコントローラが直接プロセッサ内に実装されており、さらにコア同士をpoint-to-pointアーキテクチャで接続する「QuickPath interconnect」という新技術が備わってるんです。Core i7はトリプルチャンネル・メモリ(下位製品はデュアルチャンネル)対応ですが、このiMacにはRAMのうち2バンクしか入ってこないので、他のiMac同様、2GB + 2GBという配置になります。

i7の詳細はこちら(英語)。i7とi5にはもちろん、クロックスピード以外にもいろいろ違いがあります。詳しくはインテル全チップ解説特集をご覧あれ!

*このマシンは、より高速なグラフィックスチップATI Radeon 4850(512MB)も内蔵(他のiMacは4670のカード)になってるので、これで性能に差が出るアプリもあるかもしれません。Snow Leopardアプリのうち、どれがGPUでタスク高速化を行うアプリかは分からないんですが...(例えばPreviewはJPGレンダリングの高速化で使ってるかもしれないし、使ってないかも。これはアップルにも答えてもらえませんでした。Adobe After Effectsでは、OpenCLアクセレレーション用にRadeonシリーズはサポートされてないようです。対応表はここ

マルチスレッドのアプリで比べてみると...

 

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以上のように、a)マルチコアの利点を直接活用するタスク、b)Snow Leopardのマルチコアのミドルウェア「Grand Central Dispatch」を介してマルチコアの利点を活用するタスクはどれも、2~3倍処理が高速になってますよ。

テスト内容は以下の通り(一部)。

• Geekbenchの64ビット版(主にCPUとメモリーをテストするベンチ)

• Adobe After Effectsのベンチマーク

• 東京タワーの写真20枚を開くテスト(2000x2000ピクセル、各35MB)

すごいすごい...って、僕はこういうテストにはそんな興味ないですけどね...だって毎日使うパソコンの作業にあんま関係ないので。で、念のためベンチマーキングが終わってから、僕のお気に入りのDVDリップ専用ソフト「Handbrake」で試してみました。すると...これも半端なく速いんです

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このアプリがマルチスレッドだってのは知ってましたけど、最適化がどれぐらいかは分からなかったんですね。 そしたら、i7だとスピードがいきなり3倍ですよ、3倍! テストでは僕が好きなGerry Lopezその他が出演する '70年代のサーフィン映画『Storm Riders』のDVDをリッピングしてみたんですけど、Core 2 Duo搭載マシンでは147分かかるものが、Core i7 iMacでは43分で済んじゃった! DVD読み取りテストにデコードとビデオ変換も重なってるからってのは分かるんですけど、このプログラム、1年前から一度も改善されてなくてパソコンが長時間塞がって大変だったので、この差は感動モノです。

シングルコアに最適化したアプリ(今の現実)で性能を比べてみたら...

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残念ながらマルチコアの強みを直接、あるいはSnow LeopardのGCD経由で間接的に活用するアプリはまだとても数が限られてるんですね。動画ベースでもそうだし、汎用処理では尚さら少ない。

MacのPhotoshop CS4は、マルチコアプロセッサ対応の設定じゃないので、Driver Heavenのベンチマーク で比べてみたところ、性能改善は3%にも届かないほどでした。

起動やシャットダウンなどの基本タスクは文字通りゼロ改善。『Avatar』の1080pのトレーラーをQuicktimeで再生したテストでは、i7は常時CPU使用量がCore2Duoよりトータルで3%少なかったのですが、これは高速なグラフィックカードがCoreCLを活用した結果出た差かも...と思ってみたり。 ディスクからプロセッサまで、分かり易いシステムのベンチマーキングで定評のある「Xbench」で試しても、違いはほとんど出ませんでしたよ。

そう言えばXbenchってもう何年もアップデートされてないですよね。僕は手堅くて頼りになる定番ベンチマークソフトだと思ってるんですけど、開発者にはずいぶん長いこと置き去りにされてるみたい...。

最初にも書きましたが、以上の数値はギズが3.06GHz Core 2 Duo内蔵iMacの最上位モデルをテストして得た結果です。i7とi5を比べるサイトから転載したベンチも混じってるし、例えばここのベンチではGeekbenchでは30%性能がアップした、とありますよ。まあ、今はGeekbenchはコアが多い方が結果が良く出るシンセティックCPUのテストなんだな、というのが分かってるわけですが。

仮にi5がi7より本当に30%遅いとして、i7が毎日使うタスクの大半を占めるシングルスレッドのアクティビティで3.06 GHz Core 2 Duo並みの性能だとしたら...それってi5の方が、もっと安いCore 2 Duoより遅いってことに...なる? なりますよね、たぶん。GeekbenchはCPUやメモリーの性能だけ見るテストで、コアが多い方が有利なので、たぶん30%じゃないだろうし、こういうのそのまま現実の文脈に置き換えるのは無理あると思いますけど。でも、最上位のCore 2 Duosに比べ、i5の性能改善は30%少ないとなると、マルチコアが好きなプログラム上では前世代のチップに比べスピード改善はたった1.3~2倍どまり、ということも考えられそうです。

コストパフォーマンス

10月のレビューでは、予め設定が決まってるオプションから選んだ方がいいと書きました。i7を見た今は? ...うーん、もう僕には分からない! 賭けみたいなもんですよ。GCDを活用するSnow Leopard対応プログラムがこれから出てくると思う人は、最上位のCore 2 Duo内蔵モデルより200~500ドル多くはたいてi5やi7搭載モデル買うのも理に適った選択だし。 グラフィックスや動画のプロの方ならAdobeやAppleなどが対応するとアテこんでるし、エキストラのコアを使いこなせるプログラムを買う可能性も高いだろうし(アップルはApertureで性能が格段に改善すると話してますよ。今回はテストできませんでしたけど)。あとは...DVDを死ぬほどリップする人は賭けて損ないです!

え? 残りの人はどうかって? Core 2 Duoで今は十分だし、明日も十分かも。でもCore i7は今買っても悪くはないし、明日にはスピードは間違いなく上になる。値段が高いだけで。

僕ですか? 僕はCore i7選びますよ。まあ、新iMacで性能の差がもっと広がって、i7がもっと安くなって、標準ビルドになるまで待つかもしれないですけどね。粘るタイプなんです。

[iMacレビュー]

Brian Lam and Don Nguyen(原文/satomi)

※コメントありがとうございます!メモリチャンネルについて訂正致しました。