電子レンジで逆に食べ物を冷たくすることはできるのですか?

電子レンジで逆に食べ物を冷たくすることはできるのですか? 1

溶けたアイスが元通り! そんなことができたら...。

冷たい食べ物をあっと言う間にチンして熱々にしてくれる電子レンジ。もしかして、この熱々にする仕組みの逆をいけば、あっと言う間にキンキンに冷やしてくれる仕組みが作れるのでは...。

もちろん詳しい方は「そんなの無理だ!」と即答されると思いますが、こんなことを考えてみるのもまた一興。おつきあい下さい。

熱々にするために、電子レンジは電磁波を利用して加熱しています。食べ物の(特に水や油分)の中にある分子が振動エネルギーをを吸収し振動して手早く加熱します。ただし残念ながらこの方法、やはり「冷→熱」の一方向にしか使えません。

マサチューセッツ大学の教授で電子レンジの専門家であるDavid Pozar氏の解説によりますと、つまりは電磁波は原子の動きを早くすることはできるが、その逆の遅くすることはできない、ということ。

科学者は高性能のレーザーを使って原子の動きを遅くすることができることはできます。動いている原子をレーザーで狙い撃ち、レーザーの光子を吸収させ、さらにそれを再放射させることで、原子の動きをほぼ止めることができるそうです。原子を複数のレーザー光線の交わるところに置くことで各方向へ動こうとするのを抑え、その結果エネルギーを減少させて物を冷たくすることが可能だそうです。

この方法で、原子の温度を華氏何百度(華氏百度=摂氏37.8度)もさげることができます。でも、こんなに冷たくなっちゃったら口に入れられないですねぇ。

テキサス大学のMark Raizen物理教授によりますと、この方法はあまり密ではないガス状の1つの原子に対して最も有効な手段とされるので、食べ物を冷やすという用途では当分は役立たないとのこと。

なるほど。

Popular Science(原文/そうこ)