IE9: HTML5で新スタート! XPサポートなし

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9度目の正直なるか?

マイクロソフトがMixで発表したInternet Explorer 9はHTML5サポート(HTML5の動画も!) 、GPUによる2Dの高速レンダリング、全く新しいJavaScriptエンジン搭載で、XPサポートはナシです。

この最新ビルドがMicrosoft IE 9最終版となりますね。リリース日は未定。ブラウザの話なんてつまんないと思うけど、結構クールですよ! 新機能をざっと見てみましょう!

HTML5についに対応

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Web開発者の間で今一番の話題がコレ、次世代HTML標準の「HTML5」への準拠で、「まるでマジック!」、「これでインターネットも救われる!」、「Flash死んだな!」と騒がれてます。ほんとにこれは大きな変化ですよ。HTML5はウェブの基盤となる言語(HTML)全体の次バージョンで、サイトをあたかもアプリのように動かせる面白い機能に沢山対応してますからねー。

マイクロソフトはHTML5準拠の面では、Firefox、Safari、Chrome、Operaの後塵を拝していましたが、それもおしまいです! 

[IE9で対応するHTML5の諸機能]

h.264動画: よく「HTML5はFlashを潰す」って言うけど、あれってこのこと指してるんですね。YouTubeやVimeoなんかの動画サイトではプラグインをDLしなくても動画再生できる技術を実験中ですが、大手サイトが選ぶ標準的フォーマットがh.264なのです。次期Internet Explorerではこれに対応。

音声埋込み: 動画タグを使えばプラグイン抜きでページに直接動画の埋め込みが可能なのと一緒で、音声タグで音声ファイルも直接埋め込むことができます。 IE9ではMP3とかAACのコーデックに対応しますよ。

SVG対応強化: スケーラブル・ベクター・グラフィックス(SVG)は、プレーン画像じゃなくベクター(ベクトル)画像として描くことで完璧にスケール可能なグラフィックスの作成が可能な言語。初歩的なFlashっぽいアニメーションも作れますよ。

CSS3: CSSはウェブの見栄えを決めるスタイルシート言語。IEはCSS準拠が問題だったのですが、IE9ではセレクタからネームスペース、カラー、バリュー、背景、ボーダー、フォントなどまで標準CSS3に多数対応。ローンチまでにはもっとサポート範囲も広がるはずです。やっと重い腰上げましたね!

XPはサポートしない

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MicrosoftのIE9専用サイトを見るとIE9の一部機能がXPで使えないので嫌な予感はあったんですが...確定です。XPお使いのみなさまはIE9インストールできません。チ~ン。

[IE9]

新搭載のJavaScriptエンジン

 今のウェブアプリはJavaScriptがてんこ盛りで、それをいかに早くレンダリングするかで新ブラウザの性能も決まっちゃうようなところがありますよね(JavaScriptエンジンが高速だと、Gmail、Facebookはもとよりギズのサイトまでロードと動作が速くなります)。

以下は、マイクロソフトが発表したベンチマークです。

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IE8とは雲泥の差! 市場最速のブラウザには敵わないにしてもIE9もいい線いってますよね。まあ、WebKitが提供する「SunSpider」のテストだし、IE9はまだリリース準備完了前ですから、レンダリンク速度は今後さらに改善を重ねると言ってましたけど。Acid3によるテストもステージで行ったのですが、結果は55/100で、これまたズバ抜けて素晴らしいわけじゃなく、今後改善するそうです。

マイクロソフトの市場シェア(+これまで標準を無視してきた経緯)考えたら努力してるってだけでも大きな価値ある変化かと。

2Dアクセラレーション

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Internet Explorer 9ではDirectXビデオアクセラレーションが加わって、SVGグラフィックスとCSS3のレンダリングも高速に。これはテキストのレンダリングにも適用されるので、ブラウジングが若干スムーズになりますよ。

以下はChromeと比べてみた動画。Direct2Dのお陰でHTML5のビデオレンダリングの方がずっとずっとスムーズ! Chromeは動画1本でもコマ落ちするけど、マイクロソフトの新ブラウザは720p HDビデオを同じウィンドウで2本再生してもサックサク~。

こういったアクセラレーションはサイト側に余分なコードを置かなくても使えます。でも今んとこIE9とWindowsしか使えないので、デベロッパーはこの種のビデオアクセラレーションがあることをアテにしてサイトは作れませんよ。

もっと大事なのは、IE9でビデオタグ経由で再生した動画が他のブラウザで再生する動画よりCPU使用量が少ないこと。これは客観的に見て改善です(Windows XPは使えないけどね)。

さらに一部のJavascriptレンダリングは負荷をGPUに振り分けることができるので、これも複雑なウェブアプリのレンダリングとリスポンスの高速化に役立ってますよ。

IE9でマイクロソフトがやってることの多くは正しくは「後追い」です。 2Dアクセラレーションを除けば特に新しくもないことだらけですけど、どうせ後追いは避けられないことだし、マイクロソフトが今のウェブ標準に(少なくとも前よりは)合わせてくれるんならネットとそれを(職場から。コンピュータに詳しい人がIE使うのってたぶん職場ぐらいですからね)閲覧する人々にとって大きなプラスでしょう。

プレビュー版

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今すぐトライしたい人はここでプレビュー版がダウンロードできます。アドレスバーも正規のじゃなくて単に「go to」の窓がポップアップするだけだったり、「戻る」ボタンもユーザーインターフェースも未完な骨と皮ですが...お試しあれ!

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John Herrman(原文1原文2/satomi)