自由の喜び、実感。ワコムの新タブレット「Intuos4 Wireless」(レビュー)

自由の喜び、実感。ワコムの新タブレット「Intuos4 Wireless」(レビュー) 1

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ワコムの新タブレット「Intuos4 Wireless」いいですね、虜です。ケーブル繋がなくていいし、これはもう僕がこれまで使ったグラフィックス・タブレットの中でも最高のエクスペリエンスです。

 

最高にスムーズなものよりまだスムーズ

ワコム「Intuos4」は、「Intuos3」から大きな飛躍を遂げた製品です。

筆圧感知レベルを倍に引き上げ、多機能トラックパッド「Touch Ring(タッチホイール)」、オンスクリーンの円形メニュー、ユーザーが定義づけできるOLEDタグ付きボタン「ExpressKeys(ファンクションキー)」8個を追加―これをすべて薄型・超軽量0.9kgにまとめました。

しかもBluetooth接続。ワイヤレスでパソコンに繋いで自由に操作できるんでございますよ~。作業スペースはケーブル装備の中判モデル(8.8 x 5.5インチ)より若干小さめの8 x 5インチですが、やっぱりワイヤレスは本当に使って楽しい!

筆圧は2048レベルで感知。前のバージョンはペイント開始に10gの圧力が必要だったのが、新型はたった1gの圧力で始められるようになりました。

そのリアルな線描のシミュレーションは、これまで試したタブレットの中では最高です。ほんのちょっと触れただけで画面に反映されるので本物の媒体に描いてる気分になるんですよ。 絵筆のストロークもスムーズで精緻、これまた本物の筆みたいです。そして持ち心地のいいスタイラス(グリップペン)。これはどんなに速く動かそうとも一拍も取りこぼしがない! --グリップペンは替え芯付きで、芯を替えると表面の反応もかわります。

いや~このパフォーマンスはデジタルペイントだけじゃなく、フォトショップのレタッチに使っても完璧でしょ~。マスクもクローンもブラシサイズ変えなくても、最後の1ピクセルまで精緻極まりなく処理できる感じ。日々のブラシタスクがこんなに楽になるなんて。感激です。使いながら目まいを覚えるほど。

 

キーボードよ、さらば

このタブレットは日々のワークフローを劇的に軽減する機能も充実しており、キーボードはほとんど使わなくて済んじゃうんですよ。

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この丸い多機能トラックパッド「タッチホイール(Touch Ring)」。これはユーザーが定義する4つの異なる機能(例:ズーム)を操作することができます。ある方向に指で円を描くとズームイン、反対方向に指を回すとズームアウト。2番目はレイヤー複数を巡回できる機能。3番目はブラシサイズ変更 --ただし悲しいことにこれはフォトショップでは使えません--。そして4番目はタブレットの構える方向に合わせてカンバスを縦横表示切り替えできる機能です。

次の機能に切替えるには、真ん中のボタンを押します。LEDが変わって、モニターに優雅な透明なダイアログがチラッと(新しいトラックパッドの機能が何かは見分けられるぐらいの長さ)現れて消えます。

ユーザーが機能を設定できる8つのファンクションキー(ExpressKeys)の位置も完璧! タッチホイールの上に4つ、下に4つ。各々ラベルがついてて、OLEDディスプレイは完全にカスタマイズが可能です。あのOptimus Maximumキーボードにだいぶ似てますが、こちらはくっきりコントラストが出る白黒表示ですね(この表示があまりにも良くできてるので、パッと最初見た時は永久に変更できないバックライトの切り抜きのボタンにしか見えませんでした)。タッチホイール同様、これらのボタンもワコムのコントロールパネルを使って自分で機能を割り付けることができます。自分の選んだ通りに、ラベルも変わります。

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僕が気に入ったもうひとつの機能(Alias PowerAnimatorとMaya使うのやめたので、ずっとこれが欲しくて堪らなかった)は円形メニューです。メニューはソフトウェアベースだし、Cintiqの製品ラインでも出ている機能ですが、これあるとすごく時間の節約になるんですよねー。

ポップアップの円形メニューは、(マウスでもタブレットでも)一般によく出てくるポップアップのリストメニューより使い方も簡単。メニューもユーザーが設定できるんですよ。一度に8個の機能が表示され、そこからサブメニューも出ます。

しかしなんと言っても最高なのは、こうした機能をすべてアプリに依存させることができることですね。それはワコムの前のタブレットでもできたんですが、これだけ細かく緻密に関連付けはできませんでした。フォトショップでは例えば、僕が一番よく使うフォトショップの機能に合わせて円形メニューを組んでみました。お陰で、キーボードは本当に滅多に触らなくて済むようになりました。

完璧なワイヤレス性能

ただ、こうしたスゴい機能と並外れたパフォーマンスはすべて既存のもっと安い、ケーブル付きのIntuos4と共通です。となると知りたいのは「Bluetooth接続のIntuos4 Wirelessの性能はどれだけ上なの?」、「バッテリー寿命は?」というところですよね。

答えは簡単。USBベースのIntuos4と全く同じです。

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リチウムイオンバッテリーはUSBでパソコンに繋いで素早く充電できます。シグナルが検出できない圏外に行くと、タブレットは自動的にスリープモードに切り換わるので、結果としてタブレットは激しく使っても丸1日充電抜きで使えたりします(パソコンのそばに置いてる限りは電池切れの心配はない)。USB充電の良いところはケーブルで接続しながら充電にも使えるということですよね(ケーブルで繋がってる時はBluetoothはオフになります)。

ワイヤレスのコンポーネントで僕が唯一不満なのは、まま、起動すると再接続に数秒かかること。これはパソコンの起動が先の時に起こりました。Macがスリープから起きた後にはBluetoothがおかしくなる問題のせいかもしれませんね。と言っても、残り99%は瞬時に繋がりましたよ。

使う楽しさ

ワコムの「Intuos4」を既にお持ちの方はパスしていいアップグレードですね。Bluetooth接続で自由なワーク環境を手に入れたくてウズウズしてる方は別ですが。 まあ、このタブレットの楽しさはそこにあるわけで。

自由に持ち運べること。自分の姿勢に合わせてくれること(その逆じゃなく)。そしてタブレットに依存しなくて済むこと。―椅子に深々と腰掛けて、何時間でも好きなだけフォトレタッチやイラスト作成に没頭できるんです。

カスタムメニューの(アプリに依存させることができるという)性質上、誰でもあらゆるプログラムに「Intuos4」の良さを活かすことができます。 マウスの代わりにこれをずっと使いっ放し、ということになるかもしれませんよ。さらにグラフィックスアプリに使いたい人は、ケーブルと奮闘したり接続を切断しなくても簡単に取り外して持ち歩ける、という利点もありますね。

贅沢言うと、ディスプレイもワイヤレスならもっと良かったのにって思います。iPadみたい...なんだけど、コンピュータに繋がってて、ベッドやソファやテラスに出てフォトショップが使えたらなあ(試してみたらBluetoothのシグナルはテラスまで届いてました)。 僕が前試した「Cintiq 12」みたい...なんだけど、これと同じ感度・重量・形の製品だったらなぁ、と。

ワコムの「Intuos 3」はじめ画面抜きの他のタブレットを既にお持ちの方には、「Intuos4 Wireless」、買いです。標準のIntuos4 Mediumみたいにマウスはついてこないけど、USB接続のIntuos4より30ドル高いだけだし、399ドル(税込3万9800円)の値段なりのものはあります!

[まとめ]

(++)驚異的パフォーマンス。筆圧は2048レベル、圧力は最低1gから感知できる!

(++)タッチホイールとファンクションキーで制御をカスタマイズできる。キーボードを触る必要がほぼない!

(=)「Intuos4 Medium」よりやや割高。マウスは附属してこない。

(-)スリープから再接続に数秒かかる場合もあるが、これはコンピュータがスリープから起動する際に発生する問題にも関係あるかも。

製品情報

Jesus Diaz(原文/satomi)