Microsoft Kinレビュー!(動画)

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5月6日に米国発売になったソーシャルネットワーク携帯Microsoft Kinのレビュー始まるよ!

残念ながら日本発売未定のKin。KInは狙うべきユーザー層があり、スタイリッシュで、Microsoftにはめずらしく一本筋の通った端末です。ソーシャルネットワーク携帯というメインストリームに乗り出せる可能性を多いに秘めてはいるけど、まだ熟しきれていない端末でもあります。ソーシャルネットワーキングに特化した携帯というのは悪くない、悪くはないけど値段設定がスマートフォンと同様というのはどんなもんでしょうか。

Project Pinkの情報キャッチから約半年、5月6日についに米国でKinが発売になりました。この端末の噂があちらにこちらにでてから2転3転と発売まで長い道のりでした。ソフトの方はスムーズに最短距離をやってきた気がします。Pink改めKinの情報キャッチ、若者向け、Zuneが組み込まれるかも、スマートフォンっぽいやつらしい、ナウでヒップなヤングの心を掴む電話。そして登場したものはまさにその取りでした。TurtleとPure改め、Kin OneとKin Twoは胸をはってMicrosoftの自社OSを走らせます。

コンセプトは携帯電話の中心にソーシャルメディアを据えるということ。いたってシンプル。でもきちんとやろうと思ったらなかなか大変なようです。機能に関してはモバイルOSがFacebook・Twitter・MySpaceの更新とどのように連動していくかを真剣に吟味し、OSそのものを考え直していく必要があったようです。この3つのSNSを基本アプリとしホームスクリーンに3つ表示する、それぞれのコンタクトインフォももちろん表示。それがMicrosoftが目指した若者をターゲットにするKinの姿です。友達とネットのソーシャルネットワークの部分だけに特化する、というもの。

【ハード】

まだ見た事ない方がいましたら下の写真がKinですよ。右の丸っこいのがKin One。左のちょっと長いのがKin Two。(エントリーの最後にギャラリーあります。)

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携帯として見るとかなり小さいです。特にこのKin Oneは大きさも形も携帯電話としてはちょっと見慣れない感じです。とくにスライド閉じてるときは違和感を感じる人もいるかもしれませんね。個人の好みになりますが、これに目がハートになる人、そこまではないけど使ってみたいと思う人、逆に形になじめなくて興味が持てない人いると思います。Microsoftはなかなか賭けにでたと言えますよ。でも、スライド開の時はBlackberryユーザーならなじみがありそうですね。Kin Twoの方はSidekickファンならスムーズに馴染めそうです。Kin Twoはスライド開けるとQWERTY配列のキーボード。

その他の仕様は、CDMA 3G、Nvidia Tegraのチップ、RAMは256MBそしてもちろんWi-Fi有り。スライド閉じた状態ではOneもTwoも表には1つのボタンのみ。とはいっても実はハードはそんなに問題じゃありません。大きさと形をクリアーして慣れてしまえば残りの使い勝手はいいもんです。スライドもゆるくないけどスムーズだし、キーボードのキーの間も絶妙にとられていてとてもタイプがしやすい。

ちょっと気になるのはTwoで写真を撮ろうとした時にカメラボタンをおすとどうしても2cmくらいスライドが開いてしまうってとこです。なんかね、気になるんですよ。Oneはポケットやカバンの中でその大きさ故にあちらこちらへ移動します。でもその大きさでもスライド開けるのはさっと簡単にできる。電話本来の機能である音声通話も問題なし、ボリュームも○! バッテリーも1日きちんと持つ、それ以上は厳しいけど1日なら大丈夫でしょう。

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OneとTwoでは形以外で違うスペックは、形違うので当然ですけどスクリーンサイズ。Oneが320x240のミニサイズなのに対して、Twoは320x480とiPhoneと同じくらいのサイズ。容量はOneが4GB。Twoが8GB。カメラはどちらもLEDフラッシュがついてますが、Oneは5メガピクセルで動画はVGAフォーマットなのに対し、Twoは8メガピクセルで動画は720p。

と、まぁハードはこんなとこ。注目すべきはハードではなく、そう中身。ソフトなのです。

続きでどうぞ!

 【ソフト:良いとこ!】

このモバイルOSは新しいという点でかなり注目できます。新しいと言ってもゼロからできた新しいものと言うものではなく、今までにない新しいヴァージョンになったって感じかしら。「こんなの見たない!きゃー!」じゃなくて、「はいはい、新ヴァージョンね。えっ!そうきたか!きゃー!」って感じ。...伝わったかなぁ。えへへ。

KinはWindows Phoneです。しかしWindows Phone 7と似ている所と言えばほんのちょびっと、その他のWindows Mobileとは似ても似つきません。さらにWindows Phone 7のプラットフォームとは一線を画してます。いや、正確にはプラットフォームじゃないですね、Kinには外部アプリがないですから。

インターフェースはパネル多種多様なパネルがあります。Feeds・Shortcuts・Twitter・MySpace・Facebookプラスお友達のコンタクトインフォ、その全てがパネルで表示。表示されたパネルをホームスクリーンでどんどんスライドして行きます、上へ下へ右へ左へ。パネルパネルパネル! SNSの更新情報全てがRSSと一緒になって次から次へと。百聞は一見にしかず。動画どうぞ。

SNS携帯のコンセプトが見事に現れています。KInはメールではなくSNSを通して周りとコミュニケーションをとるための端末なのです。若い世代が実際に使っているコミュニケーションをそのまま携帯に持ってきたのです。SNSの情報を読みこむ、そして1度読みこんでしまえばおおくのSNSを一括整理して表示してくれるとっても便利な端末になるのです。

下にあるちっちゃな丸に(動画にあるピンクの円みたいなやつ)にパネルをドラッグ&ドロップするとほぼなんでもすぐ簡単に周りと共有することができます。コピー&ペーストの代わりのような。

さらにユーザーが気に入りそうなポイントはZune。Kinで使うZuneは変化したZune。速くて反応もいい。使いやすいと言っていいでしょう。Zuneパスを持っていればもう無限大に楽しめそうです。

【ソフト:嫌なとこ!】

コンセプトは実に画期的なものです。が、使い始めてすぐ快適快適、ちょっとたつとその快適度がちょっと下がり、さらに1日過ごした後は少しずつ不満な点がみえてきます。2・3日たつと不満点はそりゃもう増えます。穴が見えてくるのです。

会社としてある1点に焦点をあてそれに特化した端末をつくるというのは賢い選択です、今回Microsoftが送りだしたKinはまさに賢いやり方です。メールやSNSはKinで、それはわかりますが、だからといって特化した部分以外は全て必要ないということではないと思うのです。マッピングはない、ブラウザにタブはない、レンダリングはめっちゃ遅い、どうがんばっても動画はみれない、検索はBingの独占、カレンダーもない。ソーシャルネットワーク以外のことは何もないに近い。

上にあげた機能は携帯のメイン機能として当然含まれていてもいいものではないでしょうか。スマートフォンに慣れたユーザーにとっては考えられないくらい物足りないのでは。でも、従来の普通の携帯を使っている人にとってはあまり重要ではないかもしれません。...いやでもやっぱり不安要素ですよ。

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さらなる不安要素は、メイン機能であるはずのいくつかが実はそんなによくない...ってところ。カメラは露光の読みが雑。室内写真は茶色っぽく暗く、屋外の写真は色がかすんでしまいます。オートフォーカスはコンデジと同じ様な感じ。でも実際に写真がフォーカスされてるかどうかは撮ってみるまでわからない...。えー。この困ったさんな点は動画モードでも同じです。フラッシュは明るすぎて画がとんでしまいますし。Facebookはうまいこと組み込まれてますけど、全ての情報がとれているわけじゃない。events等はとれない。あ、それにTwitterで写真アップ(URL)できません。...、もうハッキリ言ってFacebookやTwitterの他の電話のアプリの方が使い勝手がはるかにいいです!

しかもね、実は全体的にちょっと動作が遅いのよ。ヒクほど遅くはないんですけど、でもやはり遅いと感じるくらいは遅い。Zuneでさくさくやった後にメインであるはずのインターフェースにもどってくるとイライラするほど遅いと感じます。あとね、画面がちょっとごちゃついてるようなね。もっと高画質にしてもよかったのでは。いやもっと言ってしまえばあともう数センチでもスクリーンのスペースがあれば...。いや、それを言ったらおしまいなんだけれどもさ。写真やウェブ上ではマルチタッチもできますが、このスクリーンのサイズじゃそれは逆にいらなかったのではないでしょうか。

Kinを使って感じることは「このコンセプトだめやん!」ということではありません。まだまだ洗練されていないな、ということです。今後ソフトウェアのアップデートでこういった不満点が解消されていくかどうかは謎です。Microsoftはこれらの点を年内にOTAアップデートとして検討するとは約束してくれましたけどね。

【大注目点はStudio】

最も注目すべき点といったらこれ、Studio! 実は、これもまだまだ洗練されてはないのですが、それでもみんなの時間軸を上手いこと整理してくれるのには一役かっています。Kinで写真を撮る、動画をとる、友達とのメールのやりとり等々、全てがクラウドにアップロードされ、時間軸で表示されます。若干大げさなインターフェースですが、でも機能としていろいろなものがまとまって時間軸で管理されているのはきっととっても便利だと思います。なんでこの機能をWindows Phone 7にはいれなかったのかなー。

【Kinの料金プラン】

電話である以上、端末だけでなくそれを使うための料金プランがこれまた重要ですよね。Kinの何が1番不満かというと、実は料金プランかもしれません。

料金プランは米国での話ですが、Kinを最大に楽しむために必要なプランにかかる料金は月額約70ドル(約6500円)Verizon社の通話にWireless Nationwide Talkプランで月39.99ドル、Eメールやウェブ用にEmail and Web for Smartphoneプランで月29.99ドル。

そう、スマートフォンじゃないくせにプランはスマートフォンのものが必要になるのです。スマートフォンじゃないくせに料金はスマートフォン。他のスマートフォン達と同額の料金プラン70ドルを払って、(無制限携帯メールプランを足すとさらにプラス20ドル)できることはスマートフォン以下。

いや、以下という言い方は違いますかね。ある一点に特化すればスマートフォン以上にできる。ただできることの種類がスマートフォンよりも圧倒的に少ないということですね。

が、しかし実際にこの値段が請求されると考えると、しかもこれから2年間続くとなると、つい考えてしまいますよね。これって、意味あんのか? と。

ちょっと米国での他の端末と料金プランと比較してみましょう。

■一般的な携帯電話(Samsungの場合)

端末料金:タダ

音声通話と携帯メール:60ドル

Eメールを含む25MBまでのデータ通信:10ドル

合計: 70ドル

家族割り適用の場合: 20ドル

2年契約で: 1680ドル(約15万円)ライン増設の場合は480ドル(約4万円)

■Palm Pre Plus

端末料金:30ドル

音声通話と携帯メール:60ドル

Eメールを含む25MBまでのデータ通信:30ドル

合計: 90ドル

家族割り適用の場合: 40ドル

2年契約で: 2190ドル(約20万円)ライン増設の場合は990ドル(約9万円)

■Kin One

端末料金:50ドル

音声通話と携帯メール:60ドル

Eメールを含む25MBまでのデータ通信:30ドル

合計: 90ドル

家族割り適用の場合: 40ドル

2年契約で: 2210ドル(約20万円)ライン増設の場合は1010ドル(約9万円)

さらにZuneパスを足すと2570ドルか1370ドル。

Verizon側からみたらわかることはわかるんですけど、やっぱりなんか腑に落ちない。写真や動画をアップするのにデータ通信しますよ。しますけど、スマートフォンに比べたらはるかにすくない量だと思うのですけど。だって、動画や音楽ストリーミングとかできないもん、アプリだってダウンロードしないんだもん。使うのはメールとSNS関連だけなんだもん

この料金プランを見るとKinを買おうかなって思ってた人でも躊躇してしまいます。通常携帯を使っていてKinにしようかな、と思ってもこれみたら、じゃぁいっそのことスマートフォンにするよ、って思うでしょうよ。

ということは、ポテンシャルは高いけれど買うかどうかといなると9割5歩の人が「ううん」と答える電話のような気がします。従来の普通の携帯電話からSNS大好きな若者にとってはいいかもしれませんが、スマートフォンを1度でも触ってしまった人は考えられないくらいできない携帯だと感じるでしょうね。

でも、嫌いじゃない。Kinをないとは言えない。ある一点に特化しようとしたMicrosoftの姿勢も嫌いじゃない。嫌いじゃないし気にはなるけど、絶対買わない携帯ナンバー1なのではないでしょうか。

今後、これがどう化けるか楽しみです!

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Photos by Matt Buchanan

John Herrman(原文/そうこ)