地球の海は、空からやって来た? 小惑星で氷を発見

地球の海は、空からやって来た? 小惑星で氷を発見 1

小惑星で初めて、有機物質が発見されました。

研究チームによると、小惑星24番テミスが霜で覆われていることがわかったのです。そしてこの発見は、地球がいかにして青い惑星になったのかを解くカギになるかもしれません。

「我々の発見からは、かつてテミスと同じような小惑星が地球に衝突し、地球に水をもたらしたのではないかと考えることができます」セントラルフロリダ大学の天文学者ウンベルト・カンピンス氏は語ります。カンピンス氏の率いる研究チームと、さらに別の研究チームが、4月28日発行のNature誌でこの発見を報告しています。

地球でどのように海ができたのかについては多くの議論がありますが、今回の発見によって、水の一部は地球外からやってきた可能性が示されています。仮説はこうです。40億年以上前、地球とさらに大きな物体の衝突によって月が生まれたときには、地球にはまだ水がまったくありませんでした。が、やがて後期重爆撃期中に多数の小惑星が地球に衝突し、それらの惑星が地球に水を運んできたと考えられるのです。

「水を持つ小惑星への理解が深まるにつれ、それが地球に水をもたらした可能性があるという確信も深まっています」と語るのはNASAの宇宙生物学者メアリー・ヴォイテク氏です。

小惑星24番テミスに存在する氷は、初期の太陽系のタイムカプセルとなっている可能性があります。つまり、後期重爆撃期に小惑星によって地球に運ばれた氷と同じような性質を持っているかもしれないのです。

「テミスにある氷は、40億年前に小惑星帯から地球にやってきたかもしれない氷と何らかの関連性があります」と、クイーンズ大学ベルファストの天文学者ヘンリー・シェ氏は民営ラジオ局NPRに伝えています。「この氷を調査することで、かつて地球形成の初期段階で地球に衝突し、おそらく水をもたらしたであろう小惑星についても調査を進めることができます。」シェ氏はNature誌の記事にこのようなコメントを付記しています。

小惑星上に氷と有機物質が存在したことは、最近あった他の発見も含めて考えると、水氷は従来考えられていたよりも多く宇宙に存在していたことを示唆しています。ここ数年で、月の北極や火星の地表化でも水が確認されています。

かつては、小惑星はその表面に水をたたえるには温度が高すぎると考えられてきました。小惑星上でどのようにして水が存在しえたのかについてはまだわかっていません。

画像について:24番テミスと、10億年以上前の衝突でできたふたつの破片のイメージ図です。破片のひとつは(他の多くの小惑星同様に)不活性ですが、もうひとつは表面から水氷が昇華しており、彗星のような尾を持っています。

(Gabriel Perez/Servicio MultiMedia, Instituto de Astrofisica de Canarias, Tenerife, Spain)

Alexis Madrigal - Wired.com原文/miho)