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デジタル一眼レフの王様、ヴィンセント・ラフォーレの撮影ヘリに同乗しました!

2010.07.09 17:00 [1] [0]

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大興奮でした!

デジタル一眼レフビデオの王様と言われるヴィンセント・ラフォーレ。今回は彼のヘリコプターの助手席(結構広い!)に乗せてもらい、ニューヨーク上空を飛んできました!僕はヘリコプターも初めて乗ったんですが、黒いアスファルトがグレーに遠のいていくあの感覚といったらもう...。

続きで詳細報告します!
 

7月1日ですが、急に冷え込んできて震えるほどです。僕はニューヨーク風のロボット・ウォークで、ひざを固く伸ばして足早に歩いていきます。今日は絶対、遅刻したくないのです。

寒いのは、朝の4:30だからってのもあります。エンパイアステートビルも電気が消えて、最後の人類が眠りについたかのようです。ヘリポートに向かうWest30丁目の薄汚れた通りに、ゴミ収集車が列をなしている後ろで、インク色の雲の影からオレンジと黄色の空がにじんできます。日の出、僕らはこれを撮ろうとしているのです。

ヴィンセント・ラフォーレがデジタル一眼レフビデオの第一人者と言われるようになったのは、偶然のことでした。ピューリッツァー賞を受賞したところまでは、前世でもそうだったかもしれません。が、キヤノンの5D Mark IIが彼の人生を変えました。
彼のショートフィルム作品『Reverie』は、5D Mark IIで初めての作品でしたが、これがアマチュア・フィルムメーキングの新時代を告げるものとなりました。2700ドルのカメラで(今は1000ドルですが)、びっくりするほど美しいプロ顔負けのビデオを、しかもそれまでコンシューマー機材ではムリだったようなライティングでも撮れるようになったのです。これ以降、ヴィンセントはフィルム作家になったのです。彼はカンヌの第57回国際広告祭でゴールドライオンを受賞しています。

(ちなみに現在の彼のお気に入りプロジェクトは『Beyond the Still(スチールを超えて)』で、ユーザーが作るHDのデジタル一眼レフビデオ作品です。現在、最後の2章について参加者を募集しています。)

今回僕は、ニューヨーク市上空でのヴィンセントの写真撮影に同行しています。ヘリコプターでの撮影は機会が減ってしまって、ヴィンセントにとっても半年ぶりだそうです。航空写真を撮るための費用をまかなっていた雑誌の仕事がなくなってきたので、彼は1年半前にニューヨークからロサンゼルスに引越し、今はほとんどビデオを撮っています。

「写真の仕事を辞めたような感じって、どうです?」と僕は聞いてみます。

「僕が辞めたわけじゃないよ、写真の方から離れていったんだ。景気が良くなったら、また戻るよ。」

ヴィンセントのスチール写真といえば、ティルトシフト写真がよく知られていて、そこでは都市の風景や群衆がまるでミニチュアのモデルのように写っているんです。

今日の日の出は午前5:22です。ヴィンセントのiPhone 4の「Sun & Moon」フォルダーには、FocalwareとかLight finderとかSun Seekerといったアプリが入っていて、日の出の時刻を教えてくれるのです。


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もうすぐ午前5時、時間はあまりありません。ヴィンセントのアシスタントのマイク・アイラーが道具を準備している間、ヴィンセントと僕は印刷メディアの末期症状についてしゃべりました。カメラボディが3台(EOS-1Ds Mark IIIを2台、高解像度用に、そしてEOS-1D Mark IVが1台、スピード用に)があり、それからthinkTANKのケースには僕にはわからないくらいたくさんのレンズに、望遠レンズティルトシフトレンズ一式が入っています。マイクは僕にf2.8 24-70mmのレンズを渡してくれました。仕事中のヴィンセントをツインエンジンのAS355の助手席から撮るには、広角系レンズが良いという配慮でしょう。

さあ出発です。

僕の前にはドアがありません。もしシートベルトが外れたりしたら、僕を受け止めてくれるガラスとか金属のシールドは全くありません。ヴィンセントは後部座席で、全身用のハーネスを身に着けています。ハリケーン・カトリーナ後のニューオーリンズの撮影で死にかかったことがあり、その教訓だそうです。彼の足はヘリコプターの外側に出ています。
僕はヘッドセットを渡され、「マイクを口にあてておいて。でも、何も言わなくていいけど」と言われました。だから僕はその約1時間のフライト中全く言葉を発しませんでした。うっかり何か声を発したときに、ラガーディア空港の管制官が、誰かの生死を賭けて(ニューヨークなまりで)叫んでいたりしたら、それを邪魔したくありませんから。


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僕らはゆらゆらと上昇していきます。ハドソン川が急に眼下に広がります。そしてニューヨークも。僕は一瞬にして、なぜヘリコプターが都市の写真撮影にもってこいの乗り物なのかを理解しました。そのスケールです。
地上では、都市の真ん中にいたら、狭苦しくて視野狭窄、風景は小さなブロックや建物で埋め尽くされてしまい、まるでトウモロコシ畑のアリくらいにしか物を見ることができません。かといって高度30000フィート(約9km)の飛行機からでは、あまりに引き過ぎで、都市はあまりに小さく、気持ちが入っていきません。でもヘリコプターは、川の上空100フィート(約30m)、またはセントラルパークの木々から数十階分くらい高いところを飛んでいて、都市の要素をちゃんと見つつも、全体の広がりを感じることもできるのです。


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僕らはミッドタウンを横切り、そのときを迎えきました。太陽がエンパイアステートビルの後ろから昇ってきたのです。それは僕のレンズ越しには、キャドバリーのタマゴチョコレートの中身が核爆弾でライトアップされたみたいに見えました。

僕らは10分間同じ場所にほとんどホバリング状態になり、ニンジャが喜びそうな微妙で少しずつ動いていきました。その後はマンハッタン島の端のヘリポートに戻るのです。
僕は自分の席に固まって、ときどきカメラを後部座席に向けて撮影しました(ライブビューがあってよかったです)。後部座席だけが、動き回っていました。ヴィンセントが、隣にいるマイクに、カメラとかレンズをくれと言います。マイクがレンズを外したり取り付けたりします。そしてカメラをヴィンセントに渡します。その繰り返しです。マイクはときどきヴィンセントに「今あそこの光の具合が良さそう」と声をかけます。


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都市の必要にして好ましくない施設、下水処理場を通り過ぎているときも、ヴィンセントは写真を撮り続け、こんな名言を口にしました。「これが写真の本当の技だよ。汚いものも、美しく見せるんだ。

1時間もすると、太陽の光はニューヨーク市をゆっくりと着実に覆っていて、僕らに帰る時間を告げていました。僕のカメラ1台だけでも、もう数百枚の写真を撮っていました。ヴィンセントが3台でどれだけ撮ったのか、僕には想像もつきませんでした。(後で彼は、2468フレーム撮ったと教えてくれました!一部はこちらで見られます。)

地上に戻ってから、ヴィンセントは黒いプラスチックのケースを開けました。その中身はまるで、政府機密か、ユニコーンの卵みたいに見えました。彼いわく、「この中身は、3万ドルくらいの価値があるんだよ。」


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鉄色のフォームに、丸いものが6つ入っています。レンズです。厳密には、Zeiss Compact Prime CP.2レンズです(価格は2万4000ドル、約211万円と後で判明しました)。「最新だし、まだ手に入りにくいんだ。殺してでも欲しいっていう人もいる。今夜、またヘリコプターに乗ってこれを使うんだ。」彼はその日あと2回撮影を予定していました。午後に1回と、に1回です。

「じゃあ、このあとどうします?」僕は聞きます。

実はまだ、この時点では次にどうするのか、僕は知りませんでした。でも、何であれ面白いに決まっています。もう一度スチール写真を撮るんです。何と言っても写真こそ、彼が一番好きなものですから。

でもその前に、もうちょっと小ぢんまりした欲求がありました。

「朝飯にしようか?」


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matt buchanan(原文/miho)
 

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コメント(1)

kill forは「どうしても、なんとしてでも、喉から手が出るほどほしい」のように普段でもよく使われる語句なので、「殺してでも」より適切な訳があるとかと。。。

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