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魅惑のMagic Trackpadを徹底解剖...も新発見はほとんどなかった!

新しいものは何もないのに新しい!
アップルから発売されたデスクトップのMacのための「Magic Trackpad」を、もうすでに使ってみられましたか? なかなかビッグサイズではあるものの、使いやすいと評判でもあるようですね。
実際の使用感やWindowsとの組み合わせなどなどは、他誌でも出回ったレビュー評価へ譲るといたしまして、やはりここはiPhoneにiPadと、数々の新製品を徹底的に丸裸に分解しまくってレポートしてくれるiFixitの解体新書にも注目してみましょう。
今回の分解作業も非常に難易度が高かったのですが、Magic Trackpadの奥の奥へと迫ることで、アップルの美学とコストパフォーマンスの見事なバランス感が見えてきましたよ。さすがアップルらしくやってくれましたねってところでしょうか...

Magic Trackpadは、コンセプトといたしまして、MacBook Proのトラックパッドを、Bluetoothインターフェースを備えた、他のMac OS X 10.6.4以降(Snow Leopard)が搭載されたMacのデスクトップなどでも使用可能にした製品で、さまざまな指先のタッチを組み合わせつつ、クリック、スクロール、ピンチ、スワイプ、回転などの全ジェスチャーがサポートされています。バッテリーには単3電池を2本使用しますよ。

ちなみに今回の分解モデルとなりました新発売のMagic Trackpadのモデルナンバーは「A1339」となっていますね。

Magic Trackpadのサイズは、MacBook Proのトラックパッドと比較して80%大きくなっているのですが、この広々としたガラスのタッチスペースが快適だったりもするようです。おまけにWireless Keyboardと並べて置いた時のデザインのマッチング感は最高ですね。アルミボディーの質感が落ち着きある高級感を演出して、タイピングにはWireless Keyboard、ジェスチャーにはMagic Trackpadというコンビネーションが、これからのデスクトップの定番となるかもしれませんよ。

Magic Trackpadを解体する最初の一歩であるバッテリーの取り外し交換までは、非常に簡単ですね。マイナスドライバーなどでカバーを回すだけで、すぐに2本の単3電池を取り出せるようになっていますよ。

ただし普通の利用シーンでMagic Trackpadの中をのぞけるのは、バッテリー交換くらいまでしか無理でしょうね。ここから先はすでに数々の解体作業をこなしてきたiFixitならではの、多彩なこじ開けツールなんかが必要になってくるでしょう。まずは裏面のパネルの取り外しからかかろうと思いますが、プラスチック製のオープナーツールで、3方向の接着面を剥がしていく必要がありますね。

無事に裏面パネルの3方向の接着部を剥がすことに成功すると、こんな感じでパネルが開いて、ついに内部に秘められていたMagic Trackpadの中身が少しずつ姿を現わしてきますよ。

最初に出てくるのは、Magic Trackpadの心臓部ともいうべきロジックボードを衝撃から保護するために挿入されているインナースペーサーですよ。こちらもしっかりと接着されていますが、クッション性を持たせて安全に心臓部の周囲を守っている様子が見てとれますね。

インナースペーサーを取り除いた後は、次なるステップとして、タッチパッドとロジックボードを接続しているケーブルの取り外しです。これがかなり至難の業ですね。見た目よりも非常に小さいですし、帯状のケーブルは簡単には外れないようになっていました。この作業を誤ってコネクター部分をダメにすると、二度とMagic Trackpadを使えなくなってしまいかねませんので、細心の注意を要する場面ですよ。

さてさて、いよいよ今度は表面のガラスタッチパッド部分を取り外すことにいたしましょう。ここで今回の分解作業中でも最強ツールとなるヒートガンの登場ですよ。基本的にネジではなく接着剤で固定されているパーツの多いMagic Trackpadの解体は、かなり困難を極めますね...

しっかりと時間をかけてヒートガンで接着部を溶かしきれたら、例によって、プラスチック製のオープナーツールで、厚さ0.5mmのガラスタッチパッドを慎重に取り外していきましょう。

ここまでくると、もはや行く手を阻むものはほとんどありませんね。この完全に丸裸でバラバラにされちゃった状態だと、すでに元のMagic Trackpadの影も形もないといった感じでしょうか。

いろいろと増設できるメリットなんかもあるかもしれない他のMac miniなどの分解とは異なり、はっきり言いまして、わざわざ手間と苦労をかけてMagic Trackpadを解体していくメリットはあまりなさそうですけど、唯一もし挙げるとするならば、このオレンジとレッドのサークルで示された部分が上下につながって、トラックパッド上のクリック操作を可能にしているのですが、この接続連動部を上手に調節すればクリック感をカスタマイズすることができるかもしれません。お勧めはしませんけどね~

さて、ここからが今回の分解の最終ターゲットとなりますが、Magic Trackpadの秘密がタンマリと詰め込まれたロジックボードの取り外しに挑むことにいたしましょう。まずはバッテリーコネクターやLEDへとつながる4本のワイヤーを丁寧に外していきます。その後、2本のフィリップスネジをドライバーで外すと、完全にロジックボードだけをシャーシから取り除けますよ。

いよいよ本丸であるMagic Trackpadの心臓部へと到達ですね。
じっくりと順番に見ていきますと、レッドラインで囲まれたパーツは、Broadcom製の「BCM2042」チップですよ。Bluetooth接続に用いられていますが、実はアップルのMagic Mouseに使われているのと全く同じチップでしたね。
続いて、オレンジラインで囲まれたパーツですが、こちらはBroadcom製の「BCM5974」チップです。マルチタッチ機能を可能にするタッチスクリーンコントローラーとなっておりますが、これまたiPhone、iPod touch、MacBook Airに採用されているのと全く同じチップになっていましたね。
一方、ブルーラインで囲まれたパーツは、Texas Instruments(TI)製の「CD3238」チップでした。どうやらタッチパネル制御に用いるI/Oコントローラーの役割を果たしているようですが、こちらも初代iPhoneへBroadcom製の「BCM5973A」チップとともに搭載されていたことが確認済みです。
最後になりましたが、イエローラインで囲まれているのは、Silicon Storage Technology(SST)製の「25WF020」シリアルフラッシュメモリーとなっており、2Mbitの性能を備えています。

いかがでしたか? ここまでMagic Trackpadを分解しちゃうと、もうその後は二度と正常に使えなくなっている可能性大でしょうかね。あまりマネはしないほうがいいかもしれません...
ただ、こうして丸裸に分解しきって判明したのは、アップルの効率の良さではないでしょうか。だって、製品名に「マジック」を採用しているわりには、内部には何もマジックな驚きの最新パーツを見出すことができませんでしたから。ということは、このMagic Trackpadの製造には、大したコストはかかっていないと思われます。それでいて、デスクトップに新たな風を吹き起こす製品発表へとつなげてきたわけですから、これぞアップルの仕かけるマジックなのかもしれませんよね!
[iFixit]
Mark Wilson(原文/湯木進悟)
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