東北大、なんとゼリーに電極を印刷する技術を開発

2010.09.12 15:00
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東北大学が寒天やコラーゲンなどのゼリー(ハイドロゲル)の表面に、導電性高分子による電気回路を印刷する技術を開発しました。

通常の電気回路に水分は厳禁ですが、近年、脳や筋肉の機能を計測し制御するために、水分で 満ちた体内環境でも使える電極が必要となっています。細胞や組織はデリケートで、しかも動く ため、従来のシリコンやガラスを基板とする硬い電極に代わり、柔らかいシート状の電極が望ま れてきました。また、生化学的な安全性はもちろん、栄養分や酸素などの循環を邪魔しないのが 理想です。このような要求を満たすのは、コラーゲンなどの生体を構成するゼリー(ハイドロゲ ル)ですが、既存の印刷技術は「インクの乾燥」が必要なため適用できませんでした。今回、ハ イドロゲルの表面に導電性高分子電極を析出させる電気化学技術によって、この問題を解決しま した。

とのことです。


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導電性高分子ゲルは安全性に優れていて、さらに培養液や薬剤などが自由に透過できる素材のため、細胞培養への利用や、体内への埋め込みに適しているそうです。
また、複雑な凸凹表面にも張り付く性質もあり、さらに伸縮性もあるため細胞や組織の動きに合わせて伸び縮みし、細胞や組織を傷付ける心配がないのだそう。

次の図のように筋肉細胞の運動効果の検査などが応用例として考えられます。


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さらに

今回開発したゲル電極の特徴が活きる応用分野は、筋肉細胞研究用キット以外にも数多いと研 究グループは見ています。例えば、体内埋め込み神経電極薬剤投与デバイスバイオ燃料電池 などへの応用を想定した研究を計画中です。

とのこと。

個人的にはBMIなどに利用出来そうな「体内埋め込み神経電極」への応用に期待です。
従来の脳に電極を挿す侵襲式BMIは、電極の生体適合性が懸念されていましたが、ゲル電極なら侵襲式でのリスク軽減に繋がりそうです。

脳深部刺激療法などを行なうためのより安全な装置としても利用出来るかもしれませんね。


[東北大学]

(鉄太郎)
 

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心電図記憶装置 EP202 外部電極コード(長さ980mm) Parama-Tech社




 

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