イラン核施設を狙うStuxnetワームにシークレットコードがあった!

2010.10.02 23:00
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え~、ペンタゴン陰謀説で盛り上がり中のところ大変恐縮ではございますが、イランの核発電所を雨あられと襲ってる史上最強のStuxnetウィルスの「出元が分かった!」とNYタイムズが盛り上がってますので、そちらもお伝えしておきます。

ソフトウェアエンジニアたちがStuxnet(スタクスネット)のコードを解析してみたところ、ななななんと国を示すシークレットコードが見つかったのだそうな。

そのシークレットコードとは「Myrtus」。

ラテン語読みでミルトゥス、ヘブライ語ではハダス(hadas)。エステル記(Book of Esther)の王女エステルのヘブライ語名です。

では、エステル記とはなんでしょう?
 

エステル記は旧約聖書のひとつで、エステルという名のユダヤ人女性がペルシャ(今のイラン)のアハシュエロス(Ahasuerus、クセルクセス1世)王の后になるんですが、王の宰相ハマンはエステルと彼女のいとこモルデカイ(Mordechai)を毛嫌いし、ペルシャ帝国のユダヤ人を皆殺しにする計画を企てるんですね。

が、計画を知ったモルデカイはエステルに伝え、そこから王の耳に入り、王は激昂。ハマンを串刺しの刑に処し、ユダヤ人らには攻撃を受けたら自衛して良いという許可を与えます。で、ユダヤ人はハマンが残した息子たちとペルシャ人7万5000人を殺してしまう―。

というわけで、正解はイスラエル。
(イスラエルを装った他所の国かもしんないですけどね)

翻って今の現実はどうか? Stuxnetウィルスはまだ誰ひとり殺しちゃいないし、イランの核施設に壊滅的打撃を与えたわけでもありません。核発電所で使っている独シーメンスの「Simatic S-7」コントローラを攻撃するようデザインされたもので、中国、インド、インドネシアでも見つかっていますが、なにしろイランの被害が突出してるわけです...。

ニューヨーク・タイムズが取材した専門家は、このシークレットコードは開発者がテキトーに伊達や気まぐれで残したんじゃない、心理戦の道具としてわざと埋めた可能性もあると話しています。

近年イランは研究者の力量不足もさることながら、機密も漏れ放題で、核開発計画に焦りを感じつつあります。「一個でもミス犯してみろ。即攻撃開始だからな」という意思表示なのかも。

UPDATE: イランが「西側のスパイたちの身柄を拘束した」と国営放送で発表しました。逮捕者の国籍(イラン人か否かも)は不明です(ソース:英ガーディアン)。


[NYT]

Jesus Diaz(原文/satomi)
 

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