[宙博2010]「おおすみ」の頃から「はやぶさ」カプセルまで! 宇宙特集 #sorahaku

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おおすみ」とは日本初の人工衛星です。

日本における宇宙開発。その幕開けとなったのがラムダロケットと人工衛星「おおすみ」。幾多の困難と失敗を乗り越え、おおすみが衛星軌道にのったのが1970年、今年でちょうど40周年です。40年たった今年、「はやぶさ」が小惑星イトカワからの微粒子を持ちかえりました。ちなみにイトカワはロケット開発の父・糸川博士から名づけられていますので、まさに一子相伝な歴史ですね。

 

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シンポジウムでは『「おおすみ」の頃』と題して松尾弘毅さんが、おおすみ開発の頃、そして現在にいたる日本の宇宙開発の歴史を紹介。

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こちらとてもキレイな写真ですが、なんとこれは固体ロケット打ち上げに失敗、海中に沈んでも爆発を続けたところ。松尾さんは教授と逃げまどったそうです。ロケット花火でも暴発するとヤバいですけど、これは規模違いますからね。

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「おおすみ」打ち上げ成功まで色々な不具合に直面。特に残留推力は固体ロケットならではの現象。燃焼が終了しても僅かに残った燃料が燃えていることでジワジワと加速。1/100Gほどの加速度なのですが、無重力下では効いてきて分離したはずの後段にゴツンと追突して軌道が狂っちゃいます。それらの対策をして、無事5号機、実質6回目で「おおすみ」は衛星軌道に乗りました。

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祝成功」の記者会見が道路わきの空き地で行われていたのが、とても昭和的ですね。

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M(ミュー)ロケット一覧。一番左のL-4Sとは「おおすみ」を打ち上げたラムダロケット。上野の国立科学博物館に屋外展示されています。ラムダロケットはロケット自体に制御機構がなく、「風任せ」と揶揄されるくらい「とんでっけ~」な部分が強かったのですが、ミューロケットからは2段ロケットに制御機構を盛り込みより精度をアップ。4段式から3段式に変更し、大型化、重量化に対応していきます。

ロケット開発はほとんど前モデルからのバージョンアップで、新規設計はほとんどないそうです。いわば Windows Vistaと Windows7のような関係でしょうか。ところが M-3SからM-3S IIは大きなジャンプがあり、新規設計されたとのこと。名前的には一番近いのに違うというのは、ガンダムとガンダム Mk-IIくらいの差ですね。

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M-3S IIロケットは1985年に接近したハレー彗星の探査など、数多くの成果をあげています。そしてその成果をうけてM-Vロケットの開発へ。

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M-Vロケットはそれまで制限のあった「直径1.4m」という制限を撤廃、大型化を図ります。一方での制限、「内之浦における打ち上げ可能範囲」というのは失敗して爆発したときに近隣住民に被害がでないようにというもので、これにより自然と燃料の質量が決まってしまったのこと。ただ1.4mという根拠のよく分からない数字よりも理解できた、そうです。

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このM-Vロケットにのせて打ち上げられたのが「はやぶさ」。ただこの「はやぶさ」も苦難の歴史がありました。探査機の重量増によりネレウスに到達できないとの判断から目標を1989MLへ変更、M-V3番機の打ち上げ失敗によりさらに目標を1989MLから1998SF36へ変更。この1998SF36が惑星「イトカワ」と命名されています。さらに打ち上げ直前に製造過程の疑念から総点検、打ち上げ時期を2003年5月にずらしています。

ところがこの5月というのは大変微妙な時期。というのは漁業の繁忙期であり、近隣漁民に対する影響が非常に大きいのです。地元の方の理解を得て、ようやく発射にこぎつけました。

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宇宙開発というのはポッとやってパッとできるものではありません。継続的な文化と人材育成、周囲の理解を得ながら進めていくことができます。「はやぶさ」のあの感動はそんな積み重ねの結晶なんですね。戻ってきた「はやぶさ」のカプセルは現在地方巡業中で、ここではレプリカをみることができました。

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大きさ的にも形的にもブンブク茶釜。よくもまあこんな小さいものが戻ってこれたもんだと感動も再びです。現物みたいですね。

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宙博(そらはく)2010

(野間恒毅)