空港で遭遇するかもしれない事実上のストリップ検査、「全身スキャナー」の基本

空港で遭遇するかもしれない事実上のストリップ検査、「全身スキャナー」の基本 1

事実上の「ストリップ検査」と言われている、主に空港のボディチェックで導入されてている全身スキャナー検査

日本ではあまりなじみがありませんが、主にアメリカ等での導入が進んでいて、もしかしたらアメリカの空港、アメリカ行きの便などで遭遇するかもしれません。

そこで健康への影響など、「全身スキャナー」についてまとめました。

全身スキャナーとは?

空港のボディチェック技術として、アメリカを中心に導入が進んでいます。

X線の技術を使い、衣服や金属板を透かして見ることができ、金属の物体や薬物や爆発物を発見するために用います。

検査官は、全身スキャンを通してチェック対象者を丸裸にし、ペン、コイン、ベルトのバックル等を全て透かし、ナイフや銃、爆発物を隠していた場合、一目了然で発見できるようになります。

 

健康への影響は?

全身スキャナーには2種類あります。

X線を利用するものと、ミリ波を利用したミリ波スキャナーです。

放射線を浴びることで、DNA損傷の恐れまた癌の原因にもなるため、特にX線による検査は有害とされています。

米運輸保安局(TSA)は、照射量は微量であるため、検査装置は安全であると主張していますが、しかしながら、今年の初めにサンフランシスコのカルフォルニア大学の科学者たちは後方散乱X線検査装置(全身スキャナー)に対する懸念を表明しています。

X線を通して衣服と皮膚を透過し、体まで到達した画像を得ることができるのですが、照射量は安全基準内であっても、全身にくまなく浴びることを考えれば、皮膚にとって危険な量に達するおそれもあると指摘しています。

ミリ波を利用した全身スキャナーの健康への影響は?

理論的には、X線の検査装置よりは安全とされています。

ミリ波の照射は、化学結合を破壊するほどの量ではないとされているからです。

しかしながら昨年、ニューメキシコのロスアラモス国立研究所の研究者から、放射されるエネルギーが人間のDNAを損傷する可能性がある、という発表がありました。

ミリ波による検査装置は、身体体細胞を通過できる周波数の高いエネルギー粒子「テラヘルツ光子」を照射します。

テラヘルツ波は、「二本鎖構造のDNAをほぐし、二本鎖の中に気泡を生じさせる可能性がある。これは、遺伝子発現やDNA複製などのプロセスを大きく妨害することになりうる」のだそうです。

つまりミリ波スキャナーも、DNAを壊す恐れがあるということです。

全身スキャン以外にないのか?

旅行者は全身スキャンか、人による全身ボディチェックかを選ぶことが可能です。

ただし全身ボディチェックを選択すると、かなり執拗に、入念にやられてしまうそうですが...。

米国では、全身スキャナーで検査されることに反発する活動家達が、11月24 日を「(裸にされることを) 拒絶する日」としたとのことです。

プライバシーの問題は?

米運輸保安局(TSA)によれば、実際は全身スキャナーで得た画像は、保存と印刷ができるそうで、「テストやトレーニング、検証目的のための画像保存機能が仕様」となっていて、この機能は運用時は無効にされているそうです。

しかしながら、従業員が携帯のカメラなどでスキャン画像を撮影する等の行為をきちんと禁止しているのかどうかが曖昧になっている点が批判の的となっています。

最近、米フロリダ州連邦裁判所のセキュリティ官室で保存されていた全身スキャナー画像100枚がインターネットに流出しました。

全身スキャナーは、プライバシーの侵害であると反対の声がこれまでも多くありました。

米当局は、写真をコンピュータに保存されていないと強調してきたが、嘘であることが明らかになったということです。

健康への影響、プライバシー、多くの問題が取り沙汰されている全身スキャナー。

日本での導入がまだとはいえ、今後遭遇する可能性が高くなってきていると言えます。

いきなり空港などで遭遇して戸惑う前に、全身スキャナーについては頭に入れておいた方がよさそうです。

Photo via TSA

mayumine(原文