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Microsoft Kinectレビュー! これは全く新しいコンソール

カラダひとつでXBox360を操るMicrosoftのモーションゲーム用端末「Kinect」、アメリカで発売になりましたね!
ゲームの未来、WIndows 8の未来、そこら中にあるコンピュータの未来形になるのだって夢じゃない、ということで有望視されてるわけですが、さてさて今現在のKinectの実力やいかに?


SonyのMove、任天堂のWiiモーションプラスはどちらも魔法の杖みたいなコントローラで3D空間内の位置情報を送るタイプのゲーム用ですが、MicrosoftのKinect(キネクト)は音声・カメラ・全身モーション情報をゲームとXbox基幹のエクスペリエンスに統合した唯一の製品。
同時発売のゲームは(主にカジュアルゲーマーを訴求する)パーティーとかエクササイズのゲームがほとんどですが、この技術を応用すれば他のどんなタイプのゲームもエンハンスできるそうです。もっと素晴らしいのは、Dance Centralのように、他では得られない新しいエクスペリエンスを生み出せることですね。
[スペック]
Xbox 360 Kinect
価格:$150
対応機:Xbox 360全モデル(電源コードのないXbox 360 Sの方がKinect向きだけど)
ローンチタイトル:全リストはココ
必要なスペース:解説には6-8フィート(1.8m-2.4m)とあるけど、8-10フィート(2.4m-3m)は必要
ゲーム:各50ドル。標準のXbox 360のタイトルより10ドル安い

以下の動画がDance Central。読んで字のごとくダンスゲームです。でも両手に操縦桿握って着陸するパイロットみたいにバトン両手に持って踊らなくていい。これは一番高いアーケードゲームにもない新体験ですね。踊ってるとアホに見えるのは余興ってことで...。「Dust-Off」とか「Keyboard Cat」(YouTubeで人気のキーボードねこ)とか、覚えとくと実際のダンスで使える振り付けもありますよ。
Kinectはパーティーゲームのラインナップが充実してます。市場ではまだ、モーションゲームというとカジュアルゲーム連想しちゃう段階なので。まあ、こういうのはお客様用に1個か2個買ってもいいけど、それ以上は要らないかな...。面白さという面ではWiiのタイトルと比べそんなズバ抜けて良いわけじゃないので。技術的にはもっと沢山のことができるのだけど。
ゲームと並んで重要なのが、コンピューティング全般に与えるKinectの影響ですね。以下の動画は動作(上)と声(下)でXboxのメニューをナビしてるとこですけど、ね? これまでの操作と全然違うでしょ?
ジェスチャー・ナビゲーションでは、手でカーソルを動かし、手をじっと止めると選択が確定します。ちゃんと使えるし、かなり正確ですよ。ま、コントローラ使う方が早いのが玉に瑕だけど...。一方の音声ナビは問題なしです。画面に出てくる文字を読み上げるだけなので使える場面は限られているけど、正確だし、指示用マイクがあるお陰で、動いてる途中でも音声で指示できます。 ジェスチャーと音声のどちらかひとつ選べと言われたら、僕は音声選んじゃうなあ、可能な限り。
あとそうだ、ビデオチャットもできるんだよ! これはWindows Live Messengerと互換になってます。

Kinectはまったく新しい体験ですね。これまでのモーションゲームがボクシングなら、Kinectはキックボクシング。脚が使えるんだもん! 「Your Shape: Fitness Evolved」はWii Fitみたいなゲームですが、Wii Fitでは分からない「背中が真っ直ぐ伸びてるか」、「両手を広げてるか」ということまでチェックされるので、カウチに座ってズルできませんし。バレーボールの「Kinect Sports Volleyball」も空中ジャンプしてスパイク打ったかまでチェックされちゃう。手だけじゃなく全身運動できる、それだけでもすごいなーって思いますよ。
ゲームとコンピューティングの今後に与える影響も、好ましいと思うポイントです。Xboxのメニュー、楽曲、映像、ゲームを体と声でナビして回れるなんて。普通、別のコンソール買い直さなきゃできない技ですよね。『マイノリティ・リポート』とか『ブレートランナー』の使い古しの喩えを持ち出すのは嫌だけど、機械に手を振って「エンハンス、エンハンス、エンハンス」みたいなこと言うだけで意志が伝わるなんて、ほ~んとサイエンスフィクションの世界ですよ。 デスクトップで使ってる場面を考えてみてくださいよ。手をひと振り、「コンピュータ、YouTubeに行け」と言いつけるだけでメールからブラウザ、IMに切り替わる...。これが未来じゃなくてなんなのだろう、とワクワクします。
このプラットフォームの真価が分かる典型例が「Dance Central」なわけで、これは僕もかなり気に入ってしまいました。踊りの練習ってそれだけで恥ずかしいし、ダンスのクラス取ると自分のリズム感のなさが一気に15-30人もの人にバレちゃいますからね。でもこれだったら練習してるの知ってるのは自分と居間だけ。
まあ、ダンスゲーム、ミュージックゲーム、リズムゲーム目当ての人ばかりだとニッチになっちゃいますが、こういうゲーム見ると、Kinectの技術の利点を最大限活かしてデベロッパーに何ができるか分かると思います。パンツ1丁のプライベート空間で習得できるものって他に何があるんでしょうね?

Kinectの問題の元をひとつ挙げるなら、カメラの視野角が狭すぎること、です。テレビの前の縦横6-8フィート(1.8-2.4m)のマスの上でしか遊べないんですよね。それに、動きの派手なプレイヤー2人はとても画面に収まり切らないので、ひとり出て後ろに下がってもらうかしないので。テレビの上にKinect設置するよう言ってくるゲームもあります。それなら同じカメラでもっと視野角確保できるので。なるほど、名案! ...と思ったら、テレビの上にしっかり固定するには別売のスタンド買わなきゃならないんですよね。
あと、興奮してカメラに近く出過ぎると、テレビから離れてくださいって警告が出ます。学童じゃないんだから、そんな警告よりKinectがどつき返してくれた方がよっぽどいいわい、と思っちゃいましたよ。ムリなのわかってるけど。
第2の問題もそれつながり。 Kinectはスペースがないと遊べないんです。Matt記者のNYのアパート(動画上)は狭すぎて、満足のいくプレイ体験と呼ぶには今一歩。郊外にある僕の家のゆったりした居間でも若干狭い気がしました。Kinectに出てくる「後ろの壁(back wall)」の推奨ラインまで下がっていったら早速カウチに食い込んでしまいましたからね...。都市部にある平均サイズのアパートの人は部屋が狭いというだけで平均以下のエクスペリエンスになっちゃいそう。150ドル払って、もっと大きな家に引っ越さなきゃダメとわかったらちょっと悲しいよね...。
ゲームごとに設定しなきゃならないのも違和感あるけど、もっと違和感あるのは体使ってメニューをナビする統一手順がないこと。ゲームごとに違うんです。Kinect Guide(要するにポーズメニュー)引き出すジェスチャーも不安定だし...。システム設定して、いろんなゲームでジェスチャー通用するよう気を遣うんじゃ、楽しさ半減ですよね。うまく行かないこともあるので。


判定は...半々ですね。Kinectのプラットフォームの将来性は明らかです。「Gears of War」や「Dead Rising or Fable」といった、もっとメインストリームのタイトルがこのゲームメカニズムをどう活用できるのかはまだよく分かりませんけどね...。みんな目に見えないチェーンソーで兵士やゾンビを切るフリできるのかな? 道歩く王様になり切って農民に手を振る?
150ドルの値札も現時点では割高です。特にこれ使うためだけに1本50ドルするゲーム買わなきゃならないので。スペースも必要だし。スペースはWiiやプレイステーションMoveの比じゃなく必要で、これは大きな問題です。
17本あるローンチタイトルのうち、楽しくて新しいことができるゲームが1本(ダンス)しかないのも、あんまり良いスタートとは言えません。特にダンスゲームが好きじゃない人にとっては。今のところ「Kinect使って楽しい?」と聞かれたら、残念ながら「そんなでもないよ」と答えちゃいますね...。ダンスゲームが好きな人は別ですよ。ポテンシャルはあるんです。が、Kinectのことは新コンソールの立ち上げみたいなものだと思わなくては。本当に欲しいゲームが出るまで待つか、いっそのこともしかして次世代まで待つ方が良いかもです。
イラスト:Sam Spratt(ポートフォリオ/Facebook Artist's Page)
Jason Chen(原文/satomi)
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