人はなぜ真っ直ぐ歩こうとしても回ってしまうのか? 答えは誰にもわからない(動画)

人間は真っ直ぐ歩けません。

目印がないと円を描いて堂々巡りし、どうしても道に迷ってしまいます。

理由は誰にもわかりません。が、事実に間違いないことは、独マックスプランク生物学的人工知能学研究所のヤン・スーマン(Jan Souman)さん率いる研究チームが何度も実験を重ね、確認しました。

どうなっちゃってんでしょうね。時間感覚もアバウトなら方向感覚もアテにならないなんて...。

みなさんも一度試してみて欲しいのですが、広い場所で目隠しをして「どこまでも真っ直ぐ歩いてくれ」と誰かに頼んでも、全員ぐるぐる回って終わっちゃうんです。目隠ししなくても、星・山・太陽・月なんかの道標がない場所や、夜間や濃霧で目印が見えない時も、どんなにがんばってもグ~ルグル。まるで堂々巡りの人生のように...。

この往年の謎をNPRがアニメーションにしたので、動画見ながら説明しましょうか。地図は実際の記録をもとにしてるようですよ?

最初に出てくるのは、1920年代の若きドイツ人科学者イサ・シーファー(Asa Schaeffer)。「いいか、真っ直ぐだぞ、真っ直ぐ」と男に言い聞かせて送り出すんですが...あらら...。

似たような実験は昔から沢山行われてきました。次に登場するのは1928年の男3人組。濃霧の中、小屋からたった半マイル(約800m)先の目的地目指して真っ直ぐ出発します。が...なかなか辿り着きません。曲がり曲がって...やっと着いたと思ったその先は...!

 陸がダメなら水中はどうか? 次は同じく1928年、目隠ししたまま水に飛び込む男が登場。「おーし、向こう岸まで真っ直ぐ泳いでやるぜ! 真っ直ぐな!」てな感じで威勢よく海パン一丁で飛び込みます。ザッブーン! が、しかし...この人はコイルになっちゃってますね。

水がダメなら車はどうだ! 最後のトリは、だだっ広い砂漠で目隠ししたまま真っ直ぐ運転に挑戦する男。しかしこちらもあえなく挫折して...なんかメビウスの輪になってますよ?

原因をめぐっては諸説あります。

ある人は「右利き・左利きの違いじゃない?」と言い、ある人は「右か左の手足が発達してるせいかも。人間は片方の足が長いものだし」と言い、またある人は「右脳・左脳の差かも?」とも。

でも「そのどれも違うんだ」と、スーマンさんはNPRのインタビューで話してますよ。

右利きの人と左利きの人を混ぜて実験したけど、右利きの人は右にも曲がれば左にも曲がる、左利きの人も然り。曲がり方と利き腕に関連性はなかったそうです。

右脳・左脳も「支持の高い仮説」(スーマンさん)なのだけど実験してみたら関連性はありませんでした。脚の長さの関連を調べるため、靴底を片方だけ高くして実験した時も同じ。関連性ゼロ。

そんなわけで少なくともそのどれかひとつで簡単に説明のつくような現象じゃないみたいですよ? いくつかの要因が複合して起こる現象かもしれないですね。

Image Credit: Benjamin Arthur

[NPR and Max Planck Campus Tübingen]関連:rda.co.jpアルファルファ

Jesus Diaz(原文/satomi)