脳の大きさと錯覚に陥りやすさには相関関係があり!

他人と自分が見ている世界が同じとは限らない、ということを考えた事はありませんか。たとえば、ピーマンは緑色だということは共通認識だけれど、人が知覚している緑という色そのものが同じであるとは言い切れないわけです。

他の人にはどんな世界が見えているのかなと考えてしまいますよね。

さて、今回の研究は色ではなく、大きさの知覚についてなのですが、なんと脳の大きさを調べることによって、その人がどのような世界を見ているのか垣間見ることができるという結果がでたそうですよ。

私たちは脳の視覚野という部分において世界を知覚しています。視覚野の大きさは人によってそれぞれです。ある人の視覚野はほかの人の3倍の大きさであることもあります。そして、視覚野の大きさは知覚に深く関係しています。

ロンドン大学における研究により、一次視覚野は、以前に研究者が想像していたよりも遥かに重要な役割を持ってることが判明しました。研究は2つの錯視を用いた被験者実験をベースに行われました。ひとつはエビングハウス錯視と呼ばれるものです。

 

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中心にある円が小さいのは、右のブロック、左のブロック、どちらでしょう。多くの人が左の円の方が右の円よりも小さいと答えると思います。しかし、2つの円の大きさは同じです。次は、ポンゾ錯視と呼ばれるものです。

さて、どちらの線の方が長いでしょうか。こちらも多くの人の答えは共通していて、線路の奥にある方の線の方が手前のものより大きく見えると思います。

このような錯視を用いて人々の知覚にどの程度違いがあるのかを検証しました。ある人は非常によくだまされて2つの図形に凄く差があると感じるのに対して、ある人はほとんど同じ大きさだと感じるそうです。

それから、被験者のMRIを撮りました。その結果驚くべきことが分かったのです。視覚野の大きさと錯視が人に及ぼす影響の大きさには、ほぼ完璧な関連があったのです。視覚野が大きい人ほど実際のサイズを認識していました。

研究の責任者であるD.Samuel Schwarzkopf博士は結果をこうまとめています。

私たちの研究は脳の部分の大きさが人が世界をどう知覚しているかを予測することができると示した最初の研究です。

錯視は私たちに、人間が物理的に正しいものを見ているのではなく、むしろ脳の中で処理された映像を見ているということを示してくれます。

私たちが使ったような錯視画像は2つの図形が違う大きさであるとだますことができます。1つの図形がもう片方に比べて、どれだけ大きいかということは、視覚のために用いられる脳のエリアの大きさに依存します。

つまり、あなたの脳がどの程度だまされにくいかは、あなたが視覚情報を処理する容量をどれくらい持っているかということに依存するのです。

だそうですよ。

私は結構違う大きさに見えるので、視覚野が狭いということですかね。

[Nature Neuroscience; top image via Mighty Optical Illusions]

Alasdair Wilkins(原文/mio)