エリック・シュミットCEOがGoogleトップを辞める本当の理由とは?

エリック・シュミットCEOがGoogleトップを辞める本当の理由とは? 1

辞めるCEOに株式報奨を1億ドル分も与えるなんて聞いたことないですよね? そこまで実績を評価しながら何故?

WSJブログが書いてるように、エリック・シュミット氏がCEOに就任した当時、グーグルの収益は年間たったの約1億ドルでした。それが今や290億ドル台。この躍進を牽引したシュミットCEOが春で会長職に退くというニュースで発表前1株641ドル前後だった株価は608ドルまで落ち、シュミット氏のグーグルの持ち株は3億ドル(248億円)も落ちちゃいました...。1億ドルもらっても埋まらない感じですよね。

今回の辞任理由については、グーグル本著者のKen Auletta氏が情報源に聞き回ったザ・ニューヨーカーの記事が一番真相に近そうです。

それによると、理由はいくつかあるのですが、やっぱり中国撤退が大きなターニングポイントだったとのこと。

Google C.E.O. は1年前、共同創業者ラリー・ページが、検索を検閲する中国からの撤退を訴えるもうひとりの共同創業者セルゲイ・ブリンの意見に同調したことでショックを受けた。シュミットは世界最大の消費者市場に残るべきという理念の持ち主で、それを公言して憚らなかった... 同僚たちによると、中国の意思決定で敗北して以来、シュミットはエネルギーとフォーカスを失ってしまったかのようだったという。

あれは格好いい意思決定だったけど、年長の賢者に言わせるとそんなの大人の判断じゃない、残らんでどうする、ってことだったのでしょうねぇ...それもまた正論...。

 そうこうする間にもGoogleのすぐ目と鼻の先に暗黒大陸Facebookが台頭してくるわ、政府はタックルしてくるわ、城内は官僚主義で物事が遅々としてはかどらないわで、問題は後から後からやってくる~。もぐら叩きのように踏ん張っていたシュミットCEOもついに折れ、「年の瀬を迎える頃には、自分から飛び降りる覚悟はできていた」そうですよ...。

...と聞くと憐れですが、なんか第2の人生はTV番組の司会者をやるとかで、「CNNで既に試し撮りも終わった」という噂がブンブン飛び交ってますから、あんまりシュミット氏のことは心配ないかと...。

さて、このザ・ニューヨーカーの記事もうひとつの読みどころは、次期CEOラリー・ページ氏の話です。

ラリー・ページは小さな頃からビジネス本を読むのが趣味で、12歳のときニコラ・テスラの伝記を読んで、「科学者として偉大でも、自分の発明をコントロールするビジネスマンの才覚がないと偉大になれない」と得心した人なので、セルゲイ・ブリンよりは経営の才能がある。ずっと将来のCEOと嘱望されてきた。

ついにその時が来たわけだが、CEOともなれば自分を変える必要もありそうだ。彼はとてもひとりが好きな人。会議中もAndroid端末見てるし、人前で話すのも苦手、軍隊式スケジュールは嫌いで、記者やアナリストや政府の人との会議に自分の時間割き過ぎても時間の無駄と思うタイプ。C.E.O.ともなればプライバシー優先の男も、もっと公人らしい振る舞いにしなくてはならないだろう。

控え目な辺りは、Appleのクック次期船長と似てますね...。

 

[The New Yorker]

matt buchanan(原文/satomi)