おフランスでの携帯事情。

おフランスでの携帯事情。 1

フランスでは、正式にSIMフリーのiPhoneが買える! とか、購入後6ヶ月を過ぎた携帯はSIMロック解除に応じなければいけないという法律がある! とか、なんか羨ましいなぁと思っていたのですが、実は羨ましいばかりでもないみたいです。

以下の話は、フリーライターのLeonora Epstein がフランス最大の携帯会社Orange(オランジュ社)において経験した話です。

私はフランスで、それまで使っていたプリペイドフォンからiPhoneに乗り換えることにしました。 そこで、フランス最大の携帯会社Orangeショップに行って、iPhoneを購入しました。手続きはすばらしくスムーズで、フランスとは思えないほどでした。(有名な話だとは思いますが、フランスではすべての手続きに恐ろしく時間がかかります。)

店員にすすめられたのは、1ヶ月あたりの使用料が一番安い2年契約のタイプのものでした。2年間フランスに居続けるという確信がなかったので、最初は2年契約を結ぶ事をためらいましたが、店員は「フランスを離れるという証明があれば、無料で解約することができるからNo Problem。」と答えました。何が証明になるのか?ビザでいいのか?と尋ねると、「 Yes, absolutely。失効したビザのコピーを送るように」、という事でした。

フランスを発つ日が近づいてきた頃、Orangeショップに行って、解約手続きをしようとしました。まず解約したいという事を伝えると、「解約することはできない。」という返答が。「失効したビザのコピーがあれば大丈夫と聞いた」と言うと、「それがあるなら大丈夫。解約できる。」という返答が。

解約はショップではできず、電話をする必要がありました。そして、地球上でもっとも憎むべき女の人と議論する羽目に落ち入ったのです。以下がそのやりとりです。

 

orangeのオペレーター(以下o):失効したビザでは、フランスに滞在していないという証明とみなすことはできません。

私(以下I):どうしてですか? 私は、ビザで大丈夫という説明を2回も受けましたが。

o:説明した店員が間違っていたのです。ビザを証明とみなすことはできません。証明とできるものは、アメリカでの住民票かあなたの名前が書かれた住宅の権利証です。

I:アメリカに帰ってからしばらくは、妹の所に住む予定なので、私の名前が書かれた住宅の権利証は難しいのですが、妹の物と妹がその旨を説明した手紙で代用することはできますか。

o:それではダメです。

I:では、他にどうすればよいですか?

o:学校に在籍しているなら、フランスでの滞在が終わったという手紙を書いてもらえば、それで大丈夫です

I:学校には在籍してないので、無理です。仕事の契約書ではダメですか。

o:そういったものは、一切、証明とみなすことはできません。

I:そもそも、どうしてビザが証明とみなされないのか説明してもらえますか。あなたの会社のスタッフは2回もビザで大丈夫という説明をしました。ビザで大丈夫だという説明を受けなかったら、そもそも2年契約なんていう契約にしなかったのに。

o:さきほども申し上げました通り、マダム、それは証明とみなすことはできないのです。

I:証明! 失効したビザは十分な証明だと思うのですが。私はアメリカ人で、これ以上フランスにいる事はできないのです。そうしたら不法滞在となってしまうのですよ。帰るしかないのに。

o:sorry...

I:他に手段はありますか?

o:アメリカのどこに住まれるのですか? 

I:カルフォルニアです。

o:それでしたら、アメリカに一度帰られてから、カルフォルニア市役所に行って、あなたがそこに住んでいるということを明示した手紙を書いてもらって、それを弊社に送っていただけますか?

I:カルフォルニア市役所は存在しないのですが。。もしかしてロサンゼルス市役所でしょうか?

o:いいえ。

I:OK。 ただ、私の知る限り、そういった手紙は合衆国でのやり方ではないので手に入れられるとは思えません。それに、解約する前にフランスを発つというのは馬鹿馬鹿しく思えます。そもそもフランスを発つ前に銀行口座を閉める必要があるし、そうしたら引き落としはどうなるのですか?

o:そういった場合ですと、、、どなたかフランスにご親戚などはいらっしゃいませんか。

I:いいえ。私はアメリカ人ですし、フランスに家族はいません。

o:とにかく、私がいうことができる方法は、アメリカに着いてからカルフォルニア市役所に行って、手紙をかいてもらうことです。

ここで私は激怒して、orangeショップに戻り、さっきビザで解約できると言った店員に電話の内容を説明しました。店員は「本当にそう言ったのですか?ビザは証明になりますよ。それに第一、銀行口座を閉めてしまったら問題ないじゃないですか。」彼の言うことは一理ありましたが、そのような形でフランスを去るのには抵抗がありました。フランスに戻ってきたいと思った時に、未支払いの記録などが残っているのは嫌だったのです。それに、アメリカ人的に考えると、そういった際には例外的な措置がとられて、たいていさらに多く支払う義務が発生するような気がします。

orangeショップにいた店員は私に間違った説明をしました。なぜなら「彼らは外国人客のスペシャリストではない」(これは電話のオペレータが私に言ったことです。)からだそうです。しかしそんな説明に納得できるわけがありません。店員が客に正しい説明ができないということはあってはならないはずです。しかし、残念ながらこれが実際に起きたことなのです。

それから、私は、フランス人の友達に手紙を書いてもらいました。それはかなり強い口調のもので、いくつかのフランスの法律に触れながら「フランスの法律では、国をでる必要がある時には無料で携帯を解約できる権利を保証している」という事が書いてありました。その手紙にビザのコピーと航空券のコピーを同封してorange社に送りました。10日後、orange社から「あなたが送った手紙では証明とみなすことはできません。2011年11月27日までサービスをお楽しみください」という返答が返ってきました。

Ahhhh!

フランス人の友達がorange社に電話をすると、今度はまた少し違った返答が返ってきました。「フランスにいる間は解約をすることができません。アメリカに帰ってから、銀行口座の証明書など住所と名前が書かれているものと解約の旨を示す手紙を送ってください。その手紙はアメリカから送られている必要があります。」ということでした。

私は最後の引き落としの10日後に銀行口座を閉めるように手続きをして、アメリカに帰りました。Orange社にはアメリカに戻った最初の1ヶ月分、使ってない1ヶ月分も使用料を支払う羽目になりましたよ。。

なかなかお怒りのようですね。

存在しない市役所からの手紙を要求しておいて、ビザはダメっていうのはどういうことなんでしょうね。。米GIZMODOのコメントには、「photoshopとillusuratorで作れば。」「wordで作る!」とかいうものが寄せられていました。こう、ショップの店員がプロフェッショナルではなく、聞く人によって答えがころころ変わるというのは、フランスではよくあること。その点では日本でよかったかも。

Leonora Epstein原文/mio)