クラウドベースのiPhone nanoがまだまだ登場しない理由

クラウドベースのiPhone nanoがまだまだ登場しない理由 1

なぜでしょう? その問題は製品以外の所にありそうです。

Appleが近いうちにリリースするのではと噂されている新商品、iPhone nano。iPhoneよりも小さいスクリーンで3GSと同じ解像度、A4プロセッサー搭載、そしてクラウドベースのiPhone nano。発売されたら買いますか?

Cult of Macの考える未来iPhone nanoはこんな感じ。iPhone nanoは全ての情報を常にプッシュ&プル。見たい動画も写真も聞きたい音楽もすべてクラウド管理され、端末にはファイルは入れず、サーバにアクセスして見るのだ、と。故に、iPhone nanoにはストレージがない、ちょっとのバッファメモリのみ。クラウドベースのiPhone nanoにそんなものは必要ない、と。ウォール・ストリートジャーナル誌はこの点に関してメモリが全くないわけではなく、制限のある小さなメモリになると主張してますが、それでもMobileMeがクローゼットのような役割をし端末自体に多くのメモリをいれて持ち運ぶ必要はなくなると主張。

ほほう、そりゃ便利だねぇ。クラウドを使って、1端末が動画も写真もクローゼットにリアルタイムでアップしておいてくれるの? そしてそのクローゼットにはどこからでも手が届くの? 自分が持ってる全ての音楽、本、動画、写真に1端末(iPhone nanoみたいに小さい奴)がすぐさまいつでもアクセスできるの? いちいち同期させなくていいの? 情報が全て安全に管理されて守られてるの? そりゃ便利だねぇ。これこそパラダイス未来です! が、この未来はすぐにはやってきません。なのでiPhone nanoも当分登場しないでしょう。では、なぜ未来がやってこないのか? それはですね、こーんなに問題があるからです。それが改善されるまでパラダイス未来はやってこないのです。その問題とは...。

【ネットワークが頼りない!】

クラウドベースのiPhone nanoがまだまだ登場しない理由 2

日に何回電波が入らないことがありますか? 少なくとも日に1回はあるでしょう。東京都内山手線上でもはいらないことありますもの。目黒-恵比寿間でiPhoneいじっててイラっとした人もいるでしょう。もちろんキャリアに限らずどこでも圏外になることはあります。都会でも地下のレストランはアウトなとこも多いです。それに、ネットワークのラッシュアワーとも言うべき、ネットが重くなる時間もありますもの。クラウドiPhone nanoが登場するためには、いつも頼れるネットワークが必要なのです。写真があがってなかったり、今聞きたい曲にアクセスできなかったらユーザーのイライラは募るばかり。そんなのパラダイスじゃないです。100%頼れるネットワーク...現在の携帯ネットワークでは不可能です。

【通信費がとんでもない!】

そりゃそうですよね。テザリングが嫌われるのもここに問題の1つはあります。無料でそんなに使わないでよ、と。では使用料を払いましょう、となった時、全てクラウド管理するiPhone nanoのような端末のデータ通信費はとんでもないものになるでしょう。使い放題のプランももっと高額なプランになることでしょう。米国では、AT&T社から使い放題のプランがなくなりました。Verizonはデータ通信のスピードに規制をかけました。クラウドiPhone nanoではその制限まであっという間に到達してしまいます。

【バッテリーが死ぬ!】

クラウドベースのiPhone nanoがまだまだ登場しない理由 3

端末自体の問題は何よりもバッテリーの駆動時間。常にプッシュ&プルのクラウドiPhoneならバッテリーをがんがん食うでしょう。素晴らしいネットワークがあろうが、通信費が無料だろうが、そもそもバッテリーがなくなれば終わりです。iPhoneよりも小さなiPhone nanoならバッテリーの大きさもミニサイズになるはず。ふむむ。

【MobileMeがダメダメ!】

ここですよ。そもそもMobileMeがダメダメじゃんかよ、という問題。クラウドiPhone nanoの登場のためにAppleがMobileMeをかなりアップグレードしてない限りは、やはり全く頼りにならない気がします。

と、まぁ以上の問題が改善されない限りはクラウドiPhone nanoは夢のまた夢。Appleが何よりも重視するのは何か、それはユーザーエクスペリエンス。端末を触った時の素晴らしい体験にあるのです。上記の問題が解決されずにクラウドiPhone nanoをリリースしたら、ユーザーはきっとネットワークではなくiPhone nanoを責めるでしょう。こんなの全然使えないよ、と文句言いまくるでしょう。素晴らしい体験は得られないでしょう。

もちろんクラウドベースではないiPhone nanoは登場するかもしれません。つまり容量がちゃんとある。端末自体にファイルいれて持ち運ぶ従来のタイプですね。nanoですから8GBくらいかな。

もちろんクラウドサービス自体が完全に未来だと言うわけではありません。現在でもいつでも使い始められます。実際にWindows Phone 7はすでにやってます。Dropboxだって、ストリーミングメディアだってあります。ただAppleはまだやらないだろう、という話。全ては素晴らしいユーザーエクスペリエンスのために

そうこ(Jesus Diaz 米版