ひょうたんからコマの7大発明

2011.02.24 11:30
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科学とセレンディピティは切っても切り離せないもの。

「日本の科学者が酔っ払ってワインこぼしたら電気抵抗ゼロになる超電導物質ができちゃった」というニュースつながりで、今回は世界を変えた「ひょうたんからコマの大発明」を7つ集めてみました!


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Viagra バイアグラ

薬学では人体に科学を応用するわけですが、人体は複雑&多様なので思うように実験成果が得られないこともしばしばです。笑えるのは何故かこの分野に関しては股間つながりのアクシデントが多いこと...。近年、下半身の偶発的発明で最も著名なものと言えばバイアグラでしょう。

バイアグラって元々は狭心症の治療薬として作られたものなのですよ。そうです、循環系が収縮して酸素を含む血液を十分心臓に送れなくなって、心臓が苦しくなる病気ですね。ところがいざ新薬をテストしてみたらそっちの治療には何の役にも立たなくて、「なんだか別のところの血の巡りがやたらと良くなる」という声が続出。一躍そっちの用途で有名になったのです。


Potassium Bromide 臭化カリウム


昔の科学者はどっちかって言うと下半身の血流を止める方に死に物狂いで取り組んでいました。自慰行為は、猟奇的暴力から猫背まで、社会の諸悪の根源と見なされていたからです。そんな悲惨な状況にならぬよう祈る人あり、食事を気をつける人あり(グラハムクラッカーは元々そこから生まれた)。中には「んなもん薬で解決するしかないでしょ」と分かってる人もいたんでしょう、臭化カリウムが効いてる間は自慰する頻度が減ることに気づいたんですね。

で、臭化カリウムは自慰減らしの特効薬と一躍もて囃されたんですが、そうこうするうち医師らが「臭化カリウム服用中は人間の全活動が鈍くなる」ことに気づき、「な~んだ」と興奮は潮が引くように去ってゆきます。やがて薬は「鎮静剤」に名を変え、自慰行為は「インターネット・トラフィックの原動力」に名を変え現在に至るというわけね。


Penicillin ペニシリン


世紀の偶発的発明と言えば忘れちゃならないのがこの抗生物質。アレキサンダー・フレミング(Alexander Fleming)はカビでインフルエンザ培養は汚染されてもカビ周辺は感染されないことを発見しノーベル賞を獲得しました。ただし、彼の前にもカビの効用を見抜いた人は他にいたんですよ。例えば御者の少年たちは馬の皮膚感染の治療に黴の生えたパンを使い、サドルに積み重なった黴を自分の皮膚にすりこんで鞍ずれ防止に役立てていましたからね。関連:セレンディピティ編 「試行錯誤」|やる夫で学ぶ科学史


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The Big Bang ビッグバン


偶発的発明はシャーレのカビみたいに見づらいもの、股にカビをすり込む少年御者のように秘儀的なものばかりじゃありません。発見の方から頭にガンガン鳴り響いてきて耳を塞いでもどうにも消えない! あっち行け! そんな五月蝿い発明もあるんです。

アーノ・ペンジアス(Arno Penzias)とロバート・ウィルソン(Robert Wilson)は天の川銀河からの電波をキャッチすべくアンテナをいじってました。ところが拾ったのは天の川から出る小さな不連続の電波じゃなく、一定してブーンブーンいうノイズです。しかもどの方向にアンテナを向けても鳴るではありませんか。機材を調べ、軍の通信音の可能性も消え、「もしかして鳩の鳴き声じゃないの?」と思ってアンテナの中に巣をつくっていた鳩と地上の鳩を大量に殺してみましたが、それでもまだノイズは聞こえます。結局ふたりが耳にしていたのは、ビッグバンの痕跡の残留放射線だったのです。ふたりは鳩の死骸に謝り謝りしながら発見をまとめ、ノーベル賞をとりました。
 


X-Rays レントゲン


物理学者ヴィルヘルム・レントゲン(William Roentgen、Wilhelm Conrad Röntgen)がガラス管の特殊ガスに陰極線を放射してみたら、ガスが光りました。おおおー! と感動して、今度はガラス管を厚紙で覆って光が見えないようにしてみると...まだ光ります。ただし本体じゃなくて、今回はなんと数フィート離れたところに置いた重元素で加工したスクリーンが光ったのです。少し実験をした後、レントゲンは「軽元素は透過するんだけど重元素に作用を及ぼす光を発見したことに気づき、未知数Xの意を込めて「X線」と名づけ、初のノーベル物理学賞をとります。関連:のレントゲン[電気史偉人典]


Safety Glass 安全ガラス


衛生状態の悪いところ発明あり。ある日フランスの不器用な材料科学者エドワール・ベネディクトゥスは高い棚からビーカーを落として割ってしまいます。カッシャーン! ところが粉々に割れたものの、どうしたわけか尖った危険な破片にはなっていません。「およよ?」と思ってよく調べてみると、ビーカーは助手があんまりきちんと洗浄していなかったため、前に入れたプラスチックの一種セルロイドが内側に塗料のようにこびりついていて、それで破片も飛び散らなかったんですね。これを応用したのが板式安全ガラスの「トリプレックス」。1905年の発明品です。


Saccharine サッカリン


誰だって皿洗いは嫌だけど、みんな最低、手ぐらい洗いますよね。ところがどっこい、米国の化学者コンスタンティン・ファールバーグ(Constantin Fahlberg)は手さえも洗わない男。コールタールの研究に明け暮れる長い1日の仕事を終え、公共バス乗り場のトイレに行き、路頭に迷った薄汚れた犬を片っ端から撫でて帰宅したファールバーグは手も洗わずに愛妻の丸パンを1個掴んでパクつきます。するとあら不思議。甘いではあ~りませんか。いつもとパン違うね、なんか調理の仕方変えたの? と尋ねてみても、奥さんは知らないわ、と言うばかり。奥さんのディナーロールはいつも通りの味です。こうしてファールバーグはサッカリンを発見し、奥さんはそんな汚い手で二度と帰ってくるなとおかんむり、シュガーレス甘味料が大好きなその他大勢はずっと幸せに暮らしましたとさ。

参考URL:The IndependenteHowPBS, NPRNDTIdea FinderDiscovery

Esther Inglis-Arkell(原文/satomi)
 

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瓢箪から駒