Mac OS Xの父 Bertrand氏、Appleを去る

Mac OS Xの父 Bertrand氏、Appleを去る 1

22年もの間、ジョブス氏と共に働いてきたのです。

Bertrand Serlet氏はMac OS Xの父と言われる存在。OS Xの開発にスタートからずっと携わってきました。一般的にはそう有名ではないかもしれませんが、まちがいなくBertrand氏はAppleの伝説的人物であり重要な部分を担当してきた1人なのです。その彼が今、Appleを去っていきます。でも、なぜ今?

Snow Leoprad以来の新OS Lionのリリースを前にして、Lionの開発中のまっただ中の今、彼が去ろうとしているのは考えてみるとおかしなことです。Bertrand氏本人が言うには、製品ではなく科学そのものにもっと集中したいのだそうです。しかし、Apple デスクトップOSの役目が(iOSの登場等で)小さくなっていっている、というのももしかしたら彼がAppleを去る理由なのかもしれません。それとももしかしたら、20年以上もJobs氏と共に働き続け、ただ単に疲れたのかもしれません。それとももしかしたら...。もしかしたら、といい出したらキリがないですけれどもね。

新OS LionはiOSに近づいています、iPadの良い所・デスクトップでもいかせる所をiOSからガツンと持ってきています。iOSは今、Appleにとって実に大きな部分を担うまでに成長しています。iPhone、iPod Touch、iPadのOSであるiOSは今、Appleで最も成長著しく、反対にMax OS Xはその存在が小さくなってきています

iOSのチームを率いるリーダーはScott Forstall氏。Scott氏は、NeXT出身で1997年にジョブス氏と共にAppleへ。OS Xの誕生に携わり、Aquaのインターフェースにも参加。今まで他のエンジニアと比べて大きなスポットライトを浴びることがなかったScott氏ですが、iOSにより、iPhoneやiPadの活躍と同スピードで彼の成功もApple内で大きなものとなっていきました。外からみると、スポットライトの当たる場所はBertrand氏からScott氏へと移り変わったように見えます

1990年にNeXTでハードウェア開発を行い、Appleでもハード開発の上級副社長を務めiPod登場に貢献したAvie Tevanian氏、Jon Ive氏、Jon Rubinstein氏の3人と共に、Bertrand氏もジョブス氏復活後のAppleを支える重要な立役者の1人でした。22年もの間ジョブス氏と共に働いてきたBertrand氏。NeXTの初期からメンバーとして働き、後のMac OS XとなるNeXTSTEP OSの開発を行いました。Appleではソフトウェア開発の上級副社長を務め、ジョブス氏と直でやりあう立場にありました。AppleのOS開発に深く関わり、TIger・Leopard・Snow Leopardと、実にすばらしいMac OS Xの各ヴァージョンをリリースへと導いてきました。

今、Appleがよりタッチベースな世界へと移行する中、Bertrand氏はもしかしたらiOSと Mac OS Xが統合していくことに反対なのかもしれません。しかし現在Appleが進んでいる方向は明らかに、Mac OS XよりもiOSに重きを置いている場所、そしてより深い統合も避けられる道ではないでしょう。

そしてここでいくら「もしかしたら...」を想像しても、事実としてMac OS Xの父Bertrand氏はAppleを去って行くのです。

ステキなMac OS Xを長い間どうもありがとうございます、この感謝の気持ちをBertrand氏へのはなむけの言葉とさせていただきます。ありがとう!

そうこ(Jesus Diaz 米版