砂漠では砂が歌う? (動画)

砂漠で砂丘の上を歩いていると、時々、低い音が聞こえてくることがあるのだそうです。まるで砂が歌っているかのような。動画を再生すると砂の歌を聞くことができます。この綺麗で奇妙な音を引き起こしているのは何なのでしょうか。

さらさらとした砂の粒は様々な種類の音を発することができると知られています。それこそ、クリケットのコツンという音から、銃声のようなものまでです。

でも砂漠で砂が発する音にはあまりバリエーションがありません

音程は常に低く、大きさはは105−115デシベルほど。(105-115デシベルとは、バイクの音とかチェーンソーの音くらいの大きさです。)

砂が歌う条件は、経験則的に知られていました。

乾燥した日であること。 砂丘の風下側であること。サイズの小さい砂丘は風のない日しか歌わないこと。

以前は、砂丘全体が振動しているのだと考えられていました。しかし調査すると、砂丘の大きさや形が違っても、音の高さやトーンがほとんど変わらないことが分かりました。砂丘が全体が振動するのだとしたらおかしな話です。

今では、音の高さやトーンを決定するのは砂自体であることが分かっています。

砂丘は風が作ります。

風によって砂丘の片側は浅いボール状になっていきます。少しずつ上に寄せられて行った砂が砂丘の頂上に到達しても、風によりそのまま空中に押し上げられるので、砂は砂丘の頂上から少し離れたとこをを舞うことになります。

こうして、砂丘の風下側は急な斜面を形成します。

砂は崩れやすいので、このように険しい状態を保っていることができません。35°くらいが限界です。もう少し急になると、砂丘の頂上にある砂が風下側に雪崩のように崩れおちます。

この「雪崩」のような現象が起きると、だいたい同じ大きさの砂の粒は、他の粒とぶつかって、はずんだりしながら落ちます。この落ちる砂が作る波が音の原因です。

波は砂丘の上をおよそ秒速40mほどで進みます。そのとき長い低い音がでるのです。

音のトーンは砂のサイズと質によって決定されます。完璧に丸いガラスビーズでも、粗くとがった砂でも音はでません。

粒同士が衝突し合い、何度もはずむような適度なサイズ、適度な丸みの砂が沢山ある時だけが砂は砂漠で歌を歌うのです。

砂漠なんて、シーンとしている所なのかと思ったのですが、違うんですね。砂の歌をもっと聞いてみたい方はこちらにアクセスしてみてください。

[Via NY Times,NY Moon,Live Science, and Physics World]

Esther Inglis-Arkell(原文/mio)