日本向けのグローバルIPv4アドレスが枯渇 今後何が起きるのか!?

日本向けのグローバルIPv4アドレスが枯渇 今後何が起きるのか!? 1

2011年2月3日にIANA(Internet Assigned Numbers Authority)が管理するグローバルIPv4アドレスの在庫がゼロになり、各地域のNIC(Network Information Centre)に最後の在庫が分配されました。

そして、APNIC(Asia-Pacific Network Information Centre)が管理するグローバルIPv4アドレスの在庫のうち、新規で割当可能なグローバルIPv4アドレスも4月15日に在庫がゼロになってしまいました。

日本でIPアドレスやルートDNSサーバを管理しているJPNIC(Japan Network Information Center)は、グローバルIPv4アドレスをプールしていないため、APNICの在庫がゼロなると日本で新規のグローバルIPv4アドレス割当ができなくなったということになります。

では、APNICのグローバルIPv4アドレスの在庫がなくなると、どういった影響が出てくるんでしょうか? 専門家の見解をいくつか見てみると、以下の2点にまとまるようです。

 ・現時点では、既契約のインターネット利用者への影響は軽微なものになる。

 ・インターネットで新規のサービスを立ち上げたりする際に必要となるグローバルIPv4アドレスを割り当ててもらえなくなる日が遠くない未来に起きる。

遠くない未来...というのは、日本の各プロバイダなどがグローバルIPv4アドレスの在庫を持っているので、そのグローバルIPv4アドレスを利用している間は、今すぐ大変なことになる...ということは、ないようですね。

でも、更に時間が進んで...日本の各プロバイダなどのグローバルIPv4アドレスの在庫が尽きて、本当に新規の割り当てができなくなったとしたら、どういう影響が出るのでしょうか。

 ・グローバルIPv4アドレスが必須のオンラインゲームやインターネットサービスが利用できなくなる。

 ・自宅のWebカメラなどインターネットを通じて世界に公開していたものが今までと同じ方法で公開できなくなる。

 ・企業や個人が新規のWebサイトやWebサービスを立ち上げられなくなる。

1つ目と2つ目はこの手のサービスを全く利用してない人にとっては関係ないのかな? という程度で済みそうですけど、3つ目は個人や企業の経済活動にも影響が出るかも知れないですね。そう考えると、のんびり構えていると大変なことになっちゃうかも!? な話題だったりするですよ。

そもそもの話になってしまいますが...IPv4アドレス枯渇の話題って、インターネットが広く普及する前から危惧されてきたことだって、知っていましたか? IPv4アドレスは割り振ることができる最大数が約43億個なのです。例えば、世界中の人に1人1個のIPv4アドレスを割り振っていこうにも、全然数が足りないのです。

そんな背景もあって、IPv4アドレスが枯渇した際に困らないようにするため、次世代規格としてIPv6アドレスが作られたようです。IPv6アドレスは、IPv4アドレスの次世代規格ということもあって、IPv4アドレスで問題とされてきた割り当て可能なグローバルIPアドレスの数が足りなくなる点を中心に改良改善した規格だそうですよ。IPv6アドレスの良いところは、2の128乗というほぼ無限に等しい数のIPアドレスを割り当てることが可能なところだそうです。ある人が「IPv6アドレスを使えば、そこらの石ころにすらグローバルIPアドレスを割り当てられる」とも言ったとか。IPv6アドレスを使えば、IPアドレスが枯渇する心配はゼロと言ってもいいでしょうね。

だったら、もうIPv6だけでいいんじゃないの? と思ってしまいますが、IPv6はIPv4と互換性がない全く新しい規格なので、簡単に置き換えられるものではないのです。また、IPv6が現在に到るまで順調に普及してこなかったことを見ても分かるように、簡単に移行できない理由がいくつかあるようです。

例えば、PCのOSシェアで未だに50%強を占めるWindowsXPがIPv6に完全対応していない...そうなのです。具体的には、Windows XPのIPv6用のDNSクライアントの動作に問題があるため、事実上IPv6が使用できない...ということだそうです。

WindowsXPの話だけでも、現在のIPv4をIPv6に置き換えてしまう...というのが、簡単にはいかないことが何となく分かりますね。そうなると、既存のIPv4環境を維持しつつ、IPv6の新しい環境への対応をしていくしか道はないのでしょうね。そのために作られたが、IPv4とIPv6のデュアルスタックとトンネリングの技術になるそうです。これらの技術はIPv4とIPv6に両対応することで、どちらの規格から接続されても同じようにサービスが行える仕組みを提供できるようになるそうですよ。しかし、そういう形でIPv6が普及していくと...世の中的にIPv4アドレスと完全に決別することは難しいような感じがします。今後、IPv4とIPv6の併用は相当長い間維持していくことになるのではないかと思ってます。

いずれにしても、自分の子供や孫の世代までインターネットを快適に使い続けられるようにするには、IPv6への対応は避けて通れない道になっていくのでしょうね。今後、ギズでもIPv6の話題は追いかけていきますよ!

[IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース]

【速報】IANAからAPNICへ、二つの/8ブロックが割り振られました[JPNIC]

IPv4 アドレス在庫枯渇問題に関する検討報告書 [JPNIC]

APNIC's IPv4 pool usage[APNIC]

(KENTA)