宇宙旅行の準備、できてますか? 必需品チェックリスト!

宇宙に行ってみたいですよね。でも、宇宙は基本的に人間には住めない場所です。寒すぎるし、息もできません。それに、地球から高速で飛びだしたり、軌道を維持したりするのも大変です。そして最悪なのはおそらく地球に戻るときで、宇宙船も自分の体もものすごい熱と力にさらされます。

なので、宇宙に行くにはそれなりの準備が必要です。宇宙旅行の前に、以下のチェックリストで必需品を確認してみてはいかがでしょうか?

・カプセル

ここが宇宙旅行中の居場所になります。夢のVIP席と言いたいところですが、現実には、狭苦しくて、暑くて寒い部屋です。予算を削るなら、巨大なアルミニウム合金の球体でも可能です。ユーリイ・ガガーリンの場合が、そうでした。

・断熱材

宇宙は寒いです。というか、宇宙は真空なので、温度がありません。必要な断熱材の量は滞在期間によっても違いますが、少なくともカプセルの内側に保温性ブランケットを貼るくらいが必要でしょう。こうしたものを使うことで、宇宙空間でも凍えることなく、大気圏への再突入の際の熱を和らげることもできます。

・酸素

一番安価なのは超酸化カリウムを使って、化学反応で二酸化炭素を吸収し、酸素をカプセル内に供給する方法です。カプセルが密閉されていない場合(多くのアメリカのカプセルは、一定のゆっくりした空気もれを許容するようデザインされています)、圧力を維持しながら呼吸できる空気を保つには、加圧空気が必要です。緊急用の加圧酸素ボトルをいくつか用意しておくのがよいでしょう。酸素20ポンド(約9キログラム)ほどあれば、とっさの緊急事態には十分でしょう。酸素の取扱いには注意してください。

・ロケット

ここまででカプセルとその中の環境が整ったとして、次にそれを宇宙に運ぶ方法についてです。大きなロケットの先にカプセルを搭載します。伝統的な方法を採るなら、ヒドラジン・四酸化二窒素のロケット燃料が大体30万ポンド(約136トン)必要です。危険な物質ですが、少なくとも常温では安全に貯蔵しておけます。安全面が気になるなら、最近使われている固形燃料、スペースシャトルの過塩素酸アンモニウムのコンポジット推進薬などがベターでしょう。

・コントロールシステム

カプセルには機上コントロールロケットがあるかもしれませんし、コントロールモジュールを一時的に取り付けられるかもしれません。いずれにせよ、機体を再突入に向けて動かすための手段と、しかるべきときに噴射できるロケットが必要です。事前にプログラムされたコンピューターを使って地上クルーに操作してもらってもよいですし、パイロットが操作してもよいでしょう。

ここを下手に切り詰めると、あとが大変です。再突入の角度を間違えば、炎上してしまったり、大気圏に跳ね返されて宇宙に逆戻りしてしまったりします。

・大気圏再突入への備え

大気圏に再突入するとき、カプセルはマッハ25くらいで進んでいるでしょう。カプセルが大気圏に接触すると超圧縮ガスの衝撃波が作り出され、ガスは圧縮されていることでものすごく高温に、摂氏2500度くらいにまでなります。それなら再突入には流線形が適していると思われるかもしれませんが、もっと幅広い形の方が衝撃波を押し返し、高温のガスを遠ざける効果があることがわかっています。そのためソ連のボストークのカプセルは球形で(どんな角度で再突入してもぶつかる面が広い)、ジェミニとアポロのカプセルはコーン型だったのです。

それでも、カプセルはものすごい熱にさらされます。一度きりのミッションで使える安価な熱シールドはアブレーション(焼けて溶ける)するようになっていて、ベリリウムか何らかの合金でできていることが多いです。予算が潤沢なら、セラミックがこれには適していて、断熱効果もあります。

最後に、頑丈な内部フレームと、シートベルトも忘れないでください。3Gかそれ以上の負荷が宇宙飛行士にかかります。(ガガーリンは8Gでも意識を失わなかったと言われていますが。)

・着陸

パラシュートや海への着陸は、アメリカの宇宙飛行ではうまく行くことが多いようでしたが、ロシアでは着陸の際に問題が起こりがちでした。ガガーリンも、着陸のときはボストークから脱出してパラシュートで降りてきました。着陸への備えも万全にしたいですね。

・代替プラン

すべてが計画通り運ぶとは限りません。どこかで問題が起きたり、予想できなかったことが起こるはずです。食糧や水、酸素は余分に用意しましょう。バックアップ用のコンピューターシステムも準備しましょう。パイロットの訓練もおこたらず、いざというときにはコントロールシステムを引き継げるようにしておきましょう。パラシュートもお忘れなく。

以下、参考文献です。

・Davis, Jeffrey R., et al. Fundamentals of Aerospace Medicine. Lippincott Williams & Wilkins, 2008.

・NASA. "What is the Temperature of Space?"

・NASA. "Gemini 9A."

・Sotheby's. "Vostok program."

Ed Grabianowski(原文/miho)