ディーゼル排気ガスから飲用水できます! 一石二鳥となるか?

ディーゼル排気ガスから飲用水できます! 一石二鳥となるか? 1

ごくごく飲むのには最初抵抗ありそうですが、それでも。

軍隊とエコって結びつきにくいイメージがありますが、実は軍事用に開発されたエコ技術って、いろいろあります。たとえばポータブル太陽光発電機とか、太陽光だけでなく兵士の体温まで電気に換えてしまい、ラジオやGPSデバイスや兵器を充電できる軍服といったものです。

でも、戦場において非常にクリティカルで、しかも運搬の負担も大きいのが飲用水ですが、水関係のエコ技術はこれまで軍事用にはあまりありませんでした。が、米国のオークリッジ国立研究所がこのたび開発した技術は、軍隊における水の負担を軽減することにつながるかもしれません。

その新技術を使うと、ディーゼル燃料から水を取り出すことができます。しかもディーゼル燃料1ガロン(約3.8リットル)から、水1ガロンを取り出せて、必要な材料も軽量です。取り出した水すべてを飲用にはできないのですが、65~85パーセントは利用可能なんだそうです。

しかもこのシステムは、別の使い方もできそうです。テック系WebサイトのRegisterによれば、たとえば発電所から排出されるガスをキャッチするとか、飛行船を安定させるバラスト水を生成させるといった用途が考えられています。

新技術のミソは、新開発された人工膜にあります。この膜が、毛管現象によってディーゼルの排気ガスから水を取り出してくれます。ディーゼル排気ガスが、小さな穴のたくさん空いたセラミックの管を通っていくと、その穴から水蒸気が吸い上げられ、管の外側に取り出されていきます。

でも、残念ながらこのアイデアは米軍では採用されませんでした。それは、これを使うにはディーゼル排気ガスを冷やす必要があり、そうなるとシステム全体としてはかさばってしまうからです。でもこのシステムでは、水分子が気体の状態でも捉えることは可能で、しかも追加のエネルギーは不要だそうです。

軍隊では1日1人あたり最大7ガロン(約26.5リットル)の水が飲用や衛生目的などで必要です。そのため前哨地域などに大量の水を運ぶ必要があるのですが、そういった運搬作業だけでも危険を伴います。排気ガスから効率よく飲用水を作れれば、一石二鳥となるんじゃないでしょうか。軍用以外での使い道も期待ですね。

[The RegisterCosmic Log、Image credit : U.S. Navy/Wikimedia Commons]

Rebecca Boyle - PopSci(原文/miho)