爆発で3名死亡のFoxconn(富士康)成都新工場、建設の背景

2011.05.24 11:30
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四川省成都の富士康集団(Foxconn)の工場で20日午後7時ごろ爆発事故が発生し、2人が死亡、16人がけが、うち3人が重傷を負う惨事となりました(UPDATE:死者3名、けが人15名になりました)。

出火場所はiPad 2製造ラインのあるA05棟。

現場はご覧の通りのカオス状態で、発生後しばらくはマスコミの取材にも一切返事がこなかったそうです。人命のロスは取り返しがつきませんね...。



iPad 2と言えば在庫も底を尽き、工場から出てくる先から消費者に渡ってるような品薄状態ですから、そちらの影響も心配ですよね。オンライン発注は数週間前には5~6週間待ちだったのが、今は1~2週間待ちでやれやれだったのですが...。

親会社の鴻海精密工業は「製造ラインは分散しており影響は限定的」と話していますが、Foxconnから編集部にきた正式発表には「原因は地元の警察が捜査中。Foxconnは捜査に全面協力しており、捜査完了まで現場の製造は一時停止とする。従業員の安全を最優先にこの惨事の原因究明と対策に全力をあげたい」とあり、影響がゼロとは言えなさそうですね。

事故を最初に英語圏に伝えたM.I.C.Gadgetでは、のStar Chang記者が新工場建設の背景について検証記事を書いていましたよ。少し訳しておきますね。
 

 

深セン工場が去年従業員連続自殺に悩まされたのを受け、Foxconnは従業員の給与引き上げに踏み切った。これが元でFoxconnは製造増強のため製造ラインを中国の他の省に移転する計画を立てた。

成都は四川省の省都で、中国南西部にある街。

昨年8月、Foxconはここに建設費20億ドル(1632億円)をかけて新工場を開設した。内陸部の行政・官僚の助力のお陰で、新工場はたった2ヶ月ちょっとで完成し、iPadの製造が始まった。成都工場で働く作業員は約2万人。今日ここで爆発が起こった。このFoxconn最新の工場の内幕を紹介する良いタイミングだと思う...

世界最大手の家電製造請負会社のFoxconnが成都に工場を開いたのは、Apple iPadを含むラップトップコンピュータを製造するためである。工場建設第一期投資は2億9900万ドル。第2期、第3期を含めると建造費は合計20億ドルにのぼる。

福利厚生は深セン工場と似ているが、従業員の給与は現地の相場に合わせて調整されている(訳註・安い)。Foxconn成都工場開発事業で企業誘致が進み、成都には10万人の新たな雇用が生まれ、IT産業に大きな「弾み」となることが予想される。

[...]


四川省成都の役所はFoxconnに全面支援を行った。その理由のひとつはApple iPad―初代iPadは世界で最もよく売れたタブレットである。昨年の初代iPadの供給量のほとんどは深セン工場から出荷された。深セン工場の製造キャパは月産250万台で、2010年は計1500万台製造した。Foxconnは成都工場にiPad製造ラインを50ほど設ける予定なので、年産最大約4000万台となる。そうなれば新品のiPad 2のほとんどは成都から出荷されることになり、四川省は世界で最も売れているタブレットの故郷としてアピールできるし、成都も深センのような国際化都市になれるだろう。

四川省の政府・官僚はFoxconn成都工場建設認可を最短コースで下した。年間予算からの補助交付、法人所得税率の優遇措置など含めて。

連続飛び降り自殺で給与を上げたら、安い労働力が必要になって、人件費の安い内陸部に新工場を急ピッチで作ったら爆発と...うーむ...。


[M.I.C.Gadget -1, M.I.C.Gadget -2 via Fortune ]

Jesus Diaz(原文1原文2/satomi)
 

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