とうとう発売されたChrome OSを搭載する世界初のノートPCを速攻レビュー! 日本発売までにはリクエストポイントも...

2011.06.19 18:00
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ここから世界は変わるんでしょうか?

爆速起動でうれしいシンプル設計、おまけにたとえ壊れてしまったとしても絶対にデータが失われないのが最大の魅力というウリで登場したグーグルの「Chrome OS」を搭載するノートPCが、ついにその第1弾製品としてサムスン製の「Samsung Series 5 Chromebook」という形で正式に姿を現わし、まずは欧米7か国の市場で発売されましたよ。最小構成モデルであれば日本円にして3万円台前半から販売されているということですし、ややこのところは低迷気味だったネットブック市場に新たな旋風を巻き起こす新製品として、ひそかに注目して期待しておられる日本国内のギズ読者の皆さまも多いのではないでしょうか。

Chromebookは本当に激安のノートPCとして仕事にだってバリバリと使える仕上がりなんでしょうか? それとも実はまだまだ今後に期待ってレベルの完成度? 例によりまして、いち早く実機を入手できた米GIZMODO編集チームから、歯に衣着せぬ物言いでバッサリとChromebookの出来栄えを斬ってみたファーストインプレッションレポートが届いておりますので、今回は気になるChromebookの日本市場への今後の展開なども夢見ながら詳しくご紹介することにいたしましょう。
 

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サムスンは、あくまでも世界初のChrome OS搭載のSamsung Series 5 Chromebookはネットブックなんかじゃないと言い張ってはいるのですけど、ただ実際に速攻レビューを目的に使い倒してみた米GIZMODO編集チームの正直な感想は、やっぱり日々のハードなビジネスユースにも耐え得るノートPCと評するには程遠く、ネットブックの新たな選択肢が現われたかなってレベルではないかという厳しい意見が目立ちました。まぁ、その原因はハードウェアスペックのみならず、搭載しているChrome OSそのもののパフォーマンスや仕上がり具合によるところも大きいのかもしれませんけどね...


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Samsung Series 5 Chromebookのベースになっているのは、昨年12月に初披露されたChrome OSを搭載するノートPCのプロトタイプ製品「CR-48」です。本体重量は3.3ポンド(約1.5kg)と若干の軽量化が図られ、本体の厚みも0.79インチ(約2cm)と若干の薄型化を実現するなど、やや改良が見られてはいるものの、基本的に製品版となったSamsung Series 5 ChromebookとプロトタイプのCR-48の間で、それほど劇的な違いを認める進化が見られるわけではないようですね。

例えば、CR-48の時点で課題として指摘されていたトラックパッドのパフォーマンスは、Samsung Series 5 Chromebookになって大きく反応が改善してはいますけど、依然としてチープなネットブックの使用感という辛口批評をかわせるレベルにはなっていないみたいです。まぁ、マルチタッチが使えるというのはうれしいんですけどね~


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一部で指摘されてきたように、Chrome OSというネーミングには「OS」という特徴にアクセントが置かれたイメージがありますが、かといって、これはWindowsやMac OS XなどのOSを搭載するパソコンに対抗した、別の同種のOSを搭載する新製品という誤った印象を抱かせかねないとの忠告も出されているようですね。むしろ、すでにブラウザーとして普及してきている「Chrome」がパソコンになっちゃいましたという認識を抱いてChromebookを迎えるほうが、いろんな意味で期待とのギャップが少なくていいのかもしれませんよ。

要はインターネットにつながっていないと基本的にブラウザーでは何もできないのと同じで、Chromebookを立ち上げてもインターネット接続環境がなければ基本的にはたいして使えません。結局のところ、あらゆるアプリやタスクをChromeのブラウザー画面の中でこなしていく感覚なので、これまでChromeユーザーだった人が使い出す分には、すぐになじめそうな予感がしますね。逆に、これはグーグルが開発した新しいOSを搭載したパソコンだぜって思いが強すぎると、ちょっとWindowsやMac OS XといったOSとは違いが大きすぎるので面食らっちゃうインパクトのほうが大きいかもしれません。


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Chrome OSを搭載するパソコンの最大の特徴はシンプルな点にありそうです。16GBのSSDを採用しているのですが、10秒以内で絶対に起動が完了しちゃう快適さは最高ですね! 平均すると8秒起動が無理せずスタンダードでしょうか。余計なものをゴチャゴチャと積んでいないので、バッテリー駆動時間だって最大8.5時間という発表値に非常に近い使用感ですよ。

そのまま良かったポイントを挙げていきますと、キーボードの使用感は満足できるレベルで打ちやすいです。通常のキーボードレイアウトと比較して、Caps Lockキーが検索ボタンに変更されているのに未来を感じるような気もしますでしょうか。12.1インチで1200×800ピクセルの解像度のSuperBrightディスプレイは、とっても明るくて見やすいですよ。

ただ、これはSamsung Series 5 Chromebookの出来栄えのせいとは評せない部分のような気もしますけど、大きなマイナス点は、まだChrome OSの完成度が低く感じられてしまうことにありそうです。えっ、あのっ、このパソコンでできることってこれだけしかないの? あれはできないし、あれもできないし...まだまだだよねって感想が思わず口を突いて出てくるシーンも少なくないでしょうかね。対応アプリだって、アプリと呼ぶには未完成な、ちょっぴりとウェブコンテンツに毛が生えた程度のフィニッシュのような気がします。ここが肝心というセンターのChrome OSの今後の進化がないと、他にできることは多くないだけに残念な評価で終わってしまいそうですよね。

一方、Samsung Series 5 Chromebookそのものの今後に改善を望みたいポイントといたしましては、やや非力なパフォーマンス面の向上でしょうか。Chrome OSは軽いはずなのに、なんか動作が重いよなって感じられる場面が、とりわけ動画の閲覧中に多々ありましたよ。Flashの再生でもたつくことが目立ちましたし、HDクオリティーの動画もスムーズな再生は難しそうです。3Dゲームにもとてもじゃないけどついてはいけないかなぁ。

プロセッサーにはデュアルコアで1.66GHz駆動の「Atom N570」を採用しており、メインメモリーも2GBと、サクサク動作のChrome OSには余裕のスペックにも見えなくもないんですけど、ウェブベースでバリバリと使えるパソコンを目指すのであれば、もうちょっと性能アップを望みたいですよね。ハードウェアデザイン的には、決して超薄型や超小型サイズというわけでもなく、まずまずのサイズのノートPCだって重さや大きさに仕上がってますから、だったらもっとパフォーマンス面でのパワーアップを期待したいというところでしょうか。


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いかがでしたか? Samsung Series 5 Chromebookには、最小構成モデルのWi-Fiバージョンに加えて、いつでもどこでもネットにつながることを重視した3G搭載バージョンもあり、SDカードリーダーやUSBポート、ウェブカム、ステレオスピーカーなんかも内蔵されて、バリバリと日常で使用したいパソコンとしての完成度を期待させる仕様は備えていると思います。それだけに今後のChrome OSのさらなる進化をリクエストして、日本国内で発売される頃には新しいノートPCの選択肢として十分に安心して検討可能な仕上がりになってるといいですよね!

ちなみにChromebookのラインナップには、Acerからも「Acer Cromia AC700 Chromebook」が日本円にして2万円台後半からの格安設定価格で間もなく発売予定とアナウンスされています。あとは異色のアルミキューブデザインのデスクトップモデル「ChromiumPC」なんかも出てくるようですし、やはり今後に大いに期待でしょうかね~


Adrian Covert(米版/湯木進悟)

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