米空軍の強力ガンシップ、AC130Uってどんなの?

米空軍の強力ガンシップ、AC130Uってどんなの? 1

もしこのガンシップが頭上に現れると...大変なことになります。これはロッキードのAC-130ハーキュリーズを近接航空支援用に変形したAC-130U別名Spookyです。

Spookyは25mmのガトリング砲GAU-12 イコライザーを1門側面に搭載しており、発射速度は1分間に1800発になります。またボフォース40mm対空機関砲を1門、15kgの砲弾を放てるM102 105mm榴弾砲も搭載しています。高度な火器管制システムを備え、弾薬の容量も増やされています。

Spookyのセンサー類にはビデオや赤外線、開口レーダーが含まれており、視覚的にも電気的にも地上部隊の確認ができるようになっています。そのため局部攻撃もできるし、長時間一定区域を射撃し続けることもできます。ただしSpookyは時速約530kmと比較的低速で機動性も低いため、地対空ミサイルの攻撃目標にされやすいので、実際に使われるのは夜間や悪天候でのミッションに限られます。

エンジンは4910馬力のアリソンT56-A-15のターボプロップエンジン4基で、上昇限度は2万5000フィート(約7.6km)、航続距離は1300海里(約2400km)(燃料補給をすれば地球一周だって可能です)です。価格は1機につき1億9000万ドル(約145億円)ですが、動かすにはさらに13人のクルーが必要です。内訳は士官が5人(機長に副操縦士、航法士、火器管制官、電子戦担当官)、下士官が8人(航空機関士、TVオペレーター、赤外線検出担当士、ロードマスター、砲手4人)です。

同じAC-130系のAC-130H Spectreはより軽装備で、1972年から使われ、ベトナム戦争、グレナダ侵攻、パナマ侵攻などに駆り出されています。一方、Spookyが使われたのは1995年からです。主な役割は近接航空支援や、計画的または偶発的ターゲットに対する航空阻止軍事施設の防衛などです。米空軍によれば、AC-130は以下のような場面で使われたのがよく知られています。

(湾岸戦争時の)「砂漠の嵐」作戦に際し、AC-130は近接航空支援と軍事施設(空軍基地)の防衛を地上部隊のために行いました。ガンシップはソマリアでの「希望継続」作戦や「統合した盾」作戦でも使われ、国連の地上部隊への近接航空支援を務めました。さらにボスニア・ヘルツェゴビナにおけるNATOのミッション支援でも中心的役割を担いました。AC-130Hはサラエボ地域の主要ターゲットに対する航空阻止を行いました。

AC-130U部隊はアメリカ特殊作戦軍の下部組織である空軍特殊作戦軍団(AFSOC)の一部となっていて、フロリダ北西部のハールバート・フィールドに配置されています。現在はアフガニスタンでの「不朽の自由」作戦の一部として、またリビアでは「オデッセイの夜明け」作戦における支援的役割で活用されています。

[AC-130U Wikipedia(英語版)US Air ForceGlobal SecurityAC-130U Wikipedia(日本語版)]

Andrew Tarantola(原文/miho)