日本の津波で南極の棚氷が一部崩壊(動画あり)

2011年3月11日、マグニチュード9.0の地震が東北沖の海底地下24kmを揺らし、続く津波が何もかも流し去ってしまいましたが、まさかこんな海の果てにまで爪痕を残していたとは...

NASAゴダード宇宙飛行センター氷圏専門家Kelly Brunt博士をはじめとする研究者らが、東北沖の津波で南極沿岸部の氷が割れ、複数の氷山となって剥がれ落ちた証拠を発見しました。

ひとつはNYマンハッタン島と同じサイズです。

東北関東太平洋沖地震で発生した高波は太平洋の巨大なたらいを端まで伝わってゆき、ものの18時間で南極に到達、一連の津波が容赦なく岸を直撃します。そしてとうとう波の力で震源から1万3600km離れたSulzberger棚氷の巨大な氷床の一部が割れ、巨大な氷山ができた、というわけです。

一番大きなもので、なんと50平方マイル(129平方km)というから驚きですよね。

 

 科学者の間では「氷床から剥がれ落ちる氷山の一部には地震活動などで説明がつくものも混じっているのではないか」と思われていたのですが、NASAとESA(欧州宇宙機関)の衛星でこれを裏付ける直接の証拠が見つかったのは、今回が初めてです。

ノースウェスタン大学のエミール・オカル(Emile Okal)地球物理学教授は、これで他の現象も説明がつくかもしれないと話していますよ。

1868年9月、チリ海軍将校から太平洋南端に季節外れの巨大な氷山がある、との報告が上がったことがありました。後になって、あれは1ヶ月前に起こったアリカ大地震・津波のとき発生したものだったのではないか、との憶測が出回ったのですが、今回の発見でそれが一番ありえるシナリオであることが分かった格好です。

また、シカゴ大学地球物理学部Douglas MacAyeal博士(ブラント博士の研究グループの一員)は、「海では遠く離れた現象でも互いに繋がっている。これはそれを示すだけでなく、地球システムのある現象(プレートテクトニクス)が別の一見全く関連なさそうな現象(南極の氷床から氷山ができる現象)とも互いに繋がっていることを示す事例ですね」と語っています。

バタフライ・エフェクトは誇張とされますけど、我々の地球ではあらゆる力と自然の万物がこんなにも深く結びついているんですね...畏怖の念を禁じえません。

[NASA]

JESUS DIAZ(原文/satomi)