がんってどうやってできるの? 少しはわかったつもりだったけど、わかってなかったかもしれない。(動画あり)

かなりいろんな可能性があるみたいです。

2000年に発表された論文「The Hallmarks of Cancer」(がんの特徴)は、強い影響力のある学術誌「Cell」でももっとも多く参照され、現在のがん研究の基礎となっています。上の動画はその論文で説明されたがん発生のメカニズムに基づくものです。この中では、普通の細胞には成長を抑制する力があるのですが、その力をなくしてしまった細胞が暴走してできるのがいわゆる腫瘍だとされています。

でも、がんの発生は実際もっと複雑なものなのかもしれません。ニューヨークタイムズによれば、上記の論文とは異なる複数の説が、アメリカがん学会(American Association for Cancer Research)の直近の会合で発表されたそうです。

たとえばある理論では、我々の体内にある細胞の90パーセントはバクテリアのような微生物であることを指摘し、それががんの原因になりうるとしています。インぺリアル・カレッジ・ロンドンのニコルソン教授の研究チームでは、胃や腸、食道などのがん形成に対し微生物が影響する可能性について行った研究を発表しました。

別の説では、DNAの98パーセントを占めていながらその働きがまだわかっていない「ジャンクDNA」が、がんの原因になるとされています。

そしてもうひとつ、これまた大した役割を持っていないと考えられていた「micro-RNA」も犯人かもしれないそうです。今回発表された研究成果の中で、伝令RNAがDNAから写し取ったメッセージをmicro-RNAが遮断してしまったり、書き換えたりする可能性が指摘されています。間違った遺伝子情報が伝わることで、健康な細胞ががん細胞になってしまう可能性があるということです。

もちろん、これらの新説が間違っている可能性もあります。がんって、わからないことがまだまだたくさんあるようです...。

[The New York Times]

Kristen Philipkoski(原文/miho)