海外のパンダ不要論 vs. 擁護論

海外のパンダ不要論 vs. 擁護論 1

パンダ――動物園では引っ張りだこで、他の熊はみなパンダに生まれりゃ良かったと後悔してるって話ですけど(想像)、あれだけの苦労背負いこんでまで飼う価値あるの?

パンダ不要論と言えば日本では、リンリンが死んだとき「御神体じゃないんだから、いてもいなくてもいいんじゃないの」と発言した石原都知事が有名ですけど、ここでは主にアメリカ人の観点からまとめてみました。

早速バトルいってみよう!

パンダ最高!

パンダはなんと言っても、これ以上ない過酷な環境を生き抜いたサバイバー。「ボケッとして、種もろくろく広められない怠け者」と人は笑うかもしれない。が、そんな怠惰な中にも、闘志が見え隠れする。パンダはノロい。パンダはよろめき転ぶ。――が、パンダは母なる自然が投げつける数々の苦難を克服してきた。自らのゲノム(遺伝子全情報)に抗って生き長らえた種なのである。

[パンダがすごいと思うこれだけの理由]

• パンダは食餌の99%が竹である。そう。栄養はほとんどない。が、この熊の内臓は肉を消化するようにできている。元々肉食なのだ。肉食なのに何百万年もの進化と環境変化を経るうち気付いた時には竹が生えまくってる地方に棲んでいた。さあどうするパンダ? 食うの諦めてここで野垂れ死にするのか? いや断じてそんなことはできん。こうなりゃ竹でもなんでも食ってやる! ...観念したパンダは泣き言を言うのをやめ、歯をくいしばって食って食って1日最大40ポンド(約18kg)も食い続けた。人間にそんな真似が果たしてできるだろうか? できまい。「竹、グルーポンで安くならない」とかなんとか言って食わないに決まってるのだ。

 

• パンダは死ぬほどかわいい。まるで着ぐるみ被った人間のようで本当に本当に萌える。歯はとんがってるけど、平和的なことにしか使わない。

• パンダは、しょっちゅうこじれる米中関係の緊張を和らげる天の恵み。パンダを共有することで、我々が思っていた以上に米中二国には共通点があることが実感できる。パンダを愛する心、パンダの健康を気遣う心...。

• 僕の生まれ故郷のワシントンD.C.の地域経済活性化に繋がる。

• パンダはと~にかく可愛い。なんで黒い斑点があるの? それは科学者にも分からないんだって!

どの種も自然淘汰の魔手からは逃れようがないのに、パンダは反旗を翻し、「やい、宇宙の力よ、その手を放せ。われらはゲノムに囚われない、自由な熊であるぞ」と叫び、竹を食べた。まさに進化の驚異。今日この1日を生き伸びたい――曇りなき意志で今日も王者パンダは竹をまた1本食らうのであった。完。-SB(文責)



パンダ最悪!

最初に言っておくけど、パンダは嫌いじゃない*。僕はただ自然が好きなだけ。その自然がはっきり言うんだよね、パンダは今すぐ逝ってよし、と。Ailuropoda melanoleuca(ジャイアントパンダの学名)が人類にチヤホヤされる理由は、ある。

かわいいから

おわり。これに対しガイア(大地の女神)はこう反論してるよ。

[パンダがダメだと思うこれだけの理由]

雌パンダの繁殖期は16年だが、排卵は年1回だけ。それも2年に1度の出産ペースでしか子どもは育てられない。絶滅のサイン出まくり。パンダは卵巣まで怠け者なのだ!

パンダはセックスしない。そもそもパンダには性欲がない。種を繁殖させようって気がないのだ。そんなことやる暇あったら座ってモグモグ、モグモグ座ってる方がいいと思っちゃうパンダ。もちろん目の前にパンダのポルノ広げても効き目なし(タイの動物園が実際試してみたけどダメだった)。

• パンダは子作り意欲がないくせに、立派に想像妊娠はする偽妊娠すれば繁殖係もうるさくせっついてこないもんね。

• パンダはいよいよセックスする気になると、なんと普通は家族でやるのだ。その通り。パンダが欲情するのは近親相姦ぐらいなのである(そんなことしてるから種絶滅の危険が増してしまってるではないか、とオランダの研究者たちが本気で心配してる)

•でもって赤ちゃんが生まれると、普通は双子ちゃん。1匹は立派なパンダの大人になるまで手塩にかけて育てるが、あと1匹の方は死なせられる。いやマジで、ほぼ毎回1匹は死なせられる...らしいよ。

• パンダは厳密には肉食なのだが、ほぼ全部(99%)竹食で補う道を選んだ。消化は無茶苦茶大変なはずなのに、パンダは1日16時間食べて暮らす。それって起きてる時間の90%は発泡スチレン食べて暮らすような人生...苦し過ぎ。

• 英BBC放送の野生動物の専門家のChris Packham氏は最近言った。「ジャイアントパンダは死んで良いことにすべき」。まさに正論。ほら、専門家だってそう言ってる! BBCの専門家がそう言ってるんだよ!

海外のパンダ不要論 vs. 擁護論 2

• パンダを無闇に崇拝し過ぎ。病気レベル。この右のパンダのぬいぐるみの宴会用の椅子、いくらかわかる? こたえ・7万5000ドル。ぎゃー意味不明だよパンダ。

• サバイブする意志も認められない種。その保護に我々はなんと年間何百万ドル(何億円)も遣ってる。そんな大金あるなら、もっとサバイブする気のある種に分配したらいいのにね。ホモ・サピエンスとか! エミューとか。この巨大タヌキみたいなの以外ならなんでもいいから。

ことほど左様にパンダは自分から積極的にサバイブしたい動物ではないのだ。動物の王国におけるパンダの位置は、さしずめロボトミーになったハンバーグラー。楽しい一夜をグータラ過ごすことしか考えちゃいない。そうは問屋が卸すものか!

いや、パンダを殺しに行こうとか、動物園から追い出そうって言ってるんじゃないですよ。介入はもうやめようよ、と言ってるだけ。種の保存運動のエネルギーは他に振り向けた方が。

*やっぱりパンダちょっと嫌いかも。すごい嫌い。パンダ大嫌い。みんなも実はそうかもですよ。-BB(文責)

Photo: Life

SAM BIDDLE AND BRIAN BARRETT(原文/satomi)