ドイツと日本はこう攻めてくる! 米誌が想定した米本土上陸作戦6パターン

ドイツと日本はこう攻めてくる! 米誌が想定した米本土上陸作戦6パターン 1

1942年3月2日。アメリカがイギリス、ソビエトなどと組んでナチス、日本帝国軍と戦っている最中、米国のLifeマガジンに枢軸国が米本土侵攻に使うと思われるシナリオが6つ紹介されました。

タイトルは「Now the US must fight for its life(今こそアメリカの生死をかけた戦いの時だ)」。本文の書き出しはこうです。

「ここにご覧に入れるのは西半球の地に初投下されたドイツのミサイル。きっと終戦を迎える頃までにはこれと同じものをもっと沢山目にすることになるだろう

今読むとただの煽り記事ですが、当時はまだ真珠湾攻撃から数ヶ月しか経ってなくて、「そのうち必ずドイツ軍と日本軍がアメリカ本土に攻めてくる」と思ってる人がほとんどだったんですよ。国民に入ってくる情報が少ないところに、真珠湾の心理的衝撃、大西洋におけるドイツ潜水艦Uボートの絶え間ない攻撃が重なり、みんな現代人から見れば到底不可能なシナリオでもそうなるものと思い込んでいた...。実際はドイツにも日本にもこれだけ遠大な作戦を実行に移すだけの人・資源のリソースはなかったんですが、恐怖は厳然とあったのです。

事実、ドイツ本土からNYまで超音速で飛ぶ爆撃機とか、レーダー探知不能な長距離ステルス核爆撃機とか、米都市侵攻用の軍備開発もありましたからね。米国が核分裂型爆弾の開発に狂奔したのもナチス・ドイツからの核攻撃の恐怖に駆られてのことですし。

核攻撃や侵攻は結局杞憂に終わりました。ナチスの第五列(Fifth Column)--―米国内から枢軸国側を助けるアメリカのナチス----の暗躍も噂で終わってしまったし、スパイ、サボタージュ工作員を使って米領土内に第四帝国を建国しようと目論むナチスの狂った残党がいたことを除けば平穏なまま。

それでもLIFEが当時これを本気で心配していたのか...と思うとなかなか興味深いものがありますね。この世の終わりのような暗いイラストと解説も見どころ、です。

Plan 1~米本土上陸作戦その1 北から

 

ドイツと日本はこう攻めてくる! 米誌が想定した米本土上陸作戦6パターン 2
のっけから日本大活躍。第1のプランは「日本の大軍がホップ・スキップ・ジャンプで太平洋の北を渡ってくる」という突拍子も無いシナリオだ。まず日本の空母、ドイツの戦艦でアリューシャン諸島ダッチハーバーを攻撃し、次に西海岸をズイイイーッとロサンゼルスまで進軍、途中シアトルに寄ってカフェ・ラテで一服する。一方東海岸。ドイツは潜水艦・爆撃機・軍艦を投入し「 ヒット&ラン(轢き逃げ)の奇襲」を仕掛けてくる! 占領しようにも枢軸国には人手がないんじゃ...Kriegsmarine(ナチス・ドイツ海軍)は弱小でイギリスの島も突破できないんじゃ...と思うのだけど。

Plan 2~米本土上陸作戦その2 太平洋の真ん中突破!

ドイツと日本はこう攻めてくる! 米誌が想定した米本土上陸作戦6パターン 3
第2のプランは正面攻撃。まず真珠湾を攻撃し、続いてサンフランシスコに攻め込む。その間アメリカ太平洋艦隊(Pacific Fleet)は一体なにをしてるのだろう? ビキニ諸島のどっかでトランプでも遊んでるのか? という疑問もあるのでこれはさすがのLifeも「海域を大またぎする」のは「困難」だと書いている...。

Plan 3~米本土上陸作戦その3 南半球周り

ドイツと日本はこう攻めてくる! 米誌が想定した米本土上陸作戦6パターン 4
第3のプランは南から。またまた日本軍大活躍。ドイツの加勢で米艦隊を凌駕するまでの軍事力を得た日本。ハワイに奇襲を仕掛けると見せかけて南半球を死に物狂いで漕ぎ進みガラパゴスで二手に分かれてパナマ運河に奇襲の爆撃をしかける。

Plan 4~米本土作戦その4 インド洋周り

ドイツと日本はこう攻めてくる! 米誌が想定した米本土上陸作戦6パターン 5
第4のプランでは日本艦隊が「インド洋を戦いながら渡り、既にスエズ占領済みのドイツとスエズで合流」する。アフリカのダカールからブラジルのナタールまで進んで米ニューオリンズに北上し、夜の街でナチス兵が偽真珠のネックレスと引換えにおっぱい出したりする。





Plan 5~米本土作戦その5 欧州から飛び石で攻める

ドイツと日本はこう攻めてくる! 米誌が想定した米本土上陸作戦6パターン 6
この第5のプランも正面攻撃だが、場所はマデイラ諸島(ポルトガル領)、アゾレス諸島(同)、カナリア諸島(スペイン領)、カーボベルデ共和国だ。これらの基地から日独海軍が出て大西洋の真ん中で合流後、バミューダ島を占領し、ノーフォーク島を攻撃する。よく見ると内地からちょこっと応援する第五列の矢印も。

Plan 6~米本土作戦その6 地中海にも「ジャップ」艦隊

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最後のプラン6もかなりきている...日本艦隊がなぜか地中海を端から端まで渡って北海でKriegsmarine(ナチス・ドイツ海軍)と合流。ナチスのUボート・戦闘機がイギリス海軍の気を逸らしてる間に、合同でアイスランド侵略を仕掛ける。アイスランドとグリーンランドを掌握後はカナダのハドソン湾にフェイントを仕掛けつつ、米本土のセント・ローレンス・リバー、五大湖を目指す。

いやあ...この手の記事は僕も結構ハードコアな方だと思ってたんですけど、上には上がいるなあ。

[Life]

JESUS DIAZ(原文/satomi)