Windows 8タブレット速攻ハンズオン。最高! まだiPadほどではないけれど

ひと晩で50万ダウンロード起動8秒のWin 8、そのタブレットの実力やいかに? 

長らく待望のWindows 8搭載タブレットを発表前に使った感想、まとめてどうぞ!

注:ここでご紹介するのはハードもソフトもデベロッパープレビュー版のビルドです。ご覧の○○*(メーカーやスペックは一切公表できません) のハードウェアはWindows 7で出荷されるもので、チップもARMではなくx86プロセッサ。マイクロソフトによると名前も未定なのだけど、Windows 8初搭載のデバイスでないことだけはハッキリしてるようで、その点を繰り返し念押ししてました。編集部が触ったのはWindows 8に最適化してない、Windows 7搭載で出荷予定のハードウェア、ということで。また、マイクロソフトのプレス用の貸し出しはみんな大体72時間以内に返却なので、ここで書いているのは12時間使い倒してみた感想です。

インターフェイス

まずはタッチ。これは...ファンタスティックのひと言! 今市場に出回ってる中で最も使えるジェスチャー・インターフェイスでしょう。アップルにか~なり差をつけてますよ。

操作は全く新しいのだけど、それでいて使い慣れた手法。ほんの数分使うだけで、OS全体を自在にナビして回れます。ナビゲーションには、今ではすっかりおなじみになったタッチスクリーン操作も一部入ってますが、大体は新手法ですね。

スクリーン左端からスワイプするとアプリ切り替え。操作は一発です(こんな中途半端なOS&ハードの組み合わせなのに!)。他の起動中のアプリは小さなウィンドウになってるんですが、それをスワイプすると全画面表示に。同じジェスチャーでもう1個アプリをスワイプすると、1個目が小さくなって2個目の表示枠を空けてくれます。こうして起動中のアプリを並べて表示できるんですねー。

右端をスワイプすると、「Charms」っていうメニューが表示されます。これは5個ボタンが並んでるHOMEみたいなもので、Start画面、共有、設定、デバイス、検索に直接ジャンプできるんですね。上か下からスワイプするとアプリ別のメニューとオプションも出てきます。

あと「こんなこともジェスチャーでできるの!?」という従来全く知られてない手法でオブジェクトも操作できますよ。例えば1本指であるエレメントを長押ししながら、別の指でスワイプすると、そのオブジェクトを画面上どこにでも移動できちゃう! ...いやはや、こんな素晴らしいジェスチャーインターフェイス、他にないです。

もちろんキーボードもつなげて使えますし、テキスト入力はスタイラス使ってもOK(梱包から出すと、もう手書きが認識できる状態になってます)。全部やってみましたが、どれもこれも動作はバッチリでした。全般的に言ってテキスト入力がとにかく最高なんですね。

ソフトウェアキーボードも超速&高感度。これまで使ったソフトウェアキーボードでは、たぶん一番いいんじゃないかな。ハードウェアのキーボードと同じ入力スピード...とまではいかないけど、ビックリするほどサクサクです。キーとキーの間隔をたっぷり取ったレイアウトも良い感じ。数字と特殊文字の間を行ったり来たり切り替えるのも楽にできました。あと親指で入力する人のためにスプリットキー配列まである!

オペレーティングシステム

次にOS本体の話...デザインは感動です。もう見てるだけで飛び込んで探検したくなるデザイン。しかもあちこちナビして回るのも超簡単なんです。

Windows 8は、Windowsを一から再考したOSです(Windows 7が今ひとつだったから、どうしても再考が必要だった、という言い方もできるけど)。このバージョンでは「Metro」という、起動すると全画面表示されるタイプのアプリをいじる時間が多くなりますよ。マイクロソフトはARMチップセット内蔵のタブレット多数にこのOSの出荷版を搭載予定なのですが、出荷版ではこのMetro式アプリがタブレットのインターフェイスの主流となる予定です。Windows chromeもどこにもないし、ボタンのHOMEもアイコンもない。全部アプリ。よってアプリに没頭できる。全画面はビジュアルふんだんに使うプログラムとかゲームやる時すごくいいですよね!

Metro式アプリは、一括のStart画面に出てきます。Start画面を押すとアプリがグリッド(格子)に表示されるんですね。さらば、アイコン。マイクロソフトのユーザーエクスペリエンス開発チームを率いるJensen Harrisさんも「アイコンはアプリを表示する過去の手法。タイルの方がもっとモダンですよね」 と言ってました。

そんなのどうでもいいじゃんって気もしますが(Windows 8はアイコンも使ってる)、Metroの美麗なタイルをひと目見ると「そうかも」って思ってしまうんですよね。

このタイルのコンセプトはゴージャスで、まさにタブレット向き。タイルは横にスクロールしながら見て回れるし、テーマ別グループに整理も可能です。なにしろこの大きさなので、やりたいことが簡単に探せるんですよ。個別アプリを開いてる途中でアクションを「ピン(pin)」して新規タイルを作ることもできます。ですから例えば、IE(おすすめ!)開いてる時にそこからGizmodo.comをピンしておくと、次回Start画面開いた時には新規タイルとしてGizmodo.comが表示されるんですね。アプリ起動に加え、生の情報もタイルで一望できます。なので例えば、現在気温が気になる時は天気予報のタイルを見れば一発でわかる、というわけ。

ただしこれは頭で考えるほど実践向きではないようです。古いデータや重複するデータを表示するアプリも多いので。同じツイートや写真が何度も出てきます。Start画面に新しい情報が瞬時に浮上する、っていう感じじゃないですね。まあ、デベロッパープレビュー版ですからね...出荷までには直るでしょう。

新投入のSearch機能もなかなか便利ですよ。画面右端スワイプでCharmsを呼び出すと、(昔風の) 検索ボタンが出てくるので、検索語入力しますよね。するとローカルファイル、ネットの検索結果のみならず、各種アプリの中身まで検索してくれるんです! 検索結果はアプリ内に表示されるので、例えばソーシャルメディアアプリを離れなくても、楽曲プレーヤー内の楽曲検索結果が見れたりします。

今後追加になるもの

再注目の機能の中には今回試すことができなかったものもあります。例えばデバイス間で設定を自動的に同期して、ユーザーのMicrosoft SkyDriveに保存する機能もそのひとつ。

企業はカスタムアプリをセットアップし、それを遠隔から実装することもできます。つまりユーザーは出先からリモートデスクトップにログインすれば、まあ、それが仕事用マシンになる、ということですね。しかもこれは企業用オンリーではないので、あなたも出先から自宅のコンピュータをブラウズすることができるんですよ。その目指すところは、端末と場所を選ばずに、どこからでも、何からでも自分の全データにアクセスできる環境、のようですね。「Windows Store」というアプリストアも内蔵になってます。マイクロソフトはアプリを開発してストアに出すデモも見せてくれたんですが、ものの数分でストアに出しちゃってましたよ。店にはまだ品物は出てませんけど、そのうち豊富に出揃うんじゃないかと。

新しいものが苦手でも大丈夫、昔ながらのDesktopモードに戻るのも一発ですよ。ここでも触れたように、1995年からお馴染みのWindowsワールドが待ってます。マイクロソフトは、この状態でPhotoshopを表示したらどうなるか見せながら、既存のWindows 7対応プログラムも問題なく使える点を再度保証してくれました。 まあ、Metro式アプリがあまりにも魅惑なので、今さら昔のモードで使う人いないかも...ですけどね。

悪いニュース

グリッジあり(百回も繰り返して恐縮ですが...これは飽くまでもデベロッパープレビュービルドです。Windows 8出荷までにはまだまだ時間もあるし、たくさんの問題が直るはずですよ)。YouTubeで動画見ようとしたら、Flashプレーヤーをバージョン10にアップデートしてください、っていうメッセージが出て、お使いの64-bitのウェブブラウザ向けにはまだ出ていません、と出て、11のベータ版を推奨してきました。そこでDesktopモードに戻って、再インストールして、再起動したのですが...ダメ。やっぱりジェームズ・ブラウンのダンスは見れません。WindowsとFlashのユーザビリティはこれだから...というのを全部数分で体験した気分です。

ネット動画の再生状態をランダムにチェックしたかったので、Twitterでみんなに動画送るように呼びかけてみましたが、どれもダメ。1本も再生できませんでした。Vimeoのサイトに自分で行って再生したら見れて、その後、他に何本か見れる動画は見つかったんですが、ネット動画が現時点ではこのSlate(タブレット)の穴ですね。

あとは、ファン。そう、このタブレットには冷却ファンがついてるんですね。で、これがほぼ常時回ってるんですよ。まあ、x86ですから。でも、そんなこと言ったらMacBook Airだってそうで、小さなファンついてますけど、 あれはほとんど回らないですもんね。 マイクロソフトはWindows 8がどんなデバイスにも最適化できるOSだって言ってますけど、現段階では性能に問題ありのようです。昨日のデモ、そして僕個人が12時間使ってみた体験でも、システムがフリーズする場面が多々ありましたので。 まあ、デベロッパープレビュー版にこんなこと言うのもあれですが、これは萎えました。

まとめ

総じてグレイト。比較は嫌かもだけど、やっちゃいますね...iPadと互角ではありません(初代iPadと比べても)。まだあるべきかたちで動かないところがあり過ぎるので。しかし僕がこれまで出会ったAndroidタブレットに比べたら既に遥かに使い勝手は上ですよ。マイクロソフトがARM引っ張ってきて、最適化したハードで売りに出す頃にはすごいものに化けてそうですね。iPad以外では、自分が実際に買って使ってるシーンが想像できるタブレットはこれが初めてです。まだ結論出すのは早いけど、これはマイクロソフトのヒット商品になりそうです。

*メーカーさんの名前は基調講演終了後まで緘口令だったのですが、まあ、あのAndroidタブレットとかスマフォとかディスプレイ、TV、ブルーレイプレーヤーを沢山作ってる、LGでもHTCでもない某韓国企業さんです。

UPDATE: 左がiPad、右がWin8。

MAT HONAN(原文/satomi)