iPhone 4S、しばらく使って徹底レビューしてみました

2011.10.25 20:00
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iPhone 4Sは、今手に入れられる電話の中でベストです。それはこれまで新しいiPhoneではつねに言えることでした。

同じように毎回言えることで今回もあてはまるのは、新鮮な魔法のほとんどがソフトウェアにあるということです(これはiPhone 4ではあてはまらなかったかもしれません)。スティーブ・ジョブズが初代iPhoneを発表したとき、彼はそのソフトウェアは「他のどの電話よりも5年先を行っている」と言っていました。5年というのは誇張し過ぎでもなく、他の電話のソフトウェアは最近のWindows Phoneや新しいAndroidになってようやくiPhoneに近いところまで来ていますが、それで実際5年近くかかっています。

そして、非常に微妙ながらiPhone 4Sにおいてもっとも重要なことは、iPhoneが初めて本当の意味でポストPCになったということです。それを実現した背景にはSiriiCloudといったソフトウェアがあります。もちろん、Androidが先行していた点もあるのは周知の通りですが、どっちが先だったのかはあまり重要ではありません。


iPhone 4S、外観は新しくありません。今「電話」というと想定されるルックスです。ガラスに金属、そしてガラスです。iPhone 4がすごかったのは、それがすごく小さくなったスペースの中でラディカルな再発明を実現していたからで、デザイン的には機能を中心にして余分なものを徹底的にそぎ落としたものでした。アンテナが文字通り電話を支えていたのです。明らかにiPhoneでしたが、明らかに従来と違うものでした。一方iPhone 4Sは、見た目という意味ではほとんど変わりません。

電話の車輪を毎年ごとに再発明するのは難しい、ということでしょうか。それでも、世界にはこれより優れたデザインの、しっかり作られた電話はないと思われます。そんなものが近々登場するという情報もありません。iPhone 4の設計上大きな問題だったアンテナも、改良されています

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iPhone 4Sのカメラは、満足できるものになっています。iPhone 4のカメラは、NokiaのN95以来初めて僕が本気でおすすめできる良いカメラでした。ただ、色飽和する傾向があり、見た目に鮮やかなパンチを出すために正確性を犠牲にしている面がありました。でも、iPhone 4Sではより高画素になっていて、色はより正確、ディテールはシャープ、低光度での性能も改善しています。そして速いです。劇的なほどじゃないですが、変化がわかる程度の速さです。

アメリカで買えるハイエンドの電話には、Amaze 4GとかDroid BionicとかGalaxy S IIとかありますが、iPhone 4Sのカメラが一番良いと思います。その次が、カラーパレットが若干ニュートラルなGalaxy S IIかと。(好みもあると思うので、こちらにあるフル解像度の写真と動画を見比べてみてください。)
iPhone 4を買ってからは僕のコンデジPowerShot S90の出番は一気に減ってしまいました。iPhone 4のカメラは十分満足と言えるレベルに達していて、iPhone 4Sも問題なくそのレベルにあります。iPhone 4Sがあれば、コンパクトデジカメを別途持つ必要はないと思います。



上の動画にあるように、iPhone 4Sの1080p、30FPSのHD動画は、びっくりするくらい良いです。ただしベストというわけではなく、Galaxy S IIで撮った1080pの動画は若干ながらより精細で、色ももっと正確でした。iPhone 4Sの動画は、実際はそうでないときでも、やや温かい感じが出ます。それでも僕としては、動画撮りまくれるように32GBモデルを買うつもりです。

電話のカメラの中では、iPhone 4Sは気に入っています。というのは一番簡単に撮れて、ほぼつねに思い通りに撮れるからです。

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iPhone 4を持っている人なら、アップグレードすべき理由のひとつはスピードでしょう。デュアルコアのA5チップ搭載で、iPhone 4との速さの違いははっきりわかるくらいです。でも、「速くなった」けれど「ものすごく速い」わけじゃないので、日々使う分には、iPhone 3GSと4の間でそうだったように、そこまで差を感じないと思います。Windows Phoneの方がより速いような気がすることがありますが、多分アニメーションが上手いんだと思います。Galaxy S IIも同じくらい速いのかもしれませんが、あのうっとうしいアニメーションのせいで反応が悪いように感じてしまいます。グラフィックスの美しいゲームInfinity Bladeをちゃんとロードしていることを考えると、A5チップと7倍速いというグラフィックス処理は来年にかけてやって来るアプリにとっては良い環境になると思います。

そしてもちろん、アップルによれば、Siriを動かすにもそれなりのパワーが必要です。フェラーリにしか乗らないのよ、という感じです。それもシリコンでできたやつ、ですね。

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僕の声は普段から、酔っぱらってろれつが回らないみたいで、ダミ声とハイスクール一番のギークをブレンダーでかき混ぜたみたいな声なんです。そんなわけでiPhone 4Sのバーチャルアシスタント・Siriさんが僕の言ってることを理解してくれる度合いも人間と同じくらいで、大体85パーセントくらいです。ちなみにWindows Phoneのボイスコマンドは大体80パーセントくらい、Androidは70パーセントくらいです。

ただ、Siriが他の電話にある似たような機能よりも一段違うものにしているのは、人間の言うことを心底からわかっていると感じさせてくれることです。まるで人間みたいなんです。「明日は寒くなる?」と言えば、NY市内の天気予報が見られます。「どこでビール飲める?」で、バーのリストが出ます。「ブライアンは近くにいる?」と聞けば、「友達を探す」でブルックリンにいる紫のドットが表示されます。他にも、あれこれそれ、無数のコマンドに対応可能です。ものすごく良くできていて、スクリプトを覚えさせられることもないんです。なのでSiriが僕のことを理解してくれないときでも、Kinectがちょっとしかない音声コマンドを間違えたときよりもずっと許容できました。が、それでも悲しい気持ちもありました。期待が大きいほど、落胆も大きくなります。

Siriは、楽しい存在です。でも3日目からはあまり使わなくなってしまいました。来月は運転する機会が多くなるので、もっと仲良くなれるかもしれません。

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Androidを使っていると、iPhoneからは受けない感覚があります。つねにつながっている、何かの真ん中にいる、冷たい小川に素足で立っているような感覚です。それが、iOS 5によってiPhoneでも感じられるようになりました。

通知センターがその主な理由でしょう。ユーザーを待っているすべてのものが、すぐそこに、スワイプひとつのところにあるのです。これによってiPhoneの使い方がまったく変わり、使用感も変わりました。それは、無数のパーツに同時に触れることができるような感じで、自分がたくさん触手を持った巨大タコになったみたいです。
でも、もっと改善できる点はありそうです。Facebookの通知、アプリを開いた後に手動で消さなきゃいけないのは面倒だな、とか、通知を消すときの「×」が小さすぎやしないか、とか、もっとスマートに、webOSとかAndroidみたいになれないのか、とか。そしてマルチタスク一般に言えることですが、もっと流れるように、自然に、しかもパワフルで、今みたいな後付け感のないものであるべきです。

それからiMessagesです。従来のSMSと大体変わらず、違うのはWi-Fi上で使えること、無料なこと、吹き出しが青になったことくらい? と思っていましたが、ある女の子とケンカになったとき、SMSよりもずっとつながってる感があって、インスタントメッセージみたいだなと感じました。そしてiPadだともっと良いんだ、という記者もいます。


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それから位置情報、そしてそのiOS 5における使われ方です。「友達を探す」には、生活を変えてしまうポテンシャルがあると思います。ナードじゃない友達でGoogle Latitudeとか使ってる人は一人もいませんでしたから。僕はすでに「友達を探す」を使って同僚のアパートメントに行って、彼のフライデー・ナイトを台無しにしました。またFoursquareでは、行きたいレストランの前を通り過ぎるたびにそれを教えてくれるようになりました。リマインダーでは、オフィスに着くとメールを送るよう言ってきます。これもAndroidっぽい感じのするところですが、大体バッテリーが30パーセントくらい早くなくなります

それからもうひとつ。iPhone 4Sを箱から出したとき、コンピューターにはつなぎませんでした。iCloudのアカウントを入力しただけです。すると空っぽだったiPhone 4Sが、自分のiPhone 4みたいに見えました。約1年前、僕はなぜ僕がアップル・ユニバースの中心じゃないんだと問いかけました。なぜiOSデバイスはいつもわざわざコンピューターにつながなきゃいけないんだと。でも、今はその必要はなくなりました。ワイヤレスでiCloudにシンクしてくれます。コンピューターにも、自分がそうしたいときはシンクできます。ということは、最後にシンクしたのいつだっけ? 写真取り込んだっけ? と心配する必要がもうなくなったということです。iCloudは完ぺきじゃないかもしれませんが、良くできているし、多くの人が使わずに生きてきたセキュリティネットの役割も果たすことでしょう。

他にも新しいものはたくさんあります。数え上げれば200とかそれくらい、細かいながらも気の利いたものがあり、1時間ごとに天気がアップデートされるとか、電話から曲を削除するとか、Twitterが直接ビルトインされているとか。でも、接続が一番大きい違いですね。

とはいえ、iOS 5はもっともっと新鮮なものになるかなと期待していました。あと、「友達を探す」とかのレザー調UI、どうなんでしょうね?

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Galaxy Nexusとか、これから出る端末を待ってもいいとは思います。でも、それらがiPhone 4Sより良いものになるかはわかりません。もちろんiPhoneに限りなく近づきはすると思いますが...。

それでもiPhone 4Sが、多くの人にとって買うべき電話です。iPhone 4をすでに持っている場合はちょっと話が違いますが、そうでない人にとっては間違いなくおすすめします。来年は初代iPhoneから5年になりますが、こんな状況も変わってくるかもしれませんね。

iPhone 4S スペック
プロセッサ:A5
RAM:512MB
スクリーンサイズ:3.5インチ(89mm)
解像度:960x640、326ppi(Retina)
サイズ:高さ115.2mm、幅58.6mm、厚さ9.3mm
重量:140g
カメラ:8メガピクセル、1080p・30FPS、VGA


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Video by Woody Jang

Matt Buchanan(原文/miho)

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