グーグルが公表したTransparency Report。ウェブは国家にどの程度コントロールされているのか。

グーグルが公表したTransparency Report。ウェブは国家にどの程度コントロールされているのか。 1

Googleは2010年秋から、各国の政府によるコンテンツの削除依頼アクセスの遮断状況、また政府がグーグルアカウントの個人情報を要請した件数などの情報を Transparency Report という形で年2回、公開しています。

そして今週、2011年上半期の Transparency Report が発表されました。

まずは、特色のある国について簡単に言及したもの。

中国:121件の削除依頼を受けたそうですが、その内削除されたコンテンツは2件。これらはグーグルアドワーズのポリシーに反していたそうです。その他は削除していませんが、1件1件についての詳細についての公開は中国政府の意向によりできないようです。この期間、中国からはYoutubeにアクセスできませんでした。

フランス:180件の削除依頼があったそうです。その多くが名誉毀損だという訴えでした。

リビア:この期間、リビアではすべてのグーグルが提供するサービスにはアクセスできませんでした。

韓国:2010年の削除依頼の件数に比べて、2011年の削除依頼の件数は下がっています。これは、2011年の1月−6月の期間、検索結果には出るけれども、実際のコンテンツは削除されて見えないケースの削除要請の件数をカウントしていなかったからだろうとグーグルは分析しています。またKFDA(韓国食品医薬品安全庁)からは441の広告がKFDAのレギュレーションに反しているとして削除要求が出されたそうです。

タイ:君主制であるタイを侮辱しているとして、225件のYoutube動画が削除依頼がだされたそうです。タイのユーザーはその内90%のビデオにアクセスできないようになっています。

トルコ:公人のプライベートを明かすようなYoutubeの動画とブログ記事に対する削除依頼を受け取ったそうです。トルコの法を犯している動画や、Bloggerの利用規約に反しているブログにはトルコユーザーはアクセスできないようになっています。

アメリカ:757のコンテンツを削除するように依頼されたそうです。その多くが警察官の蛮行が撮影されたYoutubeの動画です。この内、名誉毀損であるという理由で削除依頼が出された動画をグーグルは削除していません。

この他に、クック諸島、ドイツ、インド、ノルウェー、ポーランド、ロシア、スペイン、スリランカ、イギリスについて書いてありましたが、日本については特にコメントされていません。ちょっと寂しいので、詳しいデータをみてみると、日本では75のデータ請求が行われており、その内の87%には、完全にあるいは部分的に対処していて、82のアカウントが特定されたそうです。削除依頼は1件も出していないようです。

どの位、どんな要請をしているかで、なんとなく国家の色が見えてきそうですよね。また依頼がどの程度達成されたかを見ていると、意外とGoogleは要求を飲まないんだなと思いました。グーグルと政府が組んで情報を隠蔽しているんじゃという陰謀論者が言いそうな不安を解消してくれます。色んな視点から読み込むと面白いかもしれないTransparency Report。興味のある方はこちらからアクセスできます。

mio(米版