室温超電導体に1歩近づいた? 科学者が水素をメタルに変えたそうです

室温超電導体に1歩近づいた? 科学者が水素をメタルに変えたそうです 1

この宇宙で最も豊富にある元素と言えば水素。気体のままでは利用価値も限られていますが、ドイツのマックス・プランク研究所の科学者2人がこれにものすごい圧力をかけ、いくつかの条件に手を加えることで、なんと水素をメタルに変えることに成功し、その成果を「Nature Materials」に発表しました。

再現可能なら、超高効率な輸送システム、パワフルな医療機器、コンピューティングの進化に多大な影響を及ぼすことになります。

研究では気体に金属のような属性を与えるため、アルミナ・エポキシ樹脂のガスケットの中に水素を少量置き、ダイヤモンドアンビル圧力セルで高圧力をかけました。

 

 Popular Scienceの記事にはこうあります。

...室温で、圧力を220GPa(ギガパスカル)まで上げたところ、その時点でサンプルが不透明体となり、導電性が現れ始めた。

実験の次段階では、温度を華氏マイナス約400度(-240℃)まで下げながら、圧力を260 GPaまで上げてみた。すると、電気抵抗が20%上がった。

太陽や木星などの惑星のコアには金属水素があるため、科学者の間でも「水素ガスがメタルに変わることは十分あり得る」と考えられているわけですが、それでもこの実験については疑問の声も沢山上がっています。これまで何人もの人たちが何度も試して実現できなかったことだし、科学者は生来疑り深いものですからね。

でも万が一この結果が再現できたら、室温超電導体に1歩近づくことになる、と英国王立化学協会(Royal Society of Chemistry)は話しています。

超電導体はふつうは超低温が要求されますよね。電気抵抗がゼロなので超高速移動が可能で、MRIマシン、質量分析計、粒子加速器内のビームステアリング電磁石で使われています。でも超電導性の確保が簡単になればなるほど、これ使っていろいろ夢のようなことも可能になるんでございますよ。

しかも超電導体は空中浮揚しますから、まさに世界が今求めている技術。成り行きに注目ですね!

[PopSci via Geekosystem]

Image: Shutterstock/fzd.it

KRISTEN PHILIPKOSKI(原文/satomi)