この真紅のバラには、宇宙砲弾が隠されています。

この真紅のバラには、宇宙砲弾が隠されています。 1

この赤いバラのようなモヤモヤは、とも(船尾)座A、3700年前に爆発した超新星の残がいです。今も超新星の衝撃波が周囲のちりを熱し、赤く輝いているのです。でも、とも座Aが特別なのは、「宇宙砲弾」を内部に擁しているということなんです。

「宇宙砲弾」とは、時速約500万kmでこの内部を動く中性子星に対し天文学者が付けた呼び名です。NASAはその速度を「とてつもない速度」と表現し、なぜそんなに速いか説明が付かないと言います。NASAでは、この中性子星は爆発した星の物質の一部によって形成されたと考えていますが、その速度が生まれた原因はわからないのです。

なお、上の画像はNASAの広域赤外線探査衛星に搭載された4つの赤外線検出器を使って撮影されたものなのですが、「宇宙砲弾」の光は非常にかすかなものなので、残念ながらこの中では見ることができません。

さらにこのバラ状の天体を取り巻くように見えている緑のモヤモヤも超新星残がいで、こちらはほ(帆)座超新星残がいと名付けられています。地球からの距離はとも座Aの4分の1と、こちらの方がぐっと近くなります。とも座Aとほ座超新星残がいは、X線で見ると宇宙でもっとも明るく大きな天体です。ちなみにとも座とほ座は、らしんばん座、りゅうこつ座と合わせてかつてはアルゴ座というひとつの星座でした。

3700年前といえば、地球上にいくつもの文明がすでに存在していたときです。その当時の地球からは、超新星はどんな風に見えたんでしょうね?

[NASA]

Jesus Diaz(原文/miho)