米政府が刑務所の詐欺師をグーグルのおとり捜査に使っていた!

2012.01.26 19:00
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映画化決定。

昨年夏政府に米法人史上最大級の罰金5億ドル(400億円弱)を支払って刑事告発を免れたグーグル――実はあの捜査の中で政府が服役中の詐欺師をおとり捜査に駆り出してオンライン違法ドラッグ販売に同社が加担した証拠固めをしていたことが分かりました!

まんまとグーグルを騙した詐欺師の名は、デヴィッド・ホイテカー (David Whitaker)=写真=。

法廷に弁護士が提出した文書には「テネシー生まれ。双極性障害(躁鬱)。ペテン多数。買い物狂。16のとき母親のクレジットカードでプライベートジェット借りて彼女をモールに連れてって山のように買わせた」とあります。筋金入りです。

米政府は「米国民向けに麻薬やステロイドなどのドラッグを売る広告を違法に掲載することで違法薬物販売を幇助しているのではないか」とグーグルに疑いをかけ、麻薬カルテルや犯罪組織の捜査手法そのまんまに偽名・架空の会社・現金を投じて合同捜査を開始します。そこで召喚されたのが天下のいかさま師、ホイテカー。というわけですね。
 


ホイテカーさんは、カナダのドラッグディーラー販売員としてグーグルの営業エグゼクティブらに近づき、広告掲載を持ちかけます。餌とは知らずにグーグルのエグゼクティブたちは食らいつき、 20万ドルの違法広告掲載料(中身は税金)を受け取ってしまうんでございますよ。

2009年、連邦刑務所服役中の詐欺師Mr.ホイテカーは4ヶ月に渡って政府が行ったグーグルのおとり捜査の主役を務め、法人としては米史上最大規模の罰金を生む手柄をあげた。-WSJ


政府側は有罪立証に使える電話の会話やメールも記録に残していました。薬品が法的にどういうもので、犯罪の可能性もあることまで納得ずくでグーグル広告営業幹部が金を受け取ったことを示すものですね。

「僕のサイトを見れば無免許薬局なことぐらいグーグルにもひと目で分かったはず。それを知っていながらグーグルは非常に寛容なクレジットライン(融資限度)を示し、僕のターゲット広告の対象を直接アメリカの消費者に設定することを許してくれたんだよね」(ホイテカーさん、WSJより)

これだけ証拠が固まってるとグウの音も出ませんわね...グーグルも渋々罰金の支払いに応じるほかなかったのです。罰金はグーグル自身の広告収入プラス、グーグル絡みの販売で違法薬局が得た収入まで勘案され、とんでもない額になってしまいました。違法と知った上で広告をすすめると「共犯」になっちゃうんですね...。

検察追求の手は一握りの広告エグゼクティブを超えトップにまで及びました。合同特別捜査本部を指揮したロードアイランドのピーター・ネローニャ(Peter Neronha)主任検事は、グーグルの共同創業者ラリー・ページ(現CEO)もこういうことが社内で行われていて、それが違法なことは知っていた、それを示す証拠もあると話しています。

「ラリー・ページも状況を把握していたことは、我々が受け取った文書、事情聴取で得た証言を見れば分かるよ」

...悪をなさない、が聞いて呆れますよね...。

近い筋の話によると、それはまずいのでは...と声をあげたのは、2008年にグーグルを辞めてフェイスブックに移ったシェリル・サンドバーグ、今ザックの右腕務める女性COOだったとのことです。


[ WSJ ]

JESUS DIAZ(原文/satomi)
 

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