シマウマに縞ができた本当の理由

シマウマに縞ができた本当の理由 1

シマウマの縞はなぜできたのか? 地上であれだけ目立つ柄もないのに、その理由は生物学者の間でも長年謎とされてきました。

一般には以下のような通説が有名です。

・背の高い草に紛れて肉食獣から身を守るカモフラージュ(←最近の研究では、肉食獣が現れてもシマウマが動きを止めないことがわかっている)

・互いの種を見分けるバーコード(ダーウィンが唱えた説)

・肉食獣をシマシマの錯視でクラッと惑わせ、逃げる時間を稼ぐため

・シマとシマが重なると頭数が紛れて実物より大きく見えるから。動物には見えないから。

が、これらの説を裏付ける決定的証拠はないままでした。

そこでハンガリーの首都ブダペストにあるエトヴェシュ・ロラーンド大学(Eötvös Loránd Tudományegyetem)のアダム・エグリ(Adam Egri)氏は「血を吸う虫から身を守るため」という説に注目し、これを裏付ける実験を行ってみたのです。

 

この説は1930年に初めて提唱されたもの。1981年には実験で、ツェツェバエが黒や白より縞々の動物の模型に最も引き寄せられにくいことが示されていますが、今回の実験でエグリ氏たちが使ったのは、アブ(ウマバエ、tabanid)―馬がかかる厄介な病気数種を伝染する、草原におけるシマウマの天敵! ですね。

エグリ氏率いるチームではアブが繁殖するブダペストの農場にお邪魔し、トレイに様々な白黒の模様(十字、斜め、縦、横、太いのや細いの)を描いてサラダ油を流し込み、油に落ちるアブの数を数えてみました。すると...シマウマを模したトレイに迷い込むアブが一番少なかったのです! この実験成果はJournal of Experimental Biologyに掲載中で、New Scientistでも紹介されてます。

でも、どうして? どうしてあの縞々だとアブが来ないの?

これについてエグリ氏のチームは、アブは水平方向に振動する偏光で水を見分けて寄ってくんだけど(水たまりは飲水・産卵・交配場所)、シマウマの縞々で偏光が乱されるので、それで害虫が寄ってこないんじゃないかって言ってます。へ~。

[Journal of Experimental Biology via New Scientist; Image: wwarby]

JAMIE CONDLIFFE(原文/satomi)